(追記)6月20日、衆議院本会議で賛成多数で可決されました。権利者の告訴がないと罪に問えない親告罪として、10月1日から施行。毎回思うけど、解釈の仕方がたくさんある法律ってなんなの。

 

違法ダウンロード刑事罰化・著作権法改正案が可決・成立 10月1日施行へ
違法ダウンロード刑事罰化・著作権法改正案が可決・成立 10月1日施行へ

 

参考:著作権法改正、Yahoo!・Tポイント提携に感じたデジタルデータをめぐる重大な社会変革の足音
スマートフォンの普及で急速にデータ化する社会。その社会に我々はついて行けるのか。着うたという音楽配信サービスはスマートフォンの登場で衰退しつつあるが、ストリーミング配信が音楽産業を復活させるのだろうか、気になるね。

 

参考:著作権法改正:何が違法で何が合法なのかまとめてみた
参考:「市場を公正なものに」「CDが売れるようにはならない」──著作権法改正案、参院で参考人質疑

 

参考:違法ダウンロード刑罰化への津田大介氏の国会参考人発言を書き起こしました
津田大介氏の反対意見は非常に参考になりますし、そのとおりだと思います。

 

参考:違法ダウンロードに刑事罰・著作権法改正で何が変わるか 壇弁護士に聞く

 

壇弁護士のブログも参考になります。とても分かりやすい解説→ダウンロード刑罰化成立

 

参考:違法ダウンロード刑罰化規定が、著作権の保護にはほとんど役に立たないかもしれない件

 

なるほど、わからん。

著作物は概念で、表現で、無体財産だから。

だからこそ、扱いが難しいわけですが、難しくて条文を書いた人も分かっていなかったのだろうか。

 


以下、6月15日のエントリー。

DVDリッピング違法化+私的違法ダウンロード刑罰化法案、衆議院で可決

DVDリッピング違法化+私的違法ダウンロード刑罰化法案、衆議院で可決

 

以下、記事より引用。

衆議院の文部科学委員会で15日午前、著作権法の改正案について審議・採決が行われ、“リッピング違法化”などを盛り込んだ政府案が全会一致で可決した。あわせて、自民・公明の両党から“私的違法ダウンロード刑罰化”を追加する修正案が採決直前で提出され、賛成多数で可決された。さらに法案は同日午後、衆議院本会議に上程され、修正案を含めて賛成多数で可決された。

ちなみにリッピングというのはDVDやCDのデジタルデータをパソコンに取り込むこと。身近な例で言えば、CDをiTunesで取り込むのもリッピングですね。詳しくはWikipedia参照。続けます。

政府案では、1)いわゆる“写り込み”等に係る規定、2)国立国会図書館によるデジタル化資料の自動公衆送信に係る規定、3)公文書等の管理に関する法律に基づく利用に係る規定、4)技術的保護手段に係る規定――の整備を行う。一部を除き、2013年1月1日からの施行を目指す。

このうち4)は、DVDなどに用いられる「CSS」などの暗号型技術を、著作権法上の対象となる「技術的保護手段」に追加するもの。その結果、これを回避してDVDなどを複製するプログラム・装置を提供することが規制され、違反者には刑事罰が科せられるほか、技術的保護手段を回避して行う複製は、私的使用目的の複製の範囲外となり、認められなくなる(刑事罰はなし)。いわゆる“リッピング違法化”。コピーガードなどの技術的保護手段が用いられていないCDなどの私的複製については、違法化の対象とはなっていない。

自公の修正案は、2009年の改正(施行は2010年1月1日から)で規定されていたが罰則は設けられていなかった“ダウンロード違法化”に関して、刑事罰を設けるという趣旨。

具体的には、1)私的使用の目的をもって、2)有償著作物等の著作権または著作隣接権を侵害する、自動公衆送信を利用して行うデジタル方式の録音または録画を、3)自らその事実を知りながら行って著作権または著作隣接権を侵害した者は、4)2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金に処し、またはこれを併科すること――としている。

また、私的違法ダウンロード防止に対しての国民の理解を深めるため、国および地方公共団体に対し、私的違法ダウンロードの防止に関する、未成年者に対する教育の充実を義務付けるとしている。

今回の法案ではDVDを私的な利用の範囲でコピー防止技術を回避してリッピングする行為が違法となる。

 

違法ではあるが、刑事罰はない(そんな律儀な人がいるだろうか。そもそも法案を知らないのではないか)。ただし、リッピングソフトを提供するのは違法であり、かつ刑事罰が科せられる。リッピングソフトの提供はどこまでがアウトなのだろう。恐らくアップルのiTunesやマイクロソフトのWindows Media Playerはセーフでサードパーティのリッピングソフトがアウト。解釈の仕方でどうにでもなるけどね。

 

DVDなどってあるけどCDはなし。悪名高きCCCDみたいにプロテクトがかかってたらアウト。それは今までも同じ。ってか基本的にコピー禁止って話もあるけど。つまりどういうことだってばよ。

2ちゃんまとめ

 

とりあえずDVDっていう解釈でいいはず。違法ダウンロード刑事罰化のように、リッピングそのものもいずれ刑事罰化しそう。
引用を続けます。

リッピング違法化については強い反対意見があるのも事実だが、この規定を含む政府案は、文化庁の文化審議会での議論や報告書、パブリックコメントなどを経て出てきたものだ。対して、修正案の私的違法ダウンロード刑罰化は、オープンな議論がないまま立法化されようとしていることで問題視されている。

 そもそも私的違法ダウンロード刑罰化は、権利者側が以前から訴えていた方向性であり、これまでも文化審議会で繰り返し訴えられていた。ダウンロード違法化の施行後も、罰則がないために、違法アップロードされた音楽などのダウンロードが減らず、音楽産業に多大な損害を与えているといった主張だ。もちろん、違法ダウンロードがまん延するような状況は望ましくないが、その行為に刑事罰を科すことが果たして合理的・妥当なのかという議論がまずある。また、刑事罰化することで懸念されるさまざまな問題点も指摘されており、文化審議会の議論では合意には至らず、政府案には含まれなていなかった。

 一方、自公では、著作権法の改正案とは別個の法案として、私的違法ダウンロードに刑事罰を科す法案を検討していた模様だ。自民党の河村建夫衆議院議員は昨年12月、「音楽等の私的違法ダウンロードの防止に関する法律案」の共同提出に向け、自公が党内手続きを完了したことを自身のホームページで報告していた。

 こうした私的違法ダウンロードの刑事罰化を求める動きに対しては、日弁連や一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)が反対声明を発表している(具体的な問題点や反対理由については、それぞれ公式サイトで公開している文書を参照してほしい)。それが今回、政府案の修正というかたちで、いつの間にか同様の規定が著作権法にねじ込まれようとしている流れになっている。

十分な議論なく、今回の法案は衆議院を通ってしまった。刑事罰の必要性は本当にあるのか。個人的にはMIAUの主張に同意します。2010年1月より施行された著作権法では、私的な目的により違法アップロードされたコンテンツをダウンロードすることは違法となっていたが、これに対する罰則は設けられていなかった。今回の修正案では、これに2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金を科すとなっているが・・・・これ警察のさじ加減でどうにでもなりますよね。「違法にアップロードされたものと知って」ってどうやって立証するの?よくわからん。強制的にダウンロードさせるようなウィルスが広がったらどうすんの?え、てかこれ税金使って取り締まるのわけだよね。ええまじで・・・。

 

参考:日本弁護士連合会違法ダウンロードに対する刑事罰の導入に関する意見書

 

参考:MIAUの違法ダウンロード刑事罰化反対声明

 

参考:BLOGOS 違法ダウンロード刑事罰化は妥当?

 

参考:「ユーザーも声あげて」――違法ダウンロード刑事罰化問題、予断許さぬ状況

 

参考:子供たちだけじゃない!ファイルの無許可ダウンロード罰則化はオトナも危険

 

参考:DVDリッピング違法化/違法DL刑事罰化を盛り込んだ著作権法改正案が衆議院で可決

違法ダウンロードへの罰則付与について、自民党の下村博文議員は、文部科学委員会において「日本レコード協会の調査によると、違法ダウンロードされるファイルは1年間に43.6億ファイルにのぼると推計されている」と説明。

「これは正規音楽配信のダウンロード数の10倍。正規販売での販売価格に換算した場合、約6683億円になると推計される」と言葉を続け、「違法ダウンロードは、音楽であればアーティストの著作権やレコード会社の著作隣接権を侵害する行為であること、ひいてはアーティストが次の作品を世に送り出すことが難しくなることにつながる」とし、法律案を提出するに至った理由を説明した。

また、罰則を設けることによってインターネット社会の健全な育成が阻害されるのではないかという懸念が指摘されている点については、アーティストやレコード会社の権利が侵害されることで、作品が世に送り出されにくくなることに再び言及。「このような状況を放置していることがむしろインターネットの健全な発展を阻害する要因になっていると考える」とした。

加えて、違法ダウンロードの刑事罰化によって、警察によるパソコンの押収が行われやすくなったり、それによりプライバシーが侵害されるという懸念については、捜査においては裁判所による令状が必要になると説明。一般的な捜査と同じく令状主義をとるため、むやみなパソコン押収などは起こらないとした。

さらに、インターネット上のファイルが違法なのか合法なのか、一般の利用者には判断しにくいという問題については、「違法であることを知っていながらファイルを利用した」ことが罰則の適用条件であるため、そのファイルが違法であることを知らなかった場合は罪に問われないと説明。事業者に対しては、日本レコード協会が認定した正規の音楽・映像配信サービスを行う事業者に与えられる「エルマーク」(“License”の“L”)の普及促進も図るとした

いろいろと曖昧だな。これでCDの売上が上がると思っているのかね。なんでこの時代にCDに固執してるのだろうか。当事者であるアーティストはなんて言ってるのかな。専門家なんて別にどうでもよいのですが。エルマークってなんだよ。

 

参考:CDが売れない本当の理由

 

参考:ハードディスクに眠る違法データと遺書

 

そんでキャッシュはセーフでファイナルアンサー。YouTubeやニコニコのキャッシュは大丈夫です。

 

参考:通信を効率化するキャッシュは著作権侵害になるの?

 

参考:弁護士ドットコム 著作権 ダウンロード 罰則 キャッシュについて

 

結論:みんなで逮捕されに行こう☆!

 

 

 

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