名古屋市が来年４月の開設を目指していた保育所のうち、１２か所が周辺住民の反対や土地や物件を探すのが難しいことなどから、開設の見通しが立っていないことが分かりました。
名古屋市は事業者が土地や建物を所有者から借りて、市の補助を受けながら保育所を整備する賃貸方式と呼ばれる手法で、来年４月までに２３か所の保育所を新たに開設する計画です。
しかし、このうち１１か所のメドは立ちましたが、残る１２か所については開設の見通しが立っていないということです。
名古屋市によりますと、保育所のニーズが高い地域で良い物件が見つかりにくくなっているほか、途中で辞退する事業者もあったということです。
また、名古屋市中川区では周辺住民の一部から反対意見が出て計画が中止されるなど、調整に十分な時間をかけられないことも課題となっています。
名古屋市は１２か所向けに確保していた５億１４００万円余りの予算を来年度に繰り越すとともに、事業者が保育所を開設しやすい方法を新たに検討したいとしています。