パク大統領の弾劾議案 セウォル号沈没対応も焦点

パク大統領の弾劾議案 セウォル号沈没対応も焦点
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韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領をめぐり、野党側は、旅客船セウォル号が沈没した際の大統領の対応も弾劾を求める根拠に含めるべきだとしているのに対し、鍵を握る与党の非主流派は、弾劾の要件になりえないと難色を示していて、双方の意見調整が進むかどうかが新たな焦点になっています。
再来年2月の任期満了を待たずに与野党の決定を受けて辞任する意向を表明した韓国のパク・クネ大統領をめぐり、野党3党は、あくまでも大統領の弾劾を求めていて、国会の会期末である今月9日に弾劾を求める議案の採決を目指すという見方が強まっています。

その議案に関して野党側は、おととし4月に旅客船セウォル号が沈没した際、およそ7時間にわたってパク大統領の動静がはっきりしなかったいわゆる「空白の7時間」など、事故当時の対応も弾劾を求める根拠に含めるべきだとしています。空白の7時間をめぐっては、「大統領が、美容関連の施術を受けていた」などとさまざまなうわさが飛び交っていて、大統領府は否定に追われています。

これに対して、議案の可否で鍵を握る与党・セヌリ党の非主流派からは「うわさにすぎない話を含めるのは不適切だ」とか、「事故への対応の評価は『重大な憲法違反』といった弾劾を求める要件になりえない」などと難色を示す声が出ています。このため議案の内容をめぐって、野党と与党非主流派の意見調整が進むかどうかが弾劾の新たな焦点になっています。