洗濯表示きょうから変更 記号41種類へ大幅増
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衣類などにつけられている洗濯の方法を示す表示が、1日から国際規格に合わせて40年ぶりに改められ、これまでの22種類から41種類へと記号が大幅に増やされます。
衣類や布団カバーなどの繊維製品についている洗濯の方法を示す表示は、40年前の昭和51年に義務化され、これまで日本独自の記号が使われてきました。しかし衣類などの海外との取り引きが盛んになり、輸出入の際の表示の切り替えが課題となっていることなどから、国際規格に合わせて改められることになり、1日の出荷分から新たな表示が義務づけられます。
新たな表示では、記号が、これまでの22種類から2倍近い41種類に大幅に増えています。このうち洗い方を示す記号は、イラストが洗濯機から「たらい」に変わり、その中に洗濯の際の温度の上限が30度から95度までの6段階で表示されます。また洗濯後の干し方を示す記号は、これまではつるされた服の絵で表現されていましたが、正方形の中に縦・横・斜めの直線を組み合わせた記号になっています。例えば、縦線が1本だと「つり干しがよい」、2本だと「ぬれつり干しがよい」、1本の縦線に斜めの線が加わると「日陰のつり干しがよい」という意味です。
消費者庁によりますと、従来の表示が取り付けられてすでに流通している衣類については、そのまま販売することが認められ、しばらくは新旧2つの表示が混在することになるということです。
松本消費者担当大臣は、「きめ細かい情報が提供できるようになることから、洗濯によって衣類等が縮む、または色落ちするなどの洗濯のトラブルの減少が期待できる。新しい洗濯表示が消費者の皆様にご活用いただけるようこれからも引き続き広報活動を行ってまいりたい」と話しています。
新たな表示では、記号が、これまでの22種類から2倍近い41種類に大幅に増えています。このうち洗い方を示す記号は、イラストが洗濯機から「たらい」に変わり、その中に洗濯の際の温度の上限が30度から95度までの6段階で表示されます。また洗濯後の干し方を示す記号は、これまではつるされた服の絵で表現されていましたが、正方形の中に縦・横・斜めの直線を組み合わせた記号になっています。例えば、縦線が1本だと「つり干しがよい」、2本だと「ぬれつり干しがよい」、1本の縦線に斜めの線が加わると「日陰のつり干しがよい」という意味です。
消費者庁によりますと、従来の表示が取り付けられてすでに流通している衣類については、そのまま販売することが認められ、しばらくは新旧2つの表示が混在することになるということです。
松本消費者担当大臣は、「きめ細かい情報が提供できるようになることから、洗濯によって衣類等が縮む、または色落ちするなどの洗濯のトラブルの減少が期待できる。新しい洗濯表示が消費者の皆様にご活用いただけるようこれからも引き続き広報活動を行ってまいりたい」と話しています。
洗濯表示 具体的には
新しい洗濯表示の記号は、「洗濯」「漂白」「乾燥」「アイロン」「クリーニング」の5つのグループに分けられ、それぞれ共通する基本記号が使われています。
洗濯の基本記号は「たらい」で、温度や強さなどの組み合わせで14種類に分けられます。たらいはこれまで手洗いを意味していたので注意が必要です。たらいの中の数字は洗濯の際の温度の上限で、30度、40度、50度、60度、70度、95度と6段階で表示されます。また、たらいの下に横線が1本ある場合は「洗濯機で弱い洗濯ができる」2本あれば「非常に弱い洗濯ができる」を示しています。数字ではなく水の中に手を浸しているようなマークは、「40度を限度とし、手洗いができる」という表示です。たらいに大きく「バツ」が描かれているものは、「家庭での洗濯禁止」を表しています。
漂白処理の基本記号は三角形で、3種類あります。単なる三角形は「塩素系及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる」。三角形の中に斜めの線が2本あるものは、「酸素系漂白剤の使用はできるが塩素系漂白剤は使用禁止」。三角形にバツを重ねたものは「塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止」を示しています。
乾燥は、正方形をアレンジした記号が使われます。このうちタンブル乾燥はこれまでの表示にはなく、正方形の内側に接するように円が描かれています。その中に点が2つあるものは、排気温度の上限が80度。点が1つは「低い温度」を示し、排気温度の上限は60度です。バツ印があれば、「タンブル乾燥禁止」です。
洗濯後の自然乾燥を示す記号は8種類あり、正方形の中の縦・横・斜めの直線の組み合わせによって意味が異なります。縦線は「つり干しがよい」、横線は平らにして干す「平干しがよい」を示し、線が2本の場合は脱水などをしないでぬれたまま干すことを表しています。いずれも斜めの線が加わると、日陰で干すことを勧めています。
アイロンは4種類。これまでとよく似たイラストが使われますが、新しい表示では、限度となる温度の違いが中の点の数によって示されます。点が3つは200度、2つは150度、1つは110度で、点ではなくバツがついた記号は「アイロン仕上げ禁止」です。
クリーニングは丸が基本記号で、この中にアルファベットが記されています。ドライクリーニングは5種類あり、このうち4つには使える溶剤に応じて「P」か「F」が記されています。丸の下に横棒があるものは、「弱いクリーニングができる」ことを示しています。また、アルファベットがなくバツがついたものは「ドライクリーニング禁止」です。ウエットクリーニングは4種類で、いずれも丸の中に「W」が書かれています。「W」だけのものは「ウエットクリーニングができる」という意味で、その下の横線が1本だと「弱い操作」、2本だと「非常に弱い操作」という条件がつきます。全体にバツがついているものは「ウエットクリーニング禁止」です。
洗濯の基本記号は「たらい」で、温度や強さなどの組み合わせで14種類に分けられます。たらいはこれまで手洗いを意味していたので注意が必要です。たらいの中の数字は洗濯の際の温度の上限で、30度、40度、50度、60度、70度、95度と6段階で表示されます。また、たらいの下に横線が1本ある場合は「洗濯機で弱い洗濯ができる」2本あれば「非常に弱い洗濯ができる」を示しています。数字ではなく水の中に手を浸しているようなマークは、「40度を限度とし、手洗いができる」という表示です。たらいに大きく「バツ」が描かれているものは、「家庭での洗濯禁止」を表しています。
漂白処理の基本記号は三角形で、3種類あります。単なる三角形は「塩素系及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる」。三角形の中に斜めの線が2本あるものは、「酸素系漂白剤の使用はできるが塩素系漂白剤は使用禁止」。三角形にバツを重ねたものは「塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止」を示しています。
乾燥は、正方形をアレンジした記号が使われます。このうちタンブル乾燥はこれまでの表示にはなく、正方形の内側に接するように円が描かれています。その中に点が2つあるものは、排気温度の上限が80度。点が1つは「低い温度」を示し、排気温度の上限は60度です。バツ印があれば、「タンブル乾燥禁止」です。
洗濯後の自然乾燥を示す記号は8種類あり、正方形の中の縦・横・斜めの直線の組み合わせによって意味が異なります。縦線は「つり干しがよい」、横線は平らにして干す「平干しがよい」を示し、線が2本の場合は脱水などをしないでぬれたまま干すことを表しています。いずれも斜めの線が加わると、日陰で干すことを勧めています。
アイロンは4種類。これまでとよく似たイラストが使われますが、新しい表示では、限度となる温度の違いが中の点の数によって示されます。点が3つは200度、2つは150度、1つは110度で、点ではなくバツがついた記号は「アイロン仕上げ禁止」です。
クリーニングは丸が基本記号で、この中にアルファベットが記されています。ドライクリーニングは5種類あり、このうち4つには使える溶剤に応じて「P」か「F」が記されています。丸の下に横棒があるものは、「弱いクリーニングができる」ことを示しています。また、アルファベットがなくバツがついたものは「ドライクリーニング禁止」です。ウエットクリーニングは4種類で、いずれも丸の中に「W」が書かれています。「W」だけのものは「ウエットクリーニングができる」という意味で、その下の横線が1本だと「弱い操作」、2本だと「非常に弱い操作」という条件がつきます。全体にバツがついているものは「ウエットクリーニング禁止」です。
専門家「服を着る人や洗う人に非常に優しい表示」
洗濯アドバイザーとして活動している中村祐一さんは「種類が増えてややこしいなと思われるかもしれないが、法則性もあるので決して難しくない」と話し、まずは、家庭で最も重要な「たらい」の記号についてしっかり理解するようアドバイスしています。
中村さんは、服などにつけられている記号は「洗濯」「漂白」「乾燥」と、家庭での重要度の高い順に左から並んでいると指摘し、「まずは、一番左の『洗濯』がどうなっているか重点的に見てほしい。ここにバツがついていないかどうかが非常に重要で、バツがあれば家庭では洗濯ができないことを示している」と話しています。
また、新しい表示は、例えばたらいの中の数字が40なら40度以下で洗うことを示すなど、『上限表示』になっていることに注意してほしいとしています。
中村さんは新しい表示について、これまでよりも洗濯ができる範囲が明確になり、服が傷んだりするトラブルを避けやすくなったと評価したうえで、「今回の変更で、服を着る人や洗う人に対して非常に優しい表示になったので、少しずつでも読み方を覚えておくと、これまでよりも服を大事に長く着ることができると思う。まずは表示を見る癖をつけるようにしてほしい」と話しています。
中村さんは、服などにつけられている記号は「洗濯」「漂白」「乾燥」と、家庭での重要度の高い順に左から並んでいると指摘し、「まずは、一番左の『洗濯』がどうなっているか重点的に見てほしい。ここにバツがついていないかどうかが非常に重要で、バツがあれば家庭では洗濯ができないことを示している」と話しています。
また、新しい表示は、例えばたらいの中の数字が40なら40度以下で洗うことを示すなど、『上限表示』になっていることに注意してほしいとしています。
中村さんは新しい表示について、これまでよりも洗濯ができる範囲が明確になり、服が傷んだりするトラブルを避けやすくなったと評価したうえで、「今回の変更で、服を着る人や洗う人に対して非常に優しい表示になったので、少しずつでも読み方を覚えておくと、これまでよりも服を大事に長く着ることができると思う。まずは表示を見る癖をつけるようにしてほしい」と話しています。