始華工業団地で出会った金属加工業者のYさん(59)は「5人いた従業員を2人に減らし、自宅と工場を担保に5億ウォンを超える融資を受けた。毎日が苦しい」と話した。
6000社以上の印刷業者が集中するソウル市中区の忠武路一帯も内需不況の直撃を受けている。地下鉄忠武路駅近くの印刷所通りでは、40カ所余りある印刷工場のうち20カ所以上で印刷機が止まっていた。ドンホコミュニケーッションのキム・ユンジョン代表は「以前は印刷物を運ぶバイクで歩行者が通りにくいほどだったが、今はがらんとしている」と話す。
■来年は連鎖倒産も
中小企業経営者は「資金力がない零細企業は既に限界に達している」と指摘した。中小企業中央会が中小企業300社を対象に調査した結果、28.7%が「現在の経済状況は通貨危機、金融危機に準じる危機的状況だ」と答えた。実際に仁川市の南洞工業団地に進出した従業員50人未満の中小企業の稼働率は正常水準(80%)に満たない62%にとどまっている。
問題は来年にかけ状況がさらに悪化するとみられる点だ。中小企業研究院のキム・セジョン院長は「来年は国政の混乱継続と米国の保護主義台頭、米中貿易摩擦など不安要因が山積している。大企業、中小企業問わず製造業の基盤が没落する最悪のシナリオが懸念される」と分析した。