蹴球探訪
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【格闘技】早大の天才ボクサー・岩田翔吉 プロで活躍の2人に「待ってろ」2016年11月30日 紙面から
日本のメイウェザーになる! 早大の天才ボクサー、岩田翔吉(3年)を12月3日の第60回ボクシング早慶戦(慶大日吉キャンパス日吉記念館)を前に本紙が直撃。高校3年のとき、のちにプロ国内最速の5戦目で世界王者になった田中恒成(畑中)と2階級制覇王者の怪物井上尚弥(大橋)の弟で今ブレーク目前の拓真(同)を撃破して、全国高校総体を制覇したアマチュア界の怪物が、何を思うのか。「これまで」と「これから」について聞いてきた。 (竹下陽二) 早稲田に天才ボクサーがいる。風のウワサで聞いた。変貌自在のスタイルで試合も抜群に面白いという。しかも、高校時代に、同学年の田中恒成と井上弟を破って全国制覇しているという。ただ者ではない。怪物かもしれない。しかし、私が興味を持ったのは、その男がどんな“言葉”を持っているかだ。将来、さらに上を目指すなら、トークのセンスも問われる。取材に行ったはいいが「応援よろしくお願いしまーす。がんばりまーす」ぐらいしか言えない男なら、ちゃぶ台をひっくり返して帰るぐらいの勢いで会いに行った。で、いきなり、プロで活躍するライバルたちについて聞いてみた。 田中と拓真戦を振り返ってどう? 「高校時代は劣等感の塊だったんです。井上も田中もお兄ちゃんが有名(井上の兄は言わずと知れた怪物尚弥、田中の兄の亮明は大学時代に国体4連覇)で、あの井上の弟、田中の弟という目で見られる…。だからこそ、めちゃくちゃ、作戦を考えて、2人に悔しさをぶつけたんです。それまで、拓真には3連敗してて。今、思えば、それが良かった。神様ありがとうですよ。悔しい思いをしたから、踏ん張れた」 その2人がプロで活躍してるけど、焦りは? 「全くないです。むしろ、おれだったら、もっと、行けるぞと。でも、早稲田大学に行くのが、子供の頃からの夢だったから。大学でやることを全うしてからでも遅くない。2人の活躍が自分がどれぐらいやれるかの目安になる。2人には待ってろと言いたい」 プロでも負けない? 「全然、ボクが上。井上と田中も日本人的というか、ガツガツ前に出て打ち合うタイプ。ボクは日本人らしくない、タイミングとスピードで勝負するタイプ。メイウェザーみたいに相手を揺さぶって、芸術的なボクシングで魅了する、そんなボクシングに憧れます」 メイウェザーはオレ様キャラでアンチもいる 「嫌われてもいい。負けるところを見たいと思わせるような存在になりたい。プラス、ボクシングに対しては、真摯(しんし)。これ、大事です。強いだけじゃダメ。負けても気になる、次が見たい。そう思わせるボクサー。言いたいことも言おうと思ってます。人がどう思うか、気にしてたら、生まれてきたことに失礼です。思ったことぐらい言わせてもらう。良くも悪くも絶対、盛り上げられる自信がある。ボクみたいな日本人が一人ぐらいいてもいい。辰吉さん以来、カリスマという意味で盛り上がってないじゃないですか」 ところで、早慶戦に向けてひと言 「絶好調です。KOで勝ちます。チームとしても、絶対、勝ちたい。今、一丸となって、良い雰囲気なので、この調子でいきたい」 ビッグマウス。「アマがそんなこと言っていいのか? けしからん」と堅苦しいことを言う人もいるかもしれないが、私は全くそうは思わない。「結構、言うねえ。でも、どんどん言った方がいい。個人的にはそういうタイプが好きだなあ。私は少数派かもしれないけど」と言うと、岩田はインタビュー前に渡した私の名刺を再度、まじまじと見直して「は、初めてです。そんなこと言われたの。ありがとうございます」と少年のように目をキラキラさせた。生意気だが、根っこは純粋でかわいい男。高速ミット打ちも見たが、まさに、リトル・メイウェザー。プロでもそうそうお目にかかれないぐらいの抜群のセンスを感じさせた。実力もトークもプロ向き。1年後の在学中にも予想されるプロ転向リングが待ち遠しいが、その前に、今年のラストファイト、12・3の早慶戦を見に行こう。 PR情報
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