シャープの戴正呉(たいせいご)社長は30日、物流事業を担うグループ会社「シャープ ジャスダ ロジスティクス(SJL)」(堺市)の株式を数年内に中国市場で上場する方針を明らかにした。今後、知的財産業務を担う子会社や、設立を予定する健康・医療事業の子会社も同様に上場を目指すという。

 SJLはシャープ製品や部材を運ぶ社内部門だった。親会社の鴻海(ホンハイ)精密工業(台湾)の方針で10月、別会社として切り出し、12月に鴻海のグループ会社が株式の過半を握る予定だ。

 鴻海は元は社内にあった部門が他社からも業務を請け負うことで収益を上げ、独立して採算が取れるようにする方針。こうした子会社の上場で、株式の売却益も得る考えだ。(新宅あゆみ)