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【プロ野球】

山口、DeNAに残留せず

2016年11月30日 紙面から

選手会の納会で、吉見打撃投手(左)と笑顔で話すDeNAの山口(中央)。右は高城=静岡県内で(河口貞史撮影)

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 国内フリーエージェント(FA)権を行使したDeNAの山口俊投手(29)が29日、移籍の意志を表明した。移籍先は「まだ具体的には決まっていない」と話し、11日に交渉した巨人と水面下で交渉した中日に絞られた。決断時期は「早ければ早い方がいい。12月頭には決めたい」と明かした。

 タフネス右腕が横浜を去る。この日、横浜市内でDeNAの高田GMらと最終交渉。「僕自身の考えた結果の条件を提示させてもらい、球団の考えと折り合いがつかなかったので、移籍を伝えさせてもらった」。最後は握手を交わしたといい、「けんか別れではない。お互い納得した上での移籍になったと僕は思っている」と円満退団を強調した。

 23日のファンフェスティバルでは「残留か移籍か、正直迷っている」と話していたが、1つ断を下した。「いろいろ悩むところはあったけど、一度の野球人生だし、せっかく取ったFAの権利。自分の思いと近いチームでプレーできれば」。素直な心情を漏らした。

 交渉解禁日の11日に交渉した巨人に加え、この日までに中日と水面下で交渉。現状では両チームの一騎打ちの様相だ。「細かいことは説明できない。期間は短いけど、しっかり考えたい」。山口はそう声を絞り出した。

 決別したDeNAへ後ろ髪を引かれる思いも当然ある。一番の思い出は6イニング無失点で勝利した2014年6月1日のロッテ戦(QVCマリン)。ファンに向け「先発転向して勝てて、スタンドから大きい声援をもらった。忘れられない。感謝しています。11年間ありがとうございました」と頭を下げた。

 この日の夕方には静岡県内での選手会納会に出席。自らの言葉でチームメートに移籍することを伝え、「来年以降、対戦する楽しみが増えた」と語った。新天地に選ぶのは最下位から巻き返しを図る中日か、V奪回が至上命令の巨人か−。山口の動向から目が離せなくなってきた。(小林孝一郎)

 

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