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スマホ標的、3人を再逮捕

 他人のスマートフォンを不正に遠隔操作できるソフトを作成したとして、神奈川県警は30日、横浜市西区のソフト開発会社「インターナル」社長、石田渉容疑者(40)ら男女3人=組織犯罪処罰法違反(偽計業務妨害)容疑で逮捕=を、不正指令電磁的記録(ウイルス)作成容疑で再逮捕した。無断で他人のスマホにインストールして遠隔操作する不正が横行し、イ社側はこうした用途を把握した上で作成していたとみられる。

     県警は、スマホ利用者の意思に反してインストールされたソフトそのものがウイルスに当たると判断し、同容疑を適用した。また、イ社の元社員の男(31)を同容疑で新たに逮捕した。

     捜査関係者によると、石田容疑者らは2014年12月ごろ、スマホの遠隔操作ソフト「Androidアナライザー」を、他人のスマホを遠隔操作する不正に使われることを把握しながら、作成した疑いが持たれている。ソフトを入れたパソコンに接続するとインストールでき、パソコンからの遠隔操作で通話やメール、無料通信アプリ「LINE(ライン)」の内容が確認できるほか、録音やカメラの操作もできる。

     こうした機能をイ社はホームページ上で宣伝。紛失した自分のスマホの追跡や、子供の居場所確認、社員の勤怠チェックなどと用途を紹介していた。購入者は少なくとも1200人に上るとみられる。

     しかしネット上では「不倫調査に使える」などの用途も流布され、勝手に他人のスマホを遠隔操作して行動を監視したり、個人情報を取得したりする不正が相次いでいた。14年には、女子高校生に乱暴した上でスマホにソフトを無断でインストールし、その後も遠隔操作で写真を撮影したり、LINEの内容を監視したりするといった事件も発生した。

     京都など15道府県警は11月、このソフトの利用者側の一斉摘発に乗り出し、無断で他人のスマホにインストールしたなどとする不正指令電磁的記録供用などの容疑で3人を逮捕、10人を書類送検していた。

     3容疑者はスマホ向けゲームを有利に進める不正プログラム「チートツール」を製造・販売したとして、組織犯罪処罰法違反(偽計業務妨害)容疑で逮捕されていた。【国本愛】

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