短編コラム
人民解放軍 第二砲兵部隊と日本への脅威

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※中国人民解放軍に関しては同軍の徹底的な秘密主義により実態が不透明で情報量も少ないため抽象的な表現が多くなりますがご了承くださいますようお願いいたします 。
尚、当記事はフリー百科事典Wikipediaを一部参考に執筆しております

これは事実である。

中国人民解放軍のミサイルは日本に向け既に照準を合わせ、設置済みだ。

しかも弾頭は水素爆弾である可能性が高い。

これらは我が国への直接的な通達等はないものの、すでに既成事実化されている。

かといって、今すぐ中国が日本に向けてミサイルを発射するかといわれれば“NO”であろう。

確かに核保有国である中華人民共和国がミサイルを日本に向けているというのはショッキングな事実ではあるのだが、それはどこの国も同じようなものである。 発射ボタンを押すか否かというのが問題なのであって、ミサイルを向けているから今日明日どうこうなるというような次元の話ではないのだ。

ただ、日本人としてはどうしても心配である。 それはこれを読んでいる皆さんも同じであることと思う。

よって今回は、中国の最新鋭戦略ミサイル部隊「第二砲兵部隊」についてコラムを執筆したい。


第二砲兵部隊とは?

名称 第二砲兵(戦略ミサイル部隊)
主要部隊配置(推定) 福建省
総兵力(推定) 10万人以上/231万人(人民軍総兵力)
大陸間弾道ミサイル(推定) 20基以上
中距離弾道ミサイル (推定) 130基以上
短距離弾道ミサイル (推定) 700基以上

※地図をクリックで拡大

第二砲兵とはいわゆるミサイル部隊であり、主にミサイルによる大陸間攻撃の任務を担っている部門である。

名称は「戦略ミサイル部隊」となっているが、総兵力10万人という膨大な人員を要している(海上自衛官が4万人弱であるから実に2倍以上の数である。)。

これからの時代、ミサイルによる戦力は不可欠であるから近年の人民解放軍の拡張にあわせてさらに規模は大きくなっていくものと考えられるが、具体的に周辺諸国、我が国への脅威はどのようなものなのであろうか。


主たる攻撃目標:台湾

現在の中台の緊張関係は言うまでもなく切羽詰った状況にあるが、それに相まって台湾への中国による攻撃準備(圧力)は着々と進んでいるとみてほぼ間違いないようだ。

現在、台湾対岸、第二砲兵が大部隊を配置していると見られる福建省(地図を参照)にはおよそ700基の短距離弾道ミサイルが配置されているそうだ。
第二砲兵の短距離弾道ミサイルの保有数が700基以上とあることから、短距離弾道ミサイルに関してはほとんどを対台湾への圧力へとつぎ込んでいることが伺える。 そしてその数は現在も増え続けている。

これは台湾にとって由々しき問題であり、中国による台湾侵攻時にはこの福建省のミサイル基地から、台湾へ要点攻撃が行われるのであろう。
そんな日が来ないことを祈るばかりだ。


我が国への脅威

まず、「第二砲兵とは?」の項目に載せてある地図を見てほしい。大陸の右上に吉林省とあるのがお分かりいただけるだろうか。
問題の基地はその吉林省 通化にある。

そこには第二砲兵のミサイル基地があり、その基地は東京から直線距離で1200q。 主に対日攻撃のために建設された基地のようだ。

そこには30発前後の中距離弾道ミサイルが配備され日本に向けられている。 中国の保有する弾道ミサイルの主だったものは東風型のものであるが、日本に向けられているのはおよそ射程距離2000q〜2700q前後の東風3型と東風21型で、日本列島ならどこでも有効射程内といった具合だ。 特に東京、大阪、名古屋、福岡、新潟、仙台、札幌など日本の主要都市に向けそれぞれ照準をあわせているとの情報もある。

尚、それらは核弾頭や各種化学弾頭等近代的な兵器が搭載可能な極めて精巧なものであり、もしも発射されれば東京まで10分もせずに着弾する。 威力は核弾頭であれば言うまでもない。

又、台湾紙によれば台湾海峡に配備された700発以上の短距離弾道ミサイルの中に中距離弾道ミサイルも混じっており、そのうち130発程度は日本に向いているとの報道もあり、予断を許さぬ状況だ。


その他の脅威

中国人民解放軍はすでに長距離弾道ミサイル、すなわち大陸間で攻撃可能なミサイルを配備している可能性がある。
東風31A(射程距離8000q)がそれであるが、そうなればオーストラリア、米国も射程間にはいることになり米国にとっても脅威になりうる。
それらは全て移動式発射台から発射可能なものであり、事前に察知することは極めて難しいといえるだろう。
しかし、十分な核報復能力を有している米国にとって、現段階ではさほど脅威ではないだろう。それに、中国はきちんとした判断能力を持った国家である。
我が国も米国いわく「核の傘」の内側にいる以上、今日明日を心配する必要はなさそうだ。

!!今回は「我が国への脅威」が命題だったので、どちらかに偏った内容になりがちでしたが、執筆者には政治的意図はまったくありません!!



 

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