ほくろがかゆいのは病気かも?癌との見分け方や除去方法も解説!
気が付いたらほくろがかゆいと感じる人もいるのではないでしょうか。実はほくろだと思っているものはほくろではなく、メラノーマと呼ばれる皮膚癌の可能性があります。そこで普通のほくろと皮膚癌の見分け方やできやすい場所、かゆみとともに現れる症状や除去方法までをまとめました。
ほくろがかゆい原因と症状
近頃急にほくろがかゆくなったと感じる人もいるのではないでしょうか。実はその症状病気のサインかもしれません。ほくろがかゆくなる原因には、メラノーマと呼ばれる皮膚癌や老人性血管腫が考えられるのですが、特に皮膚癌は放っておくと命にかかわることもあります。そのため早急に治療を受ける必要があるのです。
しかしほくろがかゆいからと言って全て病気なのかというとそうではありません。皮膚癌の場合かゆみ以外にも痛みや腫れ、出血などの症状が出ることもあるため他に症状がないかも重要になってきます。
そこで皮膚癌の見分け方や主な症状など詳しく解説していきましょう。またできやすい部位や除去方法も合わせて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ほくろについて
ほくろとは
ほくろとは皮膚に発生する良性の腫瘍のことで、正式名称は「色素性母斑(しきそさいぼうぼはん)」です。そもそもなぜほくろができるのかというと、何らかの理由でほくろの元となるメラニン色素が多く作られることでできます。
ほくろは生まれつきあるものもありますが、成長していく過程で作られることも多く、一度できたほくろは除去しない限りは自然に取れることはほとんどありません。そのため年齢を重ねるにつれて徐々にほくろも増える傾向にあります。
ほくろが発生する原因
ほくろが発生する原因にはどんなものがあるのかというと、
・紫外線の浴びすぎ
・メイクなどによる肌への刺激
・ストレスや睡眠不足などです。
ほくろができる原因はちょっと意識するだけで改善することができるものばかりなので、ほくろができるのを防ぎたい人は上記の点に注意するとできにくくなります。
ほくろがかゆい原因
皮膚癌(メラノーマ)
ほくろがかゆい原因の1つにメラノーマと呼ばれる皮膚癌があり、別名「悪性黒色腫」とも呼ばれます。メラノーマは見た目がほくろとよく似ていますが、ほくろと違い悪性の腫瘍です。そのため放っておくと命にかかわることもあるため、メラノーマの特徴をしっかり把握し早期治療を行うことが大切になります。
老人性血管腫
老人性血管腫もかゆみが現れる原因の1つです。老人性血管腫とは、皮膚の内部にある毛細血管が異常に増えることで起こる症状で、ほくろのような赤い斑点ができます。またかゆみや突起があるのも特徴で、紫外線や皮膚などの刺激が原因でできることが多いです。
老人にできることが多いのですが、人によっては30代後半ごろから発症する人もいます。特に身体に害をもたらすわけではないので、放置しても問題ありません。しかし赤く目立つため、気になるようであれば皮膚科などで除去すると良いでしょう。
ほくろのかゆみと併せて出る症状
血が出る
メラノーマの場合、ほくろの部分から出血を伴うこともあります。特に黒ずんだ出血がある場合は、メラノーマの可能性が十分考えられるでしょう。
痛い・腫れる
メラノーマの症状の1つに、痛みや腫れなどが伴うこともあります。通常のほくろであれば痛みなどはほとんど感じることがないため、痛みや腫れがみられるときはメラノーマを疑いましょう。
かさぶたみたいになる
かさぶたのようなほくろは細胞癌の可能性があります。細胞癌は普通のほくろに比べると細胞がもろく、ちょっとした刺激でも傷がつきかさぶたになることも珍しくありません。
特に背中・足の裏・手の平など摩擦を受けやすい部位は、かさぶたになりやすい傾向にあります。しかしほくろの場合でもかさぶたになることもあるため、他に症状がないかも合わせて観察するようにしましょう。
ほくろと皮膚癌との見分け方
急激に大きくなっている
メラノーマとほくろの違いの1つに、大きくなるスピードがあります。通常ほくろの場合、ほとんど大きくならないまたはかなりゆっくりなスピードで大きくなっていくのが特徴です。それに対しメラノーマは急激なスピードで成長していきます。
そのため明らかに大きくなっているほくろはメラノーマの可能性が高いです。またほくろよりも大きくなることも多く、7mm以上のものも少なくありません。
ほくろの色がまだら
色でも見分けることができます。通常ほくろの場合黒色など1色のことがほとんどで、色自体も途中で変わることはありません。
しかしメラノーマの場合、ほくろの部分が黒い部分と茶色い部分があるなど色ムラがあることも多いです。また途中で色が濃くなるなど、変化がみられることもあります。そのため色も注目してみてみると良いでしょう。
左右非対称である
ほくろの形でも見分けることができます。通常ほくろは丸い形をしているものがほとんどで、左右対称になっています。それに対しメラノーマは形がいびつで左右非対称であることも多いです。
かゆみがある
かゆみがあるかないかでも、メラノーマか通常のほくろかを判断することができます。特にかゆみはメラノーマの初期症状の1つです。通常ほくろはかゆくなることはあまり無いため、かゆみがあるときは皮膚に何らかの異常が現れていると考えられます。
しかしかゆみがあるからと言って必ずしも癌とは限らないため、他に症状は現れていないか注意深く観察してみてくださいね。
メラノーマができやすい箇所
足の裏
メラノーマが最もできやすいと言われている場所が足の裏になります。なぜ足の裏にできやすいのかというと、足の裏は他の部位に比べ摩擦を受けやすく、癌化しやすいからと考えられているからです。
足の裏をなかなか見る機会も少ないことから、発見が遅れるケースも珍しくありません。そのため定期的に確認し、万が一メラノーマの特徴によく似たほくろがあるときは早急に皮膚科を受診しましょう。
顔・首
顔や首にもメラノーマは発生しやすいです。メラノーマは紫外線を浴びすぎることでも発生すると考えられているため、紫外線を浴びる頻度の高い顔や首にもできやすくなります。
特に悪性黒子型と呼ばれるタイプのものは、顔や首などにできる傾向があるため、悪性黒子型の初期症状でもある黒っぽいあざのような色素斑を見つけたら、念のため病院を受診しましょう。
お腹・背中
お腹や背中など、主に身体の中心部にもできやすい傾向があります。なかなかお腹や背中など見る機会も少ないかと思いますが、お風呂のときなど定期的に大きなほくろができていないかチェックすると良いでしょう。
手の平
手の平もメラノーマができやすい部位の1つと言えます。なぜかというと足の裏と同様摩擦を受けやすい場所だからです。手の平以外にも、手足の爪の下部分にもできやすいため注意しましょう。
ほくろ除去の施術方法
Qスイッチヤグレーザー
Qスイッチヤグレーザーは、黒色に反応することでほくろの細胞を破壊して取り除いていく方法です。主に5mm以下で盛り上がったほくろに有効とされています。
肌にも優しく、1度施術を行うと半永久的な効果を得ることが可能です。しかし何回か通わなければいけないようなほくろの場合、1度の施術後2~3ヵ月空けなければいけないため、除去が完了するまで期間がかかってしまうという点がネックと言えるでしょう。
もぐさ(お灸)
もぐさ(お灸)での除去方法は、除去したいほくろの上にもぐさを乗せ焼いて取り除く方法です。もぐさで除去するときのほくろは、主に色が濃く平らなものが適しています。
自宅にいながら手軽にできる上もぐさのみを購入すれば良いため、低価格で手軽にほくろを除去できる点が魅力と言えます。しかし根元までしっかり除去できないことも多く再発の可能性があったり、火を使うため火傷をしてしまうこともあるためその点がネックです。
高周波メス・電気メス
高周波メス・電気メスはメスから発せられる高周波を利用して色素を破壊し、ほくろを削り取っていく方法です。主に5mm以下で盛り上がっているほくろに有効とされています。
施術時間は5~10分程度、傷跡も残らず1度で除去できることも多いため比較的手軽に除去することが可能です。しかし削りが浅い場合は再発の可能性があります。逆に削りすぎてしまうと除去した部分が陥没してしまうこともあるため、その点がネックと言えるでしょう。
漢方クリーム
漢方クリームとは除去したいほくろにクリームを乗せることで、化学火傷を負わせてかさぶたと一緒に除去していく方法です。漢方クリームは自宅で簡単に行えるうえ、病院で除去することを考えると低価格でほくろを取り除くことができます。
しかし科学火傷を負わせる分肌に負担がかかっていることも多く、肌トラブルを起こしてしまうという人も珍しくありません。そのため肌の弱い人は避けた方が良いかもしれません。またいきなり顔などに使うのではなく、一度目立たない部位で異常が現れないか試してから行うと良いでしょう。
メス切除縫合
メス切除縫合はメスでほくろを切り取り、切り取った部分を縫い合わせていく方法です。主に6mm以上の盛り上がったほくろに効果的と言われています。
メスで切り取るので根深い部分もしっかり除去できるため、再発することもほとんどありません。また除去後病理検査(癌かどうかを調べる検査)も受けることが可能なので、癌が心配な人にもおすすめです。
しかしメスで切っている分術後しばらくは痛みがあったり、抜糸や消毒のため何度か病院へ通う必要があるため、少し手間がかかるのがネックと言えるでしょう。
異常がみられるときは皮膚科へ!
ほくろにかゆみがある場合、メラノーマという皮膚癌の可能性があるということがわかりましたよね。メラノーマはほくろとよく似ていますが、ほくろと明らかに違う点も多いため今回紹介した見分け方を参考にしっかり見分けてください。
またかゆみ以外にもいろいろな症状が現れることも多いため、そういった症状も見逃さないように注意しましょう。メラノーマは発見が早ければ完治する確率も高い癌です。そのため少しでも異常がみられるときやかゆみなどの症状が出たときは、速やかに皮膚科を受診するようにしましょう。
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