Junge Deutsche Philharmonie
ユンゲドイチュフィルハーモニーとはドイツ語圏内の国のオーディションで選抜された音大生で構成されるユースオーケストラです。
これの団員になった人は大抵がどこかのオーケストラに就職するという、みんなが目指すオーケストラ。
年間4回ほどのプロジェクトと演奏旅行があり、ジョナサン・ノットだったり現在有名なプロオーケストラの首席指揮者をやっている人の元で演奏することができます。
ヴュルツブルク音大からも色んな楽器から数人がここに所属しています。
今日はそんなJDPのオーディションでした。
恥ずかしながらこういったオーケストラのオーディションを受けるのは初めてでした。
ちなみにオーディションはドイツ語で
ぷろーべしゅぴーるです。ちょっとかわいいw
このくらいの音出し室が3つほどありました。
交通費も支給+受験料は無料
会場だったフランクフルトはヴュルツブルクから1時間ほどなのででませんでしたが、遠くの街から受けに来た学生には交通費が支給されていました。
領収書を渡せば交通費をもらえるなんてびっくりです。審査してもってそこまで負担してもらえるとは…。
オーディションなので当たり前ではありますが受験料などもかかりません。
そこに関してはさすがドイツです。
やはりドイツにとってクラシックは後世に残すべき大事な文化な上に、かなりの経済効果を生むものなのでいくらでも国が投資します。
世界中からオーケストラを聴きに人がやってくるし、世界中から勉強するためにこうやって留学生がやってきます。
ちゃんとお金にもなるものにはしっかりと支援が続くというものですね。
ドイツのトランペットのオーディション
基本的には一次審査が
”ハイドンのトランペット協奏曲の再現部まで+カデンツ+2楽章の提示部まで”
といった感じで
Maurice Andre - Haydn trumpet concerto allegro
二次審査のオーケストラスタディというオーケストラのトランペットのソロなどの断片を演奏します。
このサムネの金色の本に載っているやつをやります。
基本的には
”ベートーヴェン レオノーレ2番、3番のファンファーレ”
”カルメンのシグナル、前奏曲”
”ペトリューシュカ”
”バルトーク 管弦楽の協奏曲より”
”パルジファル”
”展覧会の絵”
”アルペンシンフォニー”
などといった感じが多いです。
くじ運
日本のコンクールなどの場合は予め抽選で順番も決められていて
何時に集合して何時から音出し室にはいり、何時に呼ばれて袖に待機。
というのがオーガニゼーションされているのが普通ですが、ドイツは違いました。
37人の受験生がいて10:30にくじ引きで順番を決め、11時からオーディション開始。
一人5分なので休憩もいれるとだいたい3時間半はかかります…
そして僕の番号は、、、
33
ということでその時点から3時間後は確定です…
こうなってくると集中力を保つのがかなり厳しい
まじかよ…!!ってなってる人。笑
ということで僕も散歩でもしに行こうとは思ったものの、郊外で何もないしその日は-4度だったので外を歩く気にもならずw
ずーーーっとだらだらしていて、ドレスデンとライプツィヒのドイツ人学生と友達になりました笑
よくオーディションにいったら出会う顔ぶれもおなじみになってくるんだなーと思いました。
カーテン審査
自分で舞台袖に行くと、何故かドアが開放されていてものすごく寒くなっていて、楽器がキンキンに冷えました。笑
金管楽器は楽器が冷たくなると音程が下がるんですね。
案の定入ってピアノとチューニングしたらものすごく低くて恥ずかしかったです。笑
審査員席にはカーテンがあり、受験生が誰なのかがわからないようになっていました。
どこの大学なのか、国籍、年齢などもわかりません。演奏だけを聴いて審査します。
演奏は全く自分の演奏したいようにはいかず残念なものでした。
もちろんですがオーディションでいい演奏をするにはもっともっと実力の底上げと自信が必要です。
自分でもわかっていたとおり2次に進むことはできませんでしたが、審査員だったデトモルト音大のKlaus Bräker教授から講評をきくことができました。
自覚していたこともほとんどでしたが、意外なこともあったので聞けてとても良かったです。37人分の講評をしっかりとメモしてくれていてとても親切です。
これからは積極的にオーデションを受けていくつもりです。あまりうまくいかなかった話を書いても良くないかなとも思いましたが、まあ僕の活動について知ってもらうことが目的なブログなのでうまくいってもいかなくても書いていってみようと思います。
誰かの役に立つかもしれません。
帰りのフランクフルト中央駅の夕焼け
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