#3462 ブレーンストーミング⇒KJ法⇒PERT Nov. 22, 2016 [情報収集・整理と文書作成の基本]
話が混乱しないようにあらかじめ問題を整理しておきたいので、「#3461 情報収集・整理の仕方と文書作成の基本」の続編を書きます。
KJ法の提唱者である川喜多二郎はその著作『発想法』の中で、ブレーンストーミングとKJ法とPERTの展開順序を整理していますが、それが表題の図式です。
ブレーンストーミング⇒KJ法⇒PERT
川喜多は次のように書いています。
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複数人で行う場合の計画の技法として、おそらくいまの三つのものを順番に使うのがたいへん有効な方法だろう。すなわち、まずブレーンストーミング式の情報やアイデアの集積をやり、第二にその結果をKJ法で構造計画に練りあげ、さらにパート法によってその構造計画を手順の計画に展開する。
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オズボーンのブレーンストーミングが最初に来ます、情報収集の段階です。2番目のKJ法は情報の分類整理です。これは平面にグルーピングされた情報を関連付けることでなされます。階層構造は考えられていません。そのあとに、ジョブの抽出とそれを論理的な順序に整理していきます。論理的な前後関係が明らかになれば、そこに作業時間を記入していくというのがPERT(Programable Evaluation & Review Technique)です。
川喜多自身の整理です。
階層構造自身は昔から、本の編・章・節構成の3階層構造に現れており、一般的な方法です。何冊もにわたる大きな著作の場合は4階層にすればいいだけ。特に誰が発明した方法というものではありません、昔から行われている合理的な方法です。
さて、前回試みた定式化と並べてみたいと思います。
情報採集や収集 ⇒ 情報整理 ⇒ (?) ⇒ 文書作成
ブレーンストーミング ⇒ (KJ法 ⇒ PERT) ⇒ (?) ⇒ 文書作成
ブレーンストーミング ⇒ (KJ法 ⇒ PERT) ⇒ 整理された情報のイメージ化 ⇒ イメージの文章化
(?)の部分はどうやら、「分類整理された情報のイメージ化」であり、文書作成が「イメージの文章化」になりそうです。
一本の髪がテーブルの上に置かれたとして、これを十人が絵にしたら、10枚の趣の異なる絵になるでしょうね。
言語の基本的な役割はわたしは次のような定式で考えています。
<発信者> <受信者>
イメージA ⇒ 文章A ・・・・・ 文章A ⇒ イメージA'
イメージA ≒ イメージA'
情報の発信者が頭に描いたイメージAが情報の受信者の頭にイメージAとして復元できればパーフェクトですが、なんらかのズレを生じてイメージA'となります。ズレの幅をちいさくできる文章化の作法が文書作成の基本となるのでしょう。
情報の受け手は明確にセグメントされていなければなりません。セグメントによって、文章化に制限が加わります。たとえば、専門家同士なら、専門用語を選択。専門家からそうではない人への情報伝達なら、専門用語はできるだけ控えます。やむをえない場合は注釈をつけます。
*#3461 情報収集・整理の仕方と文書作成の基本
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-11-21
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#3461に「後志のおじさん」が面白い書き込みをしてくれました。それを抜粋引用して、このテーマを終わりたいと思います。
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企画書、稟議書、提案書限定ですか。あまりおもしろくないけど、ebisu さんには面白いと感じられそうな事例は一杯もってますよ。
(社内代書屋でもありましたから。)
文章を書く時には、誰を対象に、どのような反応をしてもらいたいかの目的があります。
稟議書もまた同じ。
決裁者は、大きな案件であれば経営トップ層が当然ですが、彼らにGOサインを出してもらいたいのなら、彼らが安心して任せることのできる文章を書けばいいだけ、
1に、案件を分析しきって、どんな分析をしたか?採用した際のリスク、しなかった際のリスクが検討されているか?
こちらは、客観的データや情報分析をベースとする領域です。
2に、自分が案件実現のために、どれだけ真摯であるかを行間に滲み出させること。
zapper さんのほうでわざわざ「信管を抜いて」と書いておいたのに、ebisuさんは長々書くから昨晩は「信管を装着」しました。本欄設置は、今日から「起爆」しろ!とおっしゃているも同然ですから場合によっては爆発しますのでご了承ください(笑)。
稟議などを題材にするのがつまらないと感じられるのは、会社内という内輪の世界の文書ですから、仕事の実績があり決裁者とのコミュニケイションが良好な人が起案者であれば文章ではなく「あいつが書いたのなら、」で承認印が押されるケースが多分に想定されるからです。
Kodera - Tuguo なる人物が、たかだか300ページの英文仕様書程度に押し潰されるはずはありません。
中学生の時から、「外語大の院生の英語の家庭教師」がついて、中学生の時点で映画「第三の男」をみて英語の勉強ができたほどの方ですから、私など足下にも及ばない高いレベルの英語力の方です。
私程度の英語力の者でも、得意分野なら300ページ程度の英語なら2日もあれば充分ですから。
何か別のところに、原因があったのでしょうね。
文章を書く時には、目的に応じて手持ちの情報を取捨選択しながら書けばよいだけのことです。
宛先人だけではなく、読むかもしれない不特定の多くの読み手にも配慮した文章を書けば、格調の高い文章になります。
それだけのことです。
by 後志のおじさん (2016-11-21 23:11)
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後志のおじさん
さすが「社内代書屋」さんです、格調高い文書であっさり片付けてくれましたね、終わってしまいました。
たしかに、稟議書は、誰が書いたか、それまでの仕事の信用でOKがでるということはありますね。
社外への提案書でも提案書を書いた人間がそれまでの仕事で信用を築いていれば、採否の判断には人が第一、文書は二次的な材料。
ビジネスでは信用が大事ですから、文書はほどほどの格調でわかりやすければいいだけですね。
別のジャンルで、なにか面白そうなものはありますか?
あれば続けますが、とくになければこのテーマは手仕舞いでよさそうです。
特別な才能をもった者を除けば、文章能力は読書や視写の量で決まります。
良質のテクストを選び、音読してリズムを身体に刻み、それを視写すればいいだけ。文体模写が面白い。
ほかに書くことはなさそうです。
#3462は蛇足になりました。(笑)
by ebisu (2016-11-22 00:03)
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文章とは、結局のところ「思いを伝える」すべを口からの音ではなく、相手の目から心にうったえるものに転化したものです。形は違っても、相手への配慮が必要であることには変わりはありません。
ただ、情報を並べただけの4項目3段階なるもの、「ボクは、こんなに物知りなんだ!」(だから誉めてよ!)
URLをやたらに貼り付けるのも、他の人の研究論文の引用で論文の体裁を作るのも、自分は最終責任は負いません、という逃げ道。
或いは、コンビニ的なお手軽自己主張かもしれないですが。
誰を相手に文章を書いているのか?(自分はどれほどの者なのか?←この誤認が人生の失敗のもと!)
何を目的に自分が文章を書いているのか?(←ここがしっかりしていないから、私のよくかく「論点ずらし」になる。)
ただ、「ボクってすごいんだよ!」って見せたいだけの文章は、世の中に恥をさらすだけですね。
自分の書いたものを、「誰が読むのかな?」と、いつも考えるだけで、文章は少しずつうまくなっていきます。
(爆発)
by 後志のおじさん (2016-11-29 00:20)
最初に、ブログの記載内容と関係ない内容であることをご了承ください。kodera氏と後志のおじさん氏、2人ともブログのルールを守ってください。
kodera氏・・・ブログの記載内容と無関係な内容の自論をたくさんコメントしすぎです。他のブログなら「ブログ荒らし」と管理人さんに判断されますよ。ブログのルールを守ってください。
後志のおじさん氏・・・kodera氏の自論を馬鹿にした内容を、ebisu氏とZAPPER氏のブログにしつこく書くのはマナー違反ですよ。ブログのルールを守ってください。
貴方たちの書き込みをebisu氏の塾の教え子さんも見てますよ。教え子さんにマナーの悪いコメントを読んでどう思われるか、猛省してください。
by TUG (2016-11-30 01:24)