【ワシントン西田進一郎】今月8日に投開票された米大統領選で、勝敗が唯一決まっていなかった中西部ミシガン州は28日、共和党のドナルド・トランプ氏が勝利したとする公式の集計結果を発表した。これで全米50州とコロンビア特別区(首都ワシントン)の勝敗と獲得選挙人数が固まった。次期大統領に決まったトランプ氏は獲得選挙人を306人とし、民主党のヒラリー・クリントン前国務長官は232人だった。
ミシガン州当局によると、両候補とも226万票以上を獲得し、トランプ氏が1万704票差で逃げ切った。ミシガン州は1992年以降の大統領選で民主党が「6連勝」していたが、共和党が取り返した。
大統領選は、全米での得票総数ではなく、各州・特別区に割り振られた総計538人の選挙人を州・特別区ごとに奪い合い、過半数の270人を獲得した候補が勝つ仕組み。トランプ氏は9日未明に270人以上を獲得することを確実にし、勝利宣言。クリントン氏は敗北を認めた。
一方、得票総数は、一部で集計作業が残っているものの、28日現在でクリントン氏がトランプ氏を200万票以上も上回っている。敗者の総得票数が上回ったのは、共和党のブッシュ候補が勝利した2000年の大統領選以来。