ご近所SNS「マチマチ」のコミュニティデザインチームでは、よりよい地域社会のデザインを目指して、日々参考になるようなニュースやトピックのリサーチを行なっています。その中で集めた情報を「ご近所未来ラボ」で定期的にシェアしていきます!
私たちと同じように、地域の課題解決に取り組もうとしている、あるいはすでに取り組んでいる方々にとって、少しでも参考になれば幸いです^^
公園での保育所設置、全国に拡がるか…?
今月15日に、国土交通省は「待機児童対策」として、現在は国家戦略特区のみで認めている都市公園内の保育所設置を、全国どこでも可能とする方針を固めました。
これにより、今後は全国で「公園内に保育所を設置する動き」が活発になると見込まれています。
一方で、公園内への保育所建設を、住人が反対しているケースもあります。
「待機児童解消緊急対策」を打ち出し、「29年4月に『待機児童ゼロ』を達成します」と宣言した杉並区では、区内の公園に保育所の建設を検討しています。しかし、近隣住人の一部がこれに反発。区が住人向けに開いた説明会の様子が、一時ニュースでも話題となっていました。
保育所増設における公園転用は、「待機児童問題」を緩和させる有効な手段になるはず。ただ、実施するには近隣住人の理解を得ることが不可欠なのだなと、杉並区の前例からひしと感じられます。今回の国交省の施策によって、全国各地の「待機児童問題」は解決に向かうのか…今後の動向に注目したいです。
「子育てしやすい街」千代田区、人口増加率が都内トップに
これからのコミュニティデザインを考えていく上で「いかに子育てのしやすい街にしていくか」は、とても重要な課題意識だと捉えています。その観点から注目したのが、こちらの記事です。
千代田区は「国のお役所が集まっている場所」というイメージが強いですが、実は「東京一子育てしやすい街」を目標に掲げ、東京23区では唯一の“待機児童ゼロ”を実現しており、“誰もが住みやすい街”としても評価されています。
子育て支援、高齢者対策、住環境整備――。次々新機軸の政策を打ち出した結果、千代田区の10~15年の人口増加率は24%と23区でトップに。しかも65歳以上の人口比は都平均の22%を下回る18%になった。30~40歳代の子育て世帯が流入しているためだ。
(上記記事内より引用)
こうした先行事例が、各自治体にいい影響を与えてくれることを願うとともに、コミュニティづくりに携わる私たちも、活かせるノウハウは積極的に吸収していきたいと考えています。
「子ども食堂」が、高齢化する団地の救世主に
「高齢化する団地を、どのように盛り上げていくか」――このテーマも、コミュニティデザイン界隈ではよく議論されるトピックです。そのひとつの方策として注目されているのが、「子ども食堂」をモデルとして企画された「団地食堂」という取り組み。
「子ども食堂はどうですか?」。UR(都市再生機構)職員の発案に、子育て経験のある女性たちが動き、8月に「団地食堂」が誕生した。今はまだ2カ月に1度の開催だが、「無理なく楽しく、みんなの個性を大事にしたい」と町内会役員の本岡美津子さん(60)は言う。
(上記記事内より引用)
「子ども食堂」の取り組みは、地域コミュニティづくりの一例として、マチマチでも注目しています。先日は、恵比寿で子ども食堂を始めた末岡さんにお話を伺って、記事にさせて頂きました。多世代交流が生まれる場づくりの参考になるエピソードがギュッと詰まっているので、ぜひお時間ある時にご覧ください♪
コミュニティ再生に必要なのは「たまりば」と「きっかけ」
先ほど紹介した「団地食堂」が、UR都市機構の発案ということを受けて、URが他に手がけている「コミュニティづくり」の取り組みを調べてみました。
コミュニティの希薄化は、セキュリティ面や災害時のウィークポイントにもなり得ます。それ以上に、人が人とつながることで得られる「暮らしの豊かさ」や「住む場所への愛着」は、かけがえのないもの。コミュニティを再生していくためには、近所に住んでいる人たちがどんな人なのかを知れる「たまりば」や「きっかけ」を、街に作ることがポイントになる……と、記事では言及されていました。
マチマチは上記のような「たまりば」にもなり得るし、住人同士がつながる「きっかけ」の提供もできるはず。そのためにも、もっと多くの人に使ってもらえるよう、サービス向上と認知拡大に努めていきたいと思っています。
また、UR都市機構は自治体や大学と提携して、八王子にコミュニティスペースを開設したとのこと。こちらの取り組みも今後、動向を追っていきたいです。
そのほか、気になったニュースは以下にまとめました。
[商店街の取り組み]
[高齢者支援]
【お知らせ】
現在、マチマチを運営している「Proper, Inc.」では、エンジニア・ディレクター・デザイナーなど、さまざまな職種で人材を募集しています。
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