開いたままの扉の誘惑……欧州の鉄道は“無意識の無賃乗車”に要注意!(2016.11.28)

何があっても、今日中にベルギーへ移動しなければならない。ヨーロッパ南部での休暇を終え、ミュンヘンに到着したが、ちょうどいい列車は見当たらなかった。するとその時、タイミング良く列車が1編成、目に入ってくるではないか! しかし残念ながら、その列車は私が持っていたインターレイルパスでは追加料金が必要な、ドイツの高速鉄道「ICE(インターシティ・エクスプレス)」だった。
追加料金を払ってまで乗るつもりはなかったし、乗りたくても、全く両替していなかったので、ドイツマルクの手持ちがなかった。
※当時はユーロ化前のマルク時代であった。
時計がカチッ、カチッっと時を刻む音が、私の頭の中で響いていた。もしこの列車を見送ってしまえば、その日はミュンヘンのどこかで1泊しなければいけない状況だった。ドアを大きく開けてプラットフォームに停車しているICEは、まるで私に「早く乗れ」と手招きをしているかのようだった。
「とりあえず乗ってしまえばどうにかなるだろう」と、時間に追われていた私はつい、列車に飛び乗ってしまった。今思えば、窮地へ追いこまれて、気が動転していたようだ。
ICEは乗ってすぐ出発し、30分ほど経っただろうか、中年の乗務員が検札のためにやってきた! 動揺していることを押し隠して、平然とした態度を装いパスを差し出した。しばらくパスを見ていた乗務員は「このパスではダメだ」と言った。「そんなはずはない。このパスで大丈夫だと聞きましたが……」と、わざとすごく驚いた表情を見せたところ、言葉の壁のお陰であろうか、それとも堂々とし過ぎている私の態度のお陰だろうか、その乗務員は一瞬たじろいだ。
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