寒くなってくると、途端に煮物が食べたくなってきます。
煮物といえば、「筑前煮」。「筑前煮」は、学校の調理実習で初めて知ったのですが、あまりの美味しさに衝撃を受けたのを覚えています。それと同時に、どうして「筑前煮」という名前なのか?…という疑問を抱き続けていたので改めて調べてみました。
ウィキペディアによると、『博多弁の「がめくり込む」(「寄せ集める」などの意)が名前の由来とも、博多湾に多くいたカメを食材に用いていたことから亀煮から「がめ煮」と名づけられたとの説がある。また、文禄の役の時に、朝鮮に出兵した兵士が当時「どぶがめ」と呼ばれていたスッポンとあり合せの材料を煮込んで食べたのが始まりとも言われている。現在は、スッポンではなく鶏肉を使うのが普通である。正月料理や祝いの席での料理として作られるほど地元では欠かせない味となっており、水炊きとともに農山漁村の郷土料理百選に福岡県の郷土料理として選ばれている。』ということでした。郷土料理から由来していることは想像できましたが、「かめ」料理が始まりとは、ちょっとビックリです。
【作り方】
①鶏肉の皮と脂身を取り除き、ひと口くらいの大きさに切り、酒としょうゆで下味をつけます。
②具材を切ります。
・人参は、5ミリくらいの厚さに切り、クッキーなどの型で花の形に抜きます。
・しいたけは、4等分します。
・れんこんは、皮をむいて5ミリくらいの厚さに切り、水につけておきます。
・ごぼうは、包丁の背で皮をこそげとってから乱切りし、水につけておきます。
③フライパンにごま油を熱し、①の鶏肉を炒め、色が変わったらいったん取り出します。
④あいたフライパンにごま油を熱し、人参・しいたけ・れんこん・ごぼうを入れて炒めます。
⑤全体的に油がまわったら、だし汁を入れます。沸騰したら、鶏肉を戻し入れて10分間くらい煮ます。あくがでてきたら、取り除きます。
⑥合わせ調味料を入れて、汁気がなくなるまで煮たら完成。そこから、冷ますとより味がしみ込みます。
【使った材料(3〜4人分)】
・鳥もも肉(1枚)
☆鳥もも肉下味用
・酒(小さじ1)
・しょうゆ(小さじ1)
・にんじん(1本)
・しいたけ(6枚)
・れんこん(100g)
・ごぼう(1本)
・だし汁(500ml)
☆合わせ調味料
・酒(大さじ1)
・みりん(大さじ2)
・三温糖(大さじ3)
・しょうゆ(大さじ4)
☆炒め油
・ごま油(適量)
☆付け合わせに…
・チンゲン菜(3枚)
付け合わせは、絹さやを使うことが多いですが高かったので、ちょうど特売されていた「チンゲン菜」を使いました。水洗いして皿に入れてラップをし、レンジで500ワットで3分加熱しました。
「筑前煮」は、思いの外、味がしっかり染み込んで美味しかったです。そして、美味しくできたのは、やはり「だし汁」にあると思いました。
料理好きなのに、実は「だし汁」から、避けてきてしまっていた私。しっかりと「だし汁」をとるには、前もって昆布を水に浸しておいて、大きい鍋にお湯を沸かして昆布を入れて沸騰するやいなや昆布を取り出し、今度はかつお節を投入…。すぐに火を止めたかと思うと、かつお節がしずむまで数分待機。そして、今度は漉さなければなりません。洗い物も、すごく増えてしまいます。その分、時間もかかりますし…。
大切な行事や人をお招きする時にはそれでも「だし汁」を、基本に忠実にとったりもしますが、ふだんはなかなかその時間も余裕もありません。
ですが、先日ふらっと立ち寄った本屋で簡単なだしのとり方の本を見つけたのです。これなら、慌ただしい毎日の中でも「だし汁」がとれそうと思って、今回挑戦してみました。その「だし汁」を使って作ったのが、この「筑前煮」です。
長くなってしまったので、その簡単な「だし汁」のとり方は、次回紹介させてください。