全国で相次ぐ高齢ドライバーの事故【まとめニュース】

全国で相次ぐ高齢ドライバーの事故【まとめニュース】
全国各地で高齢ドライバーによる交通事故があとを絶ちません。今月26日までの1週間に起きた事故のニュースや、再発防止に向けた取り組みをまとめました。
【20日】
兵庫県の中国自動車道で、70代の男性が運転する車がおよそ20キロにわたって逆走しました。衝突事故などは起きなかったものの、上り線の一部区間が通行止めになりました。男性は「逆走しているとは思っていなかった」と話しているということです。

【相次ぐ高齢者の事故】

【20日】
兵庫県の中国自動車道で、70代の男性が運転する車がおよそ20キロにわたって逆走しました。衝突事故などは起きなかったものの、上り線の一部区間が通行止めになりました。男性は「逆走しているとは思っていなかった」と話しているということです。
【20日】
福岡県うきは市で、77歳の女性が運転する軽乗用車が病院の正面玄関に突っ込みました。けがをした人はいませんでしたが、車はガラス扉を突き破って10メートルほど先のロビーまで進入しました。警察は、女性がアクセルとブレーキを踏み間違えたとみて調べています。
【21日】
東京・八王子市では75歳の男性が運転していた車が前の車に追突するなど、車3台が絡む事故がありました。この事故で、子ども4人を含む合わせて12人が病院に運ばれました。
【21日】
福岡県柳川市で、道路脇の水路に乗用車が転落しているのが見つかり、車内から70歳の男性が救助されましたが、運ばれた病院で死亡しました。警察は、男性が運転を誤ったとみて原因を調べています。
【22日】
愛媛県今治市で、交差点を歩いていた72歳の女性が軽乗用車にはねられて死亡しました。現場の交差点には信号機や横断歩道はありませんが、見通しはよく、軽乗用車の81歳の運転手は警察の調べに対し「前をよく見ていなかった」と話しているということです。
【22日】
広島県三原市で乗用車が神社の駐車場からおよそ3メートル下の川に転落し、運転していた80代の女性が軽いけがをしました。駆けつけた消防署員によりますと、救助された女性は「ブレーキとアクセルを踏み間違えたようだ」と話していたということです。
【24日】
福井県おおい町の舞鶴若狭自動車道で、軽トラックが対向車線を逆走して大型トラックと正面衝突しました。この事故で、軽トラックを運転していた79歳の男性が死亡し、警察が当時の状況を調べています。

【各地で事故防止の取り組み】

【20日】
高齢ドライバーの事故を減らそうと、京都府では一風変わった対策が検討されています。ゴルフ場で使われる電動のカートを公道に導入できないかを検討しているもので、木津川市で試験走行が行われました。このゴルフカートは最高時速が19キロと低速で安全性が高いということで、今後、京都府は地域のニーズや、公道で使用した場合の渋滞への影響などを検証することにしています。

京都府交通政策課の小谷義明担当課長は「高齢者が年を重ねても運転できる可能性を持った車だと思うので、いろいろな意見を聞きながら本格的な活用を検討していきたい」と話しています。
【21日】
長野県の茅野警察署は、来月以降、役場や病院に、運転免許の返納の相談や手続きに応じる出張窓口を設けることになりました。警察施設以外の場所にこうした窓口を置くのは県内では初めてです。窓口の開設に先立って、対応にあたる警察官を対象にした研修会が開かれました。研修の担当者は、相談に訪れた高齢者に親身になって話を聞くなど、疑問や不安を解消するよう指導していました。
【24日】
宮崎県西米良村は、運転免許を自主的に返納するなどした高齢者に14万4000円分のタクシー券を支給する取り組みを始めました。村の集落から中心部までタクシーで移動するには平均で片道3000円ほどかかるため、支給されるタクシー券は毎月2往復するとして、1年間、使える計算です。

タクシー券の支給を受けた80代の女性は「車がなくてさみしい思いをしていましたが、診療所やスーパーに行くときに使い、健康に暮らしていきたい」と話していました。

西米良村の黒木定蔵村長は「運転免許を手放した後、最初はタクシーで不自由なく外出できるようにしてショックを和らげ、2年目からはほかの支援策で暮らしを支えていきたい」と話しています。