ストーンヘンジ・・・・
それは、僕にも特別な興味心を持たせてくれるものであった。
こんにちは!ウェールズ歴史研究家のたなかあきらです。
皆さんはストーンヘンジって知ってますか?恐らく名前くらいは聞いたことがあると思います。
ストーンヘンジとはイギリスにある巨石遺跡です。
僕もストーンヘンジに入ったことがあります。広大な緑の大自然の中に、でーんと巨石群が立ち誇っています。巨石と自然は見事に調和していて、景色として見ても素晴らしい眺めです。
しかし、これは何のために作ったのだろう?どうやって作ったのだろう?
そういう見方をし始めると、とたんにドラマが広がっていきます。今回は疑問を解きほぐしていくドラマをお話しいたします。
それは知りたい!と思う皆さんの心を満たすものであると嬉しいです。
ストーンヘンジの場所と行き方
まずはストーンヘンジの場所をご紹介します。ストーンヘンジはイギリスのイングランド南部、ソールズベリー平原のエイムスベリーという場所にあります。
ストーンヘンジへの行き方はいくつかありますが、ロンドンから電車で行く場合は
Waterloo駅(ロンドン、ウォータールー)
↓
Salisbury(ストーンヘンジから近い駅、ソールズベリー)
↓
ストーンヘンジ(バスで移動)
が良いかと思います。
電車はここで調べるのが便利ですよ。
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ストーンヘンジってどんな構造?
現在のストーンヘンジは
・高さ7mの門形の石(5組)
・円形に組まれた4~5mの立石30個等
で成り立っていて最大50tで4tの石も82個あります。
こんな巨石遺跡を古代の人々が作ったものなのか?と思うととても驚きます。と同時に、ストーンヘンジはいつ、誰が、どうやって作ったのか?とても知りたくなってきますよね。
ストーンヘンジの謎:伝説ではだれが作ったのか?
ストーンヘンジはだれが作ったと思います?
・宇宙人
・魔法使い
・人間
答えは、
※ ストーンヘンジを作るマーリン
中世の頃はストーンヘンジはアーサー王物語にも出てくる、魔法使いマーリンが作ったと信じられていました。
それもそのはず、歴史書にもそう書かれており、考古学が発達していない中世までは歴史書に書かれた伝説が信じられていました。
アーサー王の叔父にアンブロシウス・アウレリアヌスという王がいました。アンブロシウスは宿敵を倒してイギリス王になった時に、魔法使いマーリンにアイルランドから巨石を運ばせてストーンヘンジを造らせたという伝説があります。このためストーンヘンジがあるエイムスベリー(Amesbury)の名はアンブロシウス(Ambrosius)に由来しているとも言われています。
<参考記事>
ストーンヘンジの謎:本当はだれが作ったのか?
本当は誰がストーンヘンジを作ったのでしょうか?
ストーンヘンジを眺めてみると、石の外側は直径約100mの円形になっていることが分かります。そこを発掘すると意外な事実が分かってきました。
円形状の端には大きな石が建てられた跡が残っており、その石が立っていたと考えられる下には多くの人骨が発見されました。
サークル上の石が作られたのは紀元前3000年頃と推定され、当時その付近にはウィンドミルヒル人と呼ばれる人々が住んでおり、その中で権力を持った王族の墓であったと考えられます。
作ったおはイングランド人でもなく、その前に住んでいたケルト系のブリトン人が移住するずっと前の、ウィンドミルヒル人のお墓がストーンヘンジの始まりだったおのです。とても驚きですね。
ストーンヘンジの謎:何の目的でストーンヘンジは作られたのか?
今、ストーンヘンジはお墓だった、と説明したばかりですが、それ以外に大きな目的がありました。
更にストーンヘンジを調べると上空の写真からも確認できるように、外側から直線状の線が引かれていることが分かりました。調べてみると人工的に作られたものではなく、氷河が溶けた水でできた自然の足跡であることも分かりました。
そしてなんとその線は、夏至の日に日が昇る方角と、冬至の日に日が沈む没方角と一致しています。当時の人はそのことを知っており、神が作った神聖な場所として畏れ崇め、それぞれの日の太陽光線が組んだ石の隙間から入るように工夫して作ったようです。
※写真ではストーンヘンジから上の方向に向かって筋が見えます
ストーンヘンジの謎:神や王を拝む神聖な場所であった
さらにこんな事実も分かってきました。
ストーンヘンジから約3㎞ほど離れたダーリントンウォールズと呼ばれる遺跡で、当時の集落が見つかり宴会をした形跡が残されていました。そこで見つかった動物の骨などを分析すると、イギリス全土から遠くはスコットランドから持ち込まれたものであることが分かったのです。
ストーンヘンジの目的:まとめ
これまでの話をつなげますとストーンヘンジは、当時のウィンドミルヒル人にこんな使われ方をしていたと考えられます。
・冬至の日にイギリス全土から人々が集まりダーリントンウォールズで大宴会を開催
・ダーリントンウォールズからストーンヘンジに繋がるアベニューを歩いて移動
・王族墓参りをするとともに、ストーンヘンジに入って来る太陽光線を見て神・太陽を崇拝
当時の人々にとって、ストーンヘンジは王族の墓でもあり神が宿る場所でもありとても神聖な巡礼地であったのではと思います。
※ストーンヘンジ謎についてはNHKの番組、地球ドラマチックを参考にしております。
ストーンヘンジの謎:ストーンヘンジの石はどうやって運ばれたのか?
ストーンヘンジの謎:石の産地はウェールズとイングランド
ストーンヘンジの目的が分かったところで、次にストーンヘンジの巨石はどこから運んできたのか?が気になってきます。
最大50tのサーセンストーンと呼ばれる巨石は30km離れたマルバラーの丘、82個の4tの石は250km離れたウェールズにあるプレセリの丘から運ばれたようです。
各地に残っている原石とストーンヘンジの石を分析し一致したことから、両方の場所がストーンヘンジの生まれであると推測されます。
石の切り出し方も分かった
特にウェールズのプレセリの丘では、ストーンヘンジで使うために切り出した部分がストーンヘンジの巨石と一致しています。
またストーンヘンジ用に切り出して放置されたまま残っているものも発見されました。伝説で言われてるようなアイルランドから持ち込まれた訳じゃないですね。
更に面白いのが、巨石の切り出し方です。巨石の隙間に木を差し込み、雨などで木が膨張させその力によって巨石を割る、という方法でした。
もう一点。切り出された巨石がウェールズのどこかでまず作られ、その後ストーンヘンジに運ばれるという、巨石のリサイクルが行われていたようです。
ストーンヘンジの謎 :さらなるストーンヘンジの驚く事実
先ほどお話しした、ストーンヘンジの近くで宴会をやった形跡があるダーリントン・ヒルにも巨石の遺跡があることが期待されていました。
大きな期待を胸に発掘調査が行われました。しかしその結果は、多くの考古学者をがっかりさせしまう、内容でした。
このスーパーヘンジと呼ばれる遺跡にも多くの巨石が使われていると考えられ、確証のために発掘調査が行われていました。
そこで専門家が見たものは?
巨石の形跡はなく、木材が発掘されました・・・
なぜ石ではなく木材が使われたのか?さらなる疑問が出てきました。
今後もまだまだ調査が続けられるので、どんな真実が分かってくるのか楽しみです。
最後に
ストーンヘンジの調査の結果より、ストーンヘンジは誰が何のためにどうやって?という点の事実関係がかなり分かってきました。非常に驚く事実もありますし、さらに疑問点や興味がわいてきます。
歴史を知ることによって古代の人はどういう思想でどういう行動をとっていたのか?自分たちの生活や考えのルーツを知ることができますし、またその知恵を現代にも行かせてけばと思います。
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最後まで読んでくださりありがとうございました。