排卵期のおりものってどんな状態?
妊娠を希望する女性であれば、基礎体温をつけたり、定期的な婦人科受診をすることで、自分の性周期を把握し、排卵日を狙ってパートナーとのラブタイムを楽しむことで妊娠の確率を上げることを実践していることと思います。しかし、基礎体温表や婦人科検診以外で、自分の排卵日が手軽に予測出来る方法があることをご存知でしょうか。実は、おりものの状態を調べることで、排卵日は簡単かつ手軽に予測することができるのです。今回は、排卵期のおりものについての詳しいお話をしていきたいと思います。
目 次
■妊活中の女性が知っておくべき、排卵日のおりものの状態とは?
妊活中の女性であれば、ぜひともまずはおりものが性周期によって分泌量も性状も違うことを知っておいてほしいです。なぜなら、違いを知ることで、排卵日のおりものが、ほかの時期とは全く違った色や感触があり、全く別の役割をもっているとわかるからです。
・生理直後
生理直後から始まる卵胞期は、量が少なく、粘り気のない白いおりものが見られます。この時期には、気分のムラが無くなり、肌代謝が整って、肌の調子がよくなったり、代謝が上がって痩せやすい時期でもあります。ダイエットや、なにか特別な用事を入れたい時はこの時期を狙うとよいかもしれません。
・卵胞期のあと
卵胞期がおわると、そのあとは排卵期にはいります。排卵期が始まってすぐ、排卵日の数日前には、腟内の水分量がとても多くなります。さらさらとしたおりものがくさん出て、ショーツを汚してしまうこともありますが、この時はまだ粘り気が少ないので、汗やおしっこと勘違いしてしまう人もいるようです。
・排卵期直後、排卵当日
排卵日直前や排卵日当日になると、いよいよおりものが変化します。おりものの分泌量は1ヶ月弱にわたる女性の性周期の中で最も多くなります。色も白色だった卵胞期までのおりものと違い、透明なゼリー状のおりものに変化します。さらさらとして水っぽかった今までのおりものとは違い、粘り気が出てきて、糸を引くほどの強い粘り気のおりものがみられます。 ショーツに残るネバネバとした、場合によっては不快感を伴うおりものは、排卵期のおりものである可能性が高いです。「いつもよりねばねばしているな」と思ったら、色もチェックしてみてください。ショーツの色によってはわかりにくいかもしれませんが、透明であれば、排卵日がやってきたことを示す体のサインです。
・黄体期
排卵期が終わると、黄体期という、プロゲステロンという女性ホルモンが優位な時期にはいります。黄体期では、再びおりものは酸性に戻ります。そして、徐々に粘り気がなくなり、色も白っぽい色に近づいてきます。生理開始直前には、経血によって茶色っぽくなりますがこれは異常ではないのでご安心ください。
■排卵日のおりものはなぜ変化するのか
なぜ排卵日には、おりものは今までとは違った性状に変化するのでしょうか。
実は、これは、受精のためにおりものが重要な役割をするための変化なのです。排卵期とは、体が精子を迎え入れる準備をする期間です。その中でも、排卵日は、精子と卵子がしっかり受精をするように万全の体制を整えておくべき日。この時期に分泌量が増えることで、おりものは、精子をより円滑に膣内に導き、受精をしやすくしてくれるのです。粘り気があることも、受精を促すことに役立っているわけです。 排卵日の直前に、大量のおりものが分泌されるのは、腟内から受精の邪魔になる異物や雑菌を排除するためだと言われています。
ちなみに、排卵日のおりものは、アルカリ性に変わります。排卵日以外のおりものは酸性を帯びていて、腟内に細菌が侵入してこないように守っているのですが、排卵日には、アルカリ性である精子をより迎え入れやすいように、アルカリ性に変化するのです。
おりものは、排卵日以外は酸性に傾いていることによって、腟内を細菌などからまもる働きがあります。 膣内射精を頻繁に繰り返している場合は、アルカリ性である精子の影響で中和されてしまうことがあり、その場合は、細菌性膣炎の発生率が高くなってしまいます。
■まとめ
いかがでしょうか。私たちの体は、受精に向けてとても合理的かつ機能的に作られています。体が教えてくれる小さな変化に注目して、ストレスの無い妊活を送ってみてはいかがでしょうか。