もしかして貧血?吐き気や眠気など貧血の症状と3つの治療法を紹介

貧血と聞くと、ふらついたり、めまいのような症状をイメージする方は多いのでは?実は立ちくらみと貧血は原因が異なるケースがあります。また、貧血は実は重大な病気の兆候である場合もあり、放置するのは危険なのです。ここでは、貧血の主な7つの種類と、12症状を中心に解説してきます。セルフチェックもできるので、自分が貧血かどうか確認してみましょう。

実は危険なサイン!?貧血の症状について

貧血と聞くと、ふらふらとしたり、急に具合が悪くなって倒れてしまうような症状を想像しませんか?また、貧血はなんとなく「か弱い」ようなイメージがあって、大したことないと思われてしまう場合もあるかもしれません。

実は、貧血は重大な病気が隠れている場合もあり、体の危険なサインの可能性があるのです。ここでは、貧血の基本的な知識から、重大な疾患や治療にいたるまで貧血に関する知識を総ざらいしたいと思います。

意外と知られていない!貧血の基礎知識

貧血とはどのような症状なの?

貧血についての正しい理解をここで深めておきましょう。貧血とは、血液中の赤血球やヘモグロビンの数値が低下している状態のことです。具体的には、ヘモグロビンの数値が男性は13.0g/dl以下、女性は12.0g/dl以下になると貧血と呼びます。

ヘモグロビンは血液中の赤血球に含まれるタンパク質で、酸素と結合して酸素を体全体に運びます。ヘモグロビンが減少すると酸素を体全体に届けることができなくなり、体内の酸素が不足して貧血になるそうです。

特に女性は月経による出血があることから、10人に1人が貧血とも言われています。貧血になると、動悸、息切れなどの症状が現れることが多く、また、倦怠感、爪が割れやすくなる、頭痛などの症状が現れるそうです。

貧血の原因はさまざま!

貧血の原因はいろいろあるとされていますが、1番の原因は鉄分不足と言われています。酸素を体全体に運ぶヘモグロビンの合成には、鉄分が必要です。鉄分が不足すると、ヘモグロビンが減少して貧血になるそうです。

鉄分は出血や発汗によって体から失われてしまうので、月経のある女性は貧血になりやすいと言われています。また、月経だけでなく、子宮筋腫や子宮内膜症による過多月経や、不正出血なども貧血の原因になるそうですよ。

さらに、妊娠や授乳によっても鉄分不足になりやすいと言われています。妊娠中は胎児の発育のために鉄分は必要ですし、授乳期には母乳として鉄分が失われます。ですので、妊娠中や産後には、食べ物やサプリメントなどで鉄分を補給する必要があります。

また、健康な体であっても、偏食やダイエットによって、鉄分、タンパク質、ビタミンCが不足していると貧血になりやすいそうです。ヘモグロビンは鉄分を含むタンパク質であり、ビタミンCは鉄分の吸収を良くする働きがあるそうなので、しっかり補う必要があります。

貧血は女性に多い症状とはいえ、男性でもなる方はいるので気をつけたいですね。食生活の乱れ以外にも、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなどの出血をともなう疾患があると、貧血になりやすいと言われていますよ。

あなたは大丈夫?貧血セルフチェック

貧血かどうかを病院で診断してもらう前に、自分自身でチェックできます。次の項目に当てはまるものがあれば、貧血の可能性があります。当てはまる項目が多い方は注意してくださいね。

・疲れやすい、すぐに疲労感が出る 
・顔色が悪い、血色が悪いと言われる
・まぶたの裏が白っぽいと感じる
・抜け毛が気になる
・首や肩がこって重たいと感じる
・朝、スッキリと起きられない
・頭痛になることがある
・爪の色が白っぽく、薄い
・ダイエット中である、もしくは経験がある
・普段、あまり朝食を食べない
・ものを食べると舌に違和感がある、口角炎が気になる
・外食を頻繁にしている
・インスタント食品が好き、普段からよく食べる

誤解しやすい!脳貧血と貧血との違い

貧血と似た症状として、脳貧血があります。脳貧血も、急にふらっとなることや、めまい、立ちくらみがするなどの症状が出ます。しかし、脳貧血は貧血とは別物なので注意してくださいね。

脳貧血は脳への血液の流れが悪くなり、脳が酸欠になることで起こると言われています。脳貧血の原因もいろいろとあり、心臓や血管の疾患や、急激な血圧の低下などがあげられます。

年配の方だと動脈硬化や不整脈、若い方だと起立性低血圧によって起こりやすいそうです。脳貧血によって意識を失うこともあり、失神の危険性もあります。貧血と同様、やはり気をつけなければならない症状ですね。

貧血の種類は大きく分けて7つ!

1、鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血は、鉄分が不足することで起こる貧血です。最もなりやすい貧血ですが、鉄分の補給などの治療をすれば、ほぼ改善すると言われています。

一般的に月経のある女性がなりやすく、子宮内膜ポリープ、子宮筋腫、ホルモンバランスの乱れなども原因で起こると言われています。貧血と診断されなくても、鉄欠乏の可能性がある女性は多いそうなので、積極的に鉄分を摂ることが大切です。

鉄欠乏症貧血になると、立ちくらみや息切れ、頭痛、顔色の悪さ、疲労感、氷を食べたくなる氷食症などの症状が出ます。これらの症状で当てはまるものがあれば、鉄欠乏性貧血の可能性があるので、心配な方は病院で相談することをおすすめします。

内服薬、注射薬などの治療があるそうですが、鉄剤治療だと1~3ヶ月で症状が改善されるそうです。また、鉄剤と一緒にビタミンCを摂取すると効果があるらしく、鉄の吸収が2~6倍になると言われています。さらに、普段の食生活において、ヘム鉄を含んでいる肉や魚を食べると良いそうですよ。

2、ビタミン欠乏性貧血

正常な血液を維持するには、ビタミンB12や葉酸が必要なのですが、これらの栄養素が不足しているとビタミン欠乏性貧血を引き起こします。近頃、健康志向からベジタリアンを目指す方が多く、ビタミンB12不足の方が増えているそうです。

ビタミン欠乏性貧血は、食事が偏っていることや、体が栄養素を吸収しづらい状態になっていることが原因と言われています。ビタミン欠乏性貧血になると、他の貧血と同様の症状に加えて、体に痛みが出ることや、感覚が鈍くなったり失うという症状も出るそうです。

治療法としては、不足しているビタミンや葉酸を一定の期間投与して、正常な血液に戻します。とはいえ、葉酸の吸収をしにくい体質の方だと、錠剤の服用をずっと続ける場合もあるそうです。ビタミン欠乏性貧血は、巨赤芽球性貧血を招く危険性もあるので気をつけたい貧血です。

3、失血性貧血

失血性貧血は、出血によって赤血球が大量に失われることで起こる貧血です。ケガや手術などによる突発的な失血と、胃潰瘍などの慢性的な失血があり、過剰な出血が原因で起こります。出血によって血圧が低下し、めまいや疲労感、息切れなどの症状が現れます。

ケガなどによる突発的な失血よりも、慢性的な失血で起こることが多いと言われています。特に、胃潰瘍や大腸のポリープなどは、出血していることが分かりづらいので注意が必要とされています。

対処法としては、出血している部分を止血し、場合によっては輸血を行います。とはいえ多くの場合は、鉄剤を服用して鉄分を補給すると、症状を改善できるそうです。

4、溶血性貧血

溶血性貧血は、赤血球の寿命が短いことや、赤血球が壊されることで起こる貧血です。さまざまな原因がありますが、もともと赤血球に異常があることや、赤血球が抗体と結合して自己抗体ができてしまうことが原因だと考えられています。

頭痛、めまい、倦怠感など貧血の症状が現れることが多く、壊された赤血球の成分によって黄疸が現れたり、脾臓の腫れなどの症状が出ることもあるそうです。一般的な治療法としては、長期的な薬物治療が行われ、副腎皮質ステロイドホルモン薬が用いられます。場合によっては、脾臓の摘出手術や免疫抑制薬での治療も行われるそうです。

5、再生不良性貧血

再生不良性貧血は、骨髄が脂肪に置き換わり正常な血液をつくることができず、赤血球、白血球、血小板などに異常が出てしまう貧血です。再生不良性貧血になる人は年間約1000人と少なく、難病と指定されています。血液中の赤血球、白血球、血小板などが減少してしまうことを「汎血球減少」と呼びます。

汎血球減少が進むと、体内の酸素不足による頭痛や倦怠感、息切れ、出血が止まりづらくなる、ウイルス感染症にかかりやすくなる、血尿などが起こるそうです。症状には個人差がありますが、骨髄組織が関わる病気なので、感染症のリスクなどを避けるために治療には入院が必要とされています。

原因に関しては、先天的要因と後天的要因があり、多くは後天的な要因によって引き起こると考えられています。後天性再生不良性貧血においては、自己免疫の仕組みに異常が出ることで起こるとされていますが、原因が不明なことも多いそうです。また、遺伝の関与は今のところ証明されていませんが、間接的に影響する可能性もあるとされています。

6、悪性貧血

悪性貧血はビタミンB12が不足することで起こる貧血で、胃の切除手術などを行った場合に多く現れるようです。ビタミンB12の吸収には胃液が必要なので、胃の手術や胃の炎症などで胃酸分泌が低下すると、ビタミンB12が吸収できなくなり悪性貧血になるそうです。

胃の切除手術、特に胃全摘手術を行った場合、ほとんどの確率で悪性貧血になるとされていて、術後数年すると発症することが多いそうです。倦怠感やめまい、知覚麻痺、精神症状などが現れます。治療法としては、ビタミンB12を注射して症状を改善させるそうです。

7、二次性貧血(続発性貧血)

血液疾患以外の、感染症や肝臓病、内分泌疾患などが原因で起こる貧血を二次性貧血(続発性貧血)と呼びます。めまいや動悸、倦怠感など、他の貧血と同じような症状が現れます。

がんや慢性関節リウマチといった疾患から起こることが多く、中高年者や高齢者がなりやすいそうです。二次性貧血は、原因である疾患によって治療方法や薬が変わるそうなので、きちんとした検査を受けることが重要と言われていますよ。

鉄欠乏性貧血で起こる症状とは?

下まぶたが白っぽいと感じる

下まぶたをめくってみて白っぽいと感じたら、貧血のサインかもしれないので注意が必要ですよ。自分でチェックできるので、気になる方はまぶたの裏を見てみましょう。

手鏡を持って、下まぶたの裏の色を見てみてください。健康な方だと、薄い赤色からピンクがかった色をしていますが、貧血だと白くなっていることが多いです。下まぶたが白っぽく感じたら、貧血の可能性があるので気をつけてくださいね。

病院での診察でも、まぶたの裏の色を見て調べることがあるそうです。もちろん、まぶたの色だけでは判断できないので、採血をしてヘモグロビンの数値が低いと貧血と診断されます。

口内炎になりやすい

口内炎はさまざまな原因でなると言われていますが、貧血が原因でなることも多いそうです。特に、鉄分欠乏貧血のように血液内の鉄分が不足すると、口の中や舌、口角が荒れたり、口内の粘膜の色が白くなったりします。

また、再生不良性貧血になると、正常な血液をつくることができず、赤血球、白血球、血小板などが不足してしまいます。すると、口の中の粘膜やのどに潰瘍ができて、口内炎の原因になるそうです。

さらに、ビタミンB12が不足する悪性貧血においても、口内炎になるとされています。口の中の粘膜が黄色味がかった白色になり、異常が現れることがあるそうです。口内炎が頻繁にできるという方は貧血の可能性があるので、気になる場合は医師に相談してみましょう。

爪が弱くなりスプーン爪、二枚爪になる

貧血になると、爪が割れて二枚爪になったり、スプーンのように反れるスプーン爪になることがあります。女性は爪のお手入れをしている方が多いので、爪の割れやすさで貧血に気がつくことが多いかもしれません。

鉄分が不足すると、爪が弱くもろくなるため爪が反り返るスプーンネイルになりやすく、また、爪の色が白っぽくなるそうです。鉄剤を飲むことで改善されますが、ある程度の期間、継続して飲み続けなければならない場合もあります。

倦怠感・疲労感がする

鉄欠乏性貧血は圧倒的に女性に多く、無理なダイエットや食生活の乱れ、月経が大きく関係していると言われています。鉄分が不足して赤血球が酸素を十分に供給できなくなると、息切れ、疲れやすさを感じることが多いそうです。

十分な睡眠をとっても倦怠感や疲労感がするという方は、貧血を疑う必要があるかもしれません。とはいっても、自分では気づかないことも多く、血液検査で初めてヘモグロビンの値が低いことを指摘されて、気がつくケースも多いようです。

顔色が悪く、顔面蒼白になる

鉄分不足による貧血が進行すると、顔色が悪くなり、顔面蒼白になる場合があります。血液中のヘモグロビンは酸素と結合して赤色になるのですが、ヘモグロビンが減少すると赤みが少なくなって顔が青白くなります。顔色が最近冴えない、青白い感じがするなど、見るからに貧血っぽい方は注意が必要です。

また、鉄分不足になると髪や肌の状態に影響が出ることがあるので、女性は気をつけたいですね。コラーゲンの生成には鉄分が必要なので、鉄分が不足するとコラーゲンが生成しづらくなり、肌荒れや髪のツヤがなくなるそうです。

もし顔色が悪いと人に指摘されたら、まぶたの色をチェックしてみたり、息切れや倦怠感などの自覚症状がないか確認しましょう。心配な場合は、やはり貧血の検査を受けることをおすすめします。

肩こり、むくみがひどくなる

貧血の症状として、肩こりやむくみが生じる場合があります。もちろん、他の原因によっても生じることがあるので判断は難しいですが、貧血が原因の場合もあるので気をつけましょう。

ヘモグロビンが減ると体内の酸素が不足し、肩の筋肉にも十分な酸素が行き渡らなくなると言われています。また、代謝も落ちるので、むくみやすくなるそうです。肩こりの原因はさまざまですが、普段あまり肩がこらない人がこっている場合は、貧血が原因で起こっている可能性も考えられますよ。

脳の酸欠で起こる貧血症状とは?

寒気、頭痛がする

貧血になると、赤血球や赤血球中のヘモグロビンが減少して酸素の運搬能力が低下し、脳が酸欠状態になることがあります。初期はなんとなく気分がすぐれないという程度の自覚症状のことが多いのですが、だんだんと寒気や頭痛などの症状が現れるそうです。

体温を維持するためには、体内で糖質や脂質を燃焼するのですが、その燃焼には酸素が必要です。酸素を運ぶのは血液なので、貧血になると十分な酸素が供給できずに寒気を感じてしまうとされています。

女性は寒がりな方が多く、夏のクーラーに異常に弱い方も多いですよね。寒いと感じるのは、自律神経の乱れや、ホルモンバランスの低下が原因のこともありますが、貧血が原因となっている能性もあるので注意したいですね。

めまい、立ちくらみがする

貧血というと、立ちくらみやめまいをイメージする方も多いですよね。しかし、めまいや立ちくらみは、血液の悪循環による起立性低血圧が原因で起こることもあります。起立性低血圧も貧血も、立ちくらみなどの症状が現れることがあるので、判断が難しいとされています。

ですので、自己判断でどちらかに決めつけるのは避け、専門家の意見を聞くことが大切です。また、めまい、立ちくらみを起こす病気はいろいろとあります。例えば、メニエール病などの内耳の病気、脳腫瘍などの脳の病気、更年期障害などです。

まずは血液検査をして原因を調べて、明らかな原因がある場合は、それに対する治療が行われます。どんな病気も早期発見が大切なので、心配な場合は早めに検査するようにしましょう。

眠気を感じやすい

貧血になると赤血球が不足して、血液中の酸素供給が低下してしまいます。すると、体全体へ酸素が行き渡らず、さまざまな不調が現れるそうです。特に脳への酸素供給が減少すると、ぼーっとしたり、眠気を感じやすくなると言われています。

ですので、貧血が原因で集中力が続かずに仕事のミスが増えてしまったり、せっかくの週末を眠気でぼーっと過ごしてしまうことがあります。ストレスが増えてしまうことや、日常生活に悪影響が及ぶ可能性があるので、眠気がひどい場合は病院で相談することも検討しましょう。

抜け毛が気になる

貧血になると、全身に十分なヘモグロビンが供給されず酸素不足になり、同時に栄養をうまく受け取れない状態になります。すると、全身すべてに影響が出る可能性があり、毛髪へも影響が及ぶと言われています。

酸素や栄養がきちんと運ばれていないと、髪に充分な栄養が行き届かず、抜け毛や薄毛などのトラブルを引き起こすそうです。髪に良いシャンプーやトリートメントを使っていても、髪がぱさついたり、抜け毛が増えて困っているという方は、もしかしたら貧血が原因である可能性がありますよ。

手足の知覚異常や味覚異常が起こる

貧血の症状が進んでいくと、手足の知覚異常や味覚障害が起こることがあるそうです。特に妊娠中は味覚異常が起こりやすく、嗜好が変化して食べ物の好みが変わると言われています。つわりによって食欲不振になったり、特定の食べ物ばかり欲することも多く、偏食になりやすいそうです。

すると、さらに鉄分を摂らなくなり、貧血が進行することがあります。妊娠中は特に体が大切なので、貧血の症状が現れた場合は、早めに産婦人科で相談することをおすすめします。

神経伝達に異常が起こる

貧血になると神経伝達に異常が起こり、幻覚のような症状が出ることがあるそうです。何もされていないはずなのに、肌に痛みを感じたり、触られているような感覚を覚える方もいるようです。

特に、妊娠中は貧血になりやすいため、神経に異常を感じやすいと言われています。まして、妊娠中は神経が過敏になりやすいので、少しの異常にも敏感になってしまうそうです。妊娠中はきちんとした栄養をとることが大切なので、鉄分を含む食べ物を積極的にとったり、サプリメントを活用したりして気をつけたいですね。

気をつけて!重度の貧血の症状とは?

危険!重度の貧血の症状

軽度の症状をここまで紹介してきましたが、重度の貧血になると、早めの対処が必要になります。意識が朦朧としてきたり、運動中に脚にけいれんが現れることがあるそうです。特に、心臓や肺に疾患がある方は注意が必要と言われていますよ。

また、めまいや倦怠感といった症状だけでなく、のどの渇き、脈や呼吸に異常が出ることもあるそうです。安静にしていても症状が現れることがあり、深刻な状態であると言えます。そうなる前に、病院での治療を受ける必要がありますよ。

場合によっては、昏睡状態になることも

貧血というと、大したことのない症状のように思う方も多いですが、軽視すると危険なことがたくさんあります。例えば、電車を待っている時に、プラットホームで立ちくらみを起こし倒れてしまうと、大きなケガにつながる危険性があります。

確かに貧血自体は起こりやすい症状かもしれませんが、すこし安静にすれば大丈夫というような認識でいるとやはり危険です。また、重度の貧血になると昏睡状態に陥ってしまうこともあるそうです。

血液中のヘモグロビンや酸素濃度を低下させる病気には、窒息、一酸化炭素中毒などがあります。このような病気によって脳の酸素供給不足が続くと、昏睡状態を起こす場合があります。重度の貧血も同じように、酸素の供給不足が続けば、昏睡を引き起こす可能性があると言われています。

重度の貧血の原因について

重度の貧血は、失血性貧血のように大量の出血が原因でなることが多いです。ケガや手術のような突発的な出血による貧血も危険ですが、慢性的な出血による貧血の方が危険度が高いと言われています。

慢性的な出血だと、気づきにくく軽視しがちになるので、ゆっくりと血液が流れ出て鉄分が減少していきます。ですので、知らず知らずのうちに貧血が悪化することが多いようです。胃潰瘍などの消化器の異常、月経過多による貧血には注意が必要とされていますよ。

また、出血による貧血以外にも、ストレスや栄養不足、睡眠不足などによっても鉄分の吸収が悪くなると言われています。規則正しい生活や、ストレスの発散を心がけることで貧血の予防につながりますね。

貧血の改善に!3つの治療法

基本は食事療法 !

貧血は鉄分不足が原因であることが場合が多いので、食生活を見直し、栄養バランスの良い食事をすることが基本となります。朝食を抜く方も多いですが、食事はなるべく1日3食、規則正しく食べるようにしましょう。

また、好きなものばかりにならないよう、主食、主菜、副菜などを組み合わせ、炭水化物、タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂ることが大切です。そして特に、鉄分の補給を心がけ、鉄分を含む良質なタンパク質を摂るようにしましょう。

納豆や豆腐などの大豆製品、肉類、魚介類などは良質のタンパク質を含む食品なのでおすすめです。また、鉄分はビタミンCと一緒に食べると吸収率が高まると言われているので、野菜を上手に取り入れると良いですよ。

錠剤での治療が一般的

貧血の改善には、鉄分を多く含む食品を食べるようにして、バランスの良い食生活をすることが大切です。しかし、一度体内の鉄分が大幅に減少してしまうと、食事だけで正常値に戻すことは難しいと言われています。ですので、鉄剤を補給する治療を行うことが多く、場合によっては点滴や注射での治療を行うこともあるそうです。

鉄剤は市販品もありますが、病院で医師に処方してもらうことも可能です。鉄錠を一定期間飲み続けることで、ヘモグロビンの値が正常になり、貧血の症状が改善できるとされています。

さらに、鉄分は体内でフェリチンとして蓄えられるのですが、フェリチンは貧血の改善以外にもさまざまな作用があると言われています。フェリチンは肌荒れや不眠、めまい、うつなどの体調不良にも効くそうなので、貧血の心配がある方はもちろん、心配がない方もきちんと鉄分を摂取することは大切ですね。

貧血を予防することが大切!

貧血になると体に不調が出るので、貧血にならないように予防することが大切です。特に、鉄欠乏性貧血を予防するためには、毎日の食事から鉄分をしっかり摂る必要があります。鉄分は吸収しにくい栄養素なので、日頃から食事に気をつけていないと不足しがちになってしまいます。

女性の場合は、月経時や妊娠中は特に貧血になりやすいので気をつけましょう。鉄分を含む食品を食べるようにして、サプリメントや薬で補うと良いですよ。

鉄分を多く含む食品は、貝類、いか、たこ、レバー、ダークチョコレートやココア、ドライフルーツ、ナッツなどです。好きな食品、食べやすい食品から鉄分を摂るようにすれば、ストレスなく補給ができますね。

万が一、症状が見られたら、ひどくなる前に病院に行き、早めに対処するようにしましょう。大したことないと思っていると、症状が悪化してしまう危険性があります。大丈夫と過信しないで、早めにケアすることが大切ですよ。

まとめ

いままでの貧血に対するイメージが少し変わったでしょうか?思っていたよりも、貧血は怖いものだと感じた方も多いのではないでしょうか。もし、何らかの自覚症状があって貧血を疑っている方は、まずは病院で血液検査を受けて、チェックしてもらうようにしましょう。貧血の種類によっては、早めに治療を開始することが必要な場合もあります。辛い症状を放置しないで、適切な処置を受けるようにしましょう。

貧血にならないように、バランスの良い食事を心がけて、しっかりと栄養をとることがとても大切です。血液は生命を保つのに大切な存在であるからこそ、血液のケアもちゃんとしていきたいものですね。

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