つらい咳を何とかして!食べ物や漢方薬・ツボ押しなどで一発解消♪
風邪の症状は大分いいのに続く咳・他の原因が元で起こる咳・夜になると急に出始める咳、咳と言っても人によって出るタイミングも状態も色々です。しかし誰にとっても、咳が止まらないというのはなかなかつらいものです。そんな困った咳を止める方法を19個厳選しました。食べ物やツボ等すぐできるものから漢方薬まで、咳に有効な方法をご紹介します。
咳を止める方法って何がある?
風邪をはじめとする様々な要因によって起こる、代表的な症状に「咳」というものがあります。突発的に起こる咳・長引く咳・夜寝ると起こる咳といったように、一度くらいは咳に悩まされたことがあるのではないでしょうか?
そんな悩みの種となる「咳」を止める方法を徹底調査しました。食べ物を使う民間療法やすぐできるツボ、そして咳に効果的とされる漢方薬などあらゆる方面から咳の改善を目指しましょう。
そもそも咳ってなに?
大きく分けて3つ!咳の種類
咳という症状の原因となる病気は、風邪といったポピュラーなものから肺がんなどの重い病気まで幅がとてもあります。ただ咳が発病してからどれくらいの期間続くかによって、咳の種類は大きく3つに分かれます。
原因となる病気を発病してから3週間未満で落ち着く咳を「急性咳そう」と呼ばれ、3週間以上続くものは「遷延性咳そう(せんえんせきそう)」と呼ばれます。さらに8週間以上続く咳は、「慢性咳そう」とされます。
3週間未満の急性咳そうの原因となる病気は、主に風邪・インフルエンザ・急性気管支炎などがあげられます。ただ肺炎・肺結核・肺血栓塞栓症・肺がんといった重い病気の可能性もないとは言えないそうです。
3週間以上続く遷延性咳そうや8週間以上続く慢性咳そうの原因となる病気は、 咳喘息・アトピー咳そう・副鼻腔気管支症候群・胃食道逆流症・慢性気管支炎などが言われます。
加えて以上の咳の続く期間の違いでの咳の分類だけでなく、咳に痰を含むかどうかで判断する咳の分類もあります。痰を伴わないあるいはごく少量の粘液性の痰を伴う咳を乾性咳そう、咳に痰を伴うような咳は湿性咳そうと呼ばれています。
咳の原因!咳を伴う7つの病気
咳というのはあくまで症状の一つなので、咳の元となる病気が背景に隠れています。言い換えれば表面の咳という症状が、体の不調を教えてくれているということです。原因となる病気は主に7つあります。まず一つ目が「肺炎」で、肺炎はウイルスや細菌が肺に入って炎症を起こしている状態です。風邪をこじらせたことが原因で、肺炎になることもあります。
肺炎の症状は喉の痛みがなく咳や痰が出ることと、38度以上の高熱が続きます。肺の機能が低下し、呼吸に苦しさがでることもあります。体力が落ちている、あるいは免疫力の弱いお年寄りは注意が必要な病気です。
二つ目は風邪と間違えやすい「気管支炎」で、ウイルス・細菌感染などによって気管支が炎症を起こしている状態です。急性気管支炎は乾いた咳に、発熱・喉の痛み・鼻水・頭痛と風邪に症状が似ています。慢性気管支炎は咳と痰を慢性的に繰り返します。
三つ目は「気管支喘息」があげられ、アレルギーにより炎症を起こした気管支や過敏になった気道が気道を狭くし息苦しくなる発作を繰り返します。症状は咳以外に、ゼーゼーとした喘鳴という呼吸音や呼吸困難が起きます。息を吸うよりも吐き出す方が苦しく感じるのが、気管支喘息の特徴です。
四つ目は百日ぜき菌という細菌による「百日ぜき」で、気道の粘膜が細菌感染し炎症を起こしている病気です。初期症状は軽い咳や鼻水といった風邪に似た症状ですが、1週間ほど経過すると激しい咳が連続で出るようになります。
五つ目には「肺結核」があります。結核菌という細菌に肺が感染し、咳や痰(微量の血が混じった痰)・微熱などの症状が2週間以上続く病気です。結核菌は結核菌感染者の咳や痰で感染が拡大しますが、初期症状が軽く感染に気付かないケースがあるとされます。
六つ目はCOPDとも呼ばれる「慢性閉塞性肺疾患」です。長い喫煙習慣などが元となって慢性気管支炎になり、咳・痰・息切れが続きゆっくりと肺の機能が低下します。そしてだんだん呼吸が苦しくなり、ついには呼吸不全となる可能性のある病気です。
慢性閉塞性肺疾患は30~40年という長い期間をかけて進行するので、自覚がないまま進行してしまうことが多々あるそうです。そして最後は喫煙や車の排気ガス等が関係し、がんの中で最も死亡率が高い「肺がん」です。初期段階あるいは小さな肺がんではほとんど自覚症状がなく、レントゲン撮影で偶然発見されるケースが多くなります。咳・血痰・呼吸困難といった症状が出ます。
子供が咳をしている場合、気管支炎・気管支喘息・百日ぜきなどが原因となっていることが多いと言われます。ひどい咳や長引く咳は肺炎や肺結核や他の重い病気が隠れている可能性があるので、早めに内科・耳鼻咽喉科・呼吸器科を受診しましょう。
セルフケア可能なものも!咳を止める薬
咳は生体防御反応の一つなのでむやみに抑えることはよいとされません。しかし咳が止まらないと喉を痛める原因になったり、睡眠不足で体力を消耗したりするので咳を止める薬が活用される場合もあります。またものによっては、薬局やドラッグストアなどで手に入るOTC医薬品の活用でセルフケアも可能とされます。例えば、風邪による咳はセルフケアが可能な咳の一つです。
自然に数日で治まるとされますが、咳や痰がつらいと感じるときはOTC医薬品で症状の緩和ができます。特に熱や鼻水がなく咳と痰が主に見られる風邪は、総合感冒薬より鎮咳去痰薬という咳や痰に特化した薬が効果的とされます。
鎮咳去痰薬の形状はさまざまなので、用法・用量を守りながら症状・年齢などに応じ飲みやすいものを選んでください。またアレルギー性の咳には、抗ヒスタミン剤を配合されたOTC医薬品が有効とされます。ただし2週間以上も咳が続いていたり、痰に血液が混ざっているときは隠れた呼吸器系等の病気が考えられます。自己判断で咳止め薬を使わず、早めに医師の診察を受けてください。
痰の有無は?咳別の対処法
痰が絡んだ咳なら!気道の過分泌に対処
咳の種類の話でもしましたが、痰の有無によって咳でも対処が異なってきます。痰の絡んだ咳は湿性の咳と呼ばれ、気管支腺などの呼吸器系から分泌される粘り気のある喀痰(かくたん)を咳と痰で排出するためのを生体防御として生理的な咳です。なので湿性の咳への対処は、気道の過分泌の治療となります。
主な原因には、風邪やインフルエンザなど細菌・ウイルスによる感染症が多いとされます。この場合には咳止めや気管支拡張剤が処方されるようです。ただ咳が長引いている場合は、副鼻腔気管支症候群・後鼻漏症候群・慢性気管支炎・限局性気管支拡張症・気管支喘息による気管支漏・非喘息性好酸球性気管支炎・そして肺がんなどが考えられます。
こういった場合は、去痰剤やマクロライド系抗菌薬等が処方されることがあります。去痰剤は湿性の咳では、処方されることが多いようではあります。痰の絡む咳であれば咳の期間だけでなく、痰の色が病気を見分けるために必要になってきます。色がついた痰か、色がついていない痰かにより病気が違うそうです。
黄あるいは緑色の膿のような痰であれば、呼吸器感染症(気管支炎・肺炎・肺化膿症)や気管支拡張症などを疑います。血性の痰は上気道炎・肺癌・気管支拡張症・肺結核症・非定型抗酸菌症などが考えられます。
色がついていない痰であれば、気管支喘息のようなアレルギー性のものや呼吸器感染症の初期症状と判断することがあるとされます。こういった点からも判断し、気道の過分泌の治療のための薬とともにそれぞれの病気にあった処方がされます。
痰が絡まない咳は、咳自体に対処
痰が出ていないあるいは出ても少量で粘り気がない咳は、乾性の咳と呼ばれます。乾性の咳は咳そのものが病的なものであるため、咳そのものが治療の対象とされます。主な原因としては、咳喘息・アトピー咳そう・胃食道逆流症(GERD)などです。また心因性による咳ということも考えられます。
咳喘息による乾性の咳なら、気管支拡張剤や吸入ステロイドで対処します。アトピー咳そうなら抗ヒスタミン剤が処方され、胃食道逆流症ならプロトンポンプ阻害薬等で対処していきます。
咳を止める方法とは?簡単!7つの方法
機械に頼る!加湿器を使う
風邪などのポピュラーな感染症による咳は湿性の咳であることが多く、したがって痰を出そうと咳が出ます。なので痰を出し切ってしまうことが、咳を止めるためには重要となってきます。
気道が乾燥してしまうと、痰が出しにくくなりなかなか咳が止まりません。これに対処して手っ取り早く簡単に咳を止める方法として、加湿器を使って空気を湿らせる方法があります。適正湿度は、60~80%とされています。ただし湿度を上げすぎてしまうと、ウイルスが繁殖しやすくなり元のもくあみなので上げ過ぎには注意してください。
刺激しない!食事に気をつける
一見何の関係もなさそうな食事も、咳に影響しています。特に咳に悩む妊婦さんは薬をあまり使えないので、食事を見直すことは大切です。まず風邪などは免疫低下も大きく影響しているので、バランスのよい食生活に切り替えることは大事になります。食べ過ぎも注意しましょう。
アレルギー性の咳で食物アレルギーが原因となっているときは、その原因となる食物は避けるようにします。アルコールは基本的に控えます。アルコールが体内に入ると、気道が収縮し咳がでやすくなります。加えて脱水作用もあります。また唐辛子が含むカプサイシンなども、喉から水分を奪って痰を増やすので余計に咳がでてしまうので食べないようにしましょう。
ぬるめで!温かいものを飲む
しつこい咳には、喉を温めることが咳止めに有効と言われます。これは喉にある甲状腺が温まることで、免疫力が上がるからだそうです。なので温かい飲み物を飲むことは、喉の甲状腺を温め咳を止めることに繋がります。
しかし熱すぎる飲み物は粘膜を傷つけてしまうので、逆に咳を増やす原因となります。一度熱く飲み物を入れたとしても、ややぬるめになるまで待ちましょう。イメージは白湯で、ゆっくりと少しずつ飲むことも喉を無駄に刺激しないために大切です。
ツボがある!首まわりを温める
咳を止める方法として、首まわりを温める方法もあります。これは首の後ろの中央に、呼吸器障害や咳止めに有効とされる「大椎」というツボが存在するからです。ここを刺激するには押すというよりは、温めることが大事です。お灸やホッカイロを使って、熱過ぎない程度に首の後ろ中央の大椎を中心に温めるようにします。
アレルゲン除去!ホコリを防ぐ
咳の原因には、アレルギー性のものもあります。ホコリに含まれるハウスダストなどのアレルギー性の病気が、咳を起こしていることがあるということです。ですからまずはこまめに掃除をして、アレルゲンを除去することが咳の緩和に繋がります。さらにしっかり掃除をした上で、空気清浄機を使い空気中から異物やアレルゲンの排除も行うとなおよいとされます。
注意事項を守って!薬を飲む
市販の咳止め薬も、時と場合によっては効果的とされます。選ぶポイントは、痰の有無です。風邪であれば痰が絡んでいることが多いので、風邪の薬成分に加え痰を取る成分や気道を拡張する成分が入ったものがよいとされます。先ほど咳の薬の内容で述べたように、特に鼻水や熱は見られず咳や痰だけの風邪なら鎮咳去痰薬は有効と言われます。
痰が絡まない咳は気管支や気道の炎症によって咳が出ている場合が多いため、咳中枢に直接作用する鎮咳薬がおすすめされるようです。注意点が2つあって、一つは咳止めは根本的な解決策ではないということです。咳は止まっても、咳の原因である病気には必ずしもアプローチしていないからです。重い病気が隠れていた場合、発見が遅くなるのは致命的です。
咳が止まったからと放置せず、病院で診察を受けることもとても大切です。もう一つは咳が止まらないからといって、薬の飲み過ぎはやめましょう。服用する時は、用法・用量をきちんと守って飲むことです。それでも咳が止まらないなら他の要因も考えられるので、病院に向かってください。
咳止めには3つ!ツボを押す
咳止めによいとされる代表的なツボに、天突・尺沢・孔最の3つあります。上記の大椎は温めて刺激するツボでしたが、この3つのツボは押すことで刺激します。
喉の痛みを伴う咳には「天突」が有効とされ、鎖骨と鎖骨の間のくぼみに存在するツボです。位置が位置なので押し方に注意が必要で、必ず下に向かって押してください。鎖骨と鎖骨の間のくぼみに、中指の腹をひっかけるよう刺激します。
熱を伴う咳の場合は「尺沢」が効果がると言われます。肘を曲げてできるシワの上の、真ん中の腱より右にずれた部分にあります。突発的な咳には「孔最」が効果的とされ、尺沢から手首に向かって3寸のところにあります。
孔最と尺沢は手の太陰肺経と呼ばれる経絡の上のツボで、肺が関係する風邪・呼吸・咳・鼻・喉等の症状によしとされているわけです。
5つの食べ物で!咳を止める方法とは?
迷信ではない!はちみつを摂る
「咳に蜂蜜」「喉に蜂蜜」というのは、お婆ちゃんやお母さんから聞いたことがあるのではないでしょうか?これは迷信ではなく根拠があって、はちみつが含むフラボノイドという成分は抗炎症・殺菌効果があります。
なので、炎症や菌の影響を受けて出る咳には有効とされるわけです。ただ、蜂蜜にはボツリヌス菌も含まれていることがあります。大人の腸内では繁殖しないので問題がないとされますが、腸内細菌が少ない乳児は繁殖の可能性があります。1歳以下の子供さんの咳の対処としては、蜂蜜は避けた方がよさそうです。
匂いが咳止め!玉ねぎを置く
玉ねぎのあの独特の匂いが、咳を止める効果があると言われています。玉ねぎの皮を剥いて半分にカットし割れない容器にいれて、側に置くだけなので簡単です。玉ねぎは古いものではなく、瑞々しい玉ねぎを使ってください。一晩枕元に置いておくと、安眠効果もあるとされます。
抗炎症作用が!パイナップルを食べる
咳を止めるために、パイナップルを食べるという方法もあります。パイナップルには、プロメラインと呼ばれる抗炎症作用をもつ成分が含まれています。この成分によりパイナップルを食べることで、咳そして風邪の改善を促すことができるそうです。
スプーン1杯で!黒豆の煮汁
お正月料理に欠かせない料理に黒豆がありますが、普段でも手に入りやすい食品です。この黒豆の煮汁も、咳を止めるために効果的と言われています。黒豆の豆の方ではなく煮汁なので、煮るための黒豆を入手してください。この黒豆の煮汁は、スプーン1杯程度で咳止めに効くとされます。
すりおろして!レンコン汁
スーパーで簡単に手に入るレンコンも、なかなか咳が止まらない咳を止めるのに効果的な食べ物で有名です。レンコンそのまま食べるのではなく、すりおろしてレンコン汁にして飲む形になります。あるいは干したレンコンを、煎じて飲むといった方法も有効とされます。
咳を止める飲み物は?3つの飲み物
飲みやすい!生姜と蜂蜜の白湯
咳の原因である痰に効果的とされる生姜と、抗炎症・殺菌作用のあるフラボノイドを含む蜂蜜を組み合わせたのが生姜と蜂蜜の白湯です。咳を止めるのに有効なだけでなく、おいしく飲みやすいのでおすすめです。
白湯にすりおろし生姜と蜂蜜を溶かすだけなので、作り方も簡単です。温かい飲み物でも解説したように、熱すぎると咳が増える可能性があるのでややぬるめで飲みましょう。
韓国の伝統茶!スジョンガ
スジョンガ(水正菓)という韓国の伝統茶も、咳を止める飲み物として有効とされます。スジョンガは咳止めの効果がある生姜に、咳止めに効果的な漢方にも含まれるシナモンと干し柿で作ります。
材料は薄切り生姜・シナモンを90gづつと、水3Lと黒砂糖125g・スライスした干し柿です。作り方は以下になります。
1.水を1.5Lづつに2つの鍋に分け一つには生姜もう一つにはシナモンをいれて、両方とも一度沸騰させてから弱火で40分程度煮だします。
2.生姜とシナモンの煮だした汁を合わせて、黒砂糖で甘さを調節しつつ沸かします。
3.スライスした干し柿を浮かべれば完成です。
ダブルで殺菌!塩茶
喉の痛みを伴うような咳の場合、殺菌効果のある飲み物がよいと言われます。なので殺菌効果のある塩と、同じく殺菌効果のあるお茶の組み合わせで咳・喉の痛みともに効果的とされます。温かいお茶であれば、喉を温めることもできるのでより咳止めに有効です。塩うがいが有名ですが、塩茶で飲むのもよいのだそうです。
夜寝るときに!咳を止める4つの方法
乾燥対策!濡れたマスクをして寝る
夜の止まらない咳を止める方法として、濡れマスクをして寝るという方法があります。まずマスクをすることで、口や鼻から入る外の刺激物を防ぐことができます。また吐いた息をマスクの繊維が受け止めるので、加湿効果もあります。
乾燥は咳を増やす元になるので、マスクをして眠ると咳が出にくくなると言われます。さらにマスクを濡らしておけば、さらに乾燥を防ぐことができます。
寝る前にも!生姜湯を飲む
先ほど説明したとおり、生姜は咳止めとして効果のある食材です。さらに生姜は体を温めるので眠りにつきやすくなり、夜咳に悩まされて寝れない方におすすめです。そのまま食べるのは生姜は刺激が強いので、生姜湯にして飲みましょう。
すりおろした生姜にお湯を注ぐだけです。抗炎症・殺菌効果のある蜂蜜を加えれば、飲みやすく咳止めとしてもさらに有効な飲み物になります。
殺菌・抗炎症!大根おろし
簡単に手に入り咳を止めるのに有効な食材として、大根もあげられます。東洋医学的に大根は肺の熱を取る働きあるので、風邪による咳や痰を抑えてくれます。また大根が含む辛み成分「アリル化合物」は、殺菌・抗炎症作用があります。
なので咳とともに喉の痛みも和らげると言われます。上の生姜湯におろして加えれば、一石二鳥で夜のつらい咳に対処できるとされます。
ツボ押しとセットで!背中を温める
喉の痛みを伴う咳に効くとされるツボ、天突を押す前に先に背中を温めるとより効果的と言われます。お風呂で温めてツボ押しでもよいですが、使い捨てカイロを貼れば睡眠中も温めることができます。体が温まると、眠りにもつきやすくなります。
咳におすすめ!3つの漢方薬
痰の絡む咳に!麦門冬湯
風邪の後の長引く痰の絡む咳におすすめの漢方薬は、麦門冬湯(ばくもんどうとう)です。体力中等度以下で、痰切れ・強いせきこみ・咽頭の乾燥に有効的な漢方薬とされます。なのでからぜき・気管支炎・気管支喘息、咽頭炎等の症状に飲みます。
麦門冬湯というのは、漢方古典の中国の医学書「金匱要略(きんきようりゃく)」にのっている薬です。粘膜や気道を潤して体に栄養を届ける機能を高める働きがあるため、乾燥した環境では症状が悪化する上記の病気に効果が期待できるとされます。
麦門冬湯には以下6つの生薬が含まれます。
麦門冬(ばくもんどう) じゃのひげの根の膨らんだ部分で、潤し咳を止める効果があるとします。
粳米(こうべい) いねの果実で、体内の熱を冷まします。
大棗(たいそう) なつめの果実で、異なる成分の薬の衝突を緩和します。
半夏(はんげ) からすびしゃくの地下茎の一部で、痰切れをよくするとされます。
人参(にんじん) おたねにんじんの根で、渇きを改善します。
甘草(かんぞう) かんぞうの根で、 熱を冷まし薬の成分を調和します。
風邪の漢方薬の代表!小青竜湯
水っぽい痰の絡む咳や鼻水といった風邪の症状緩和の代表的な漢方薬が、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)です。小青竜湯とは中国の古典医学書「傷寒論(しょうかんろん)」に記載される漢方薬で、咳・鼻水の出る病気に効果があると考えられます。
なので体力中等度もしくはやや虚弱で、水っぽさのある痰や鼻水が伴う気管支炎・気管支喘息・鼻炎・アレルギー性鼻炎・感冒等によいとされます。漢方では水っぽい痰などは水分代謝異常と考え、その部分に対処した漢方です。
麦門冬湯と同じ生薬である半夏・甘草以外に、以下の6つの生薬が含まれます。
麻黄(まおう) まおうの地上茎で、咳止めに有効とします。
桂皮(けいひ) しなにっけいの樹皮 で、別名シナモンです。水分代謝に関係します。
細辛(さいしん) うすばさいしん・けいりんさいしんの根と根茎で、痰に効果があるとします。
五味子(ごみし) ちょうせんごみしの果実で、咳を止め渇きを改善します。
芍薬(しゃくやく) しゃくやくの根 で、痛みの緩和に繋がります。
乾姜(かんきょう) しょうがの根茎 なので、痰に効くとされます。
まさに咳に!五虎湯
「咳に!」と言えば、五虎湯(ごことう)という漢方は外せません。五虎湯とは漢方古典の中国の医学書「万病回春(まんびょうかいしゅん)」に記載され、咳止めのための薬です。
気管支の痙攣を緩和して炎症を鎮める作用があるので、強い咳の症状が出る病気に有効とされます。したがって体力中等度以上の、気管支喘息・気管支炎・小児喘息などによいとします。体の熱で乾燥し咳が出るような、冷たいものを好む方に向いています。
麦門冬湯や小青竜湯が含む麻黄・甘草以外に、以下の3つの生薬を含みます。
杏仁(きょうにん) あんずの種子で、咳止めに効果があります。
桑白皮(そうはくひ) まぐわの根で、肺を整えたり水分代謝に関係があります。
石膏(せっこう) 含水硫酸カルシウムという成分で、熱による渇きに対処します。
咳を止める方法は沢山ある!できるものから!
困った咳を止める方法には、薬だけでなく食べ物や掃除・ツボ等いろいろあります。ツボや食べ物なら今すぐでもできる咳止めの方法ですし、薬なら病院に行ってからということもできるでしょう。
咳止めの薬を選ぶためだけではなく、咳が止まっただけでは根本の病気は改善できないので病院の検査は受けるようにしましょう。重い病気が原因であった場合、早期の発見はとても大切です。
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