かゆみ止めの飲み薬ってどうなの?改善するために今すぐ使える市販薬を紹介
かゆみがひどくて仕事や勉強がままならない方、かゆみを我慢するのがつらい方、かゆみに効果がある薬には、「飲み薬」があるのをご存知ですか?かゆみ止め飲み薬は、塗り薬の様に塗った部分のみに効果があるのではなく、全身への効果を期待することができます。病院で処方してもらえますし、市販薬も売られています。辛いかゆみとさよならするべく、使ってみませんか?
辛いかゆみは飲み薬や塗り薬で早く治そう!
肌のかゆみがひどくて困っている方、いらっしゃいませんか?「かゆみ」って我慢するのはつらいのに、かいてしまうと肌が荒れたり血が出たりと余計に悪化させてしまうこともあります。しかも、薬を塗れない部分がかゆくなることもあるので、とてもやっかいな症状です。
ですが、塗り薬を塗れない部分には、飲み薬を飲むことで、かゆみを緩和することができるのです。塗り薬は有名ですが、飲み薬は一般的にはあまり知られていない為、服用するだけでかゆみが治まるのは目からうろこの方もいらっしゃるかと思われます。
かゆみで悩んでいる方、かゆみ止めの飲み薬のことを知り、是非使用してみてください!
かゆみってどんな原因があるの?
かゆみにはいくつかの原因があります。何が原因なのかによって対処法も変わってきますので、知っておきましょう。
誰もがなりやすい「じんましん」
じんましんとは、皮膚の一部が突然かゆくなったり膨れたり赤くなる病気です。しばらくすると症状が消えることが多いのですが、再び発症することも多いです。かゆみの症状は、ムズムズするかゆみ、ちくちく刺すようなかゆみ、ピリピリと痛むようなかゆみなどがあります。
じんましんは、食べ物を食べて発症することもありますし、薬などの副作用や植物や昆虫などに触れることでも起こります。また、細菌やウイルス感染、日々のストレス、内臓などの病気が原因でも起こります。汗をかくだけで起こることもあるので、原因は様々です。
じんましんが起こるメカニズムとしては、この何らかの原因によって、皮膚の肥満細胞から「ヒスタミン」という物質が放出されることで起こります。このヒスタミンは神経や毛細血管を刺激しることで、かゆみや赤み・腫れなどの症状を引き起こすのです。この為、じんましんが出ると「抗ヒスタミン剤」でヒスタミンの働きをブロックし、かゆみなどの症状を緩和させることが多いです。
皮膚のバリア機能が弱い「アトピー性皮膚炎」
アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が、良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。アトピー性皮膚炎の患者さんの多くは、皮膚のバリア機能が壊れやすくなるという遺伝的な体質を持っているそうです。
正常な肌であれば、ダニやほこりなどに含まれるアレルギーを引き起こす物質の侵入を阻止することができますが、皮膚のバリア機能が壊れてしまっているとそこからアレルゲンが侵入し、かゆみを引き起こします。かゆみが起こると皮膚をかいてしまい、さらに皮膚のバリア機能が壊れてかゆみが起こるという悪循環を繰り返してしまう為、この症状で悩んでいる患者さんはとても多いです。
アトピー性皮膚炎の根本的な治療法は、現時点ではまだ発見されていません。ですから、患者さんは皮膚のバリア機能を回復させるために、塗り薬や飲み薬、そして保湿などのスキンケアに気を付けているそうです。
飲みすぐりの場合は、患者さんの症状によって様々な薬が処方されます。炎症とかゆみを抑える場合は、 抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬。アレルギーや免疫反応を抑える場合は、抗アレルギー薬、免疫抑制薬(シクロスポリン)、漢方薬など。細菌やウイルスによる感染を抑える場合は、 抗生物質や抗ウイルス薬が処方されます。
アレルギー反応によっておこる「虫刺されよる皮膚炎」
虫に刺されると、アレルギー反応が起こり、かゆみが出たり赤く膨れたり水ぶくれになることがあります。蚊やブヨ、アブ、蜂、ムカデ、蟻、クモ、ガの幼虫の毛虫などが人を刺す可能性があります。
虫に刺された部分を掻き続けてしまうと、そこから皮膚炎になってしまうことがあるそうです。症状としては、かゆみが続き、皮膚がこげ茶色のシミのような色になり、硬く盛り上がってきます。これを、結節性痒疹(けっせつせいようしん)と言います。掻きつづけることで慢性的に皮膚を刺激してしまうので、治りにくくなってしまうそうです。あまりにかゆみがある場合は、飲み薬を服用して書かないようにしていく必要があります。
また、毛虫に刺された場合にも、毛虫皮膚炎になることがあります。毛虫に刺されると、赤い丘疹ができ、強いかゆみがあるそうです。毛虫の毛でなるので、早めにガムテープなどで毛を取り除いたり、石鹸水などで洗い流すと症状が軽く済むこともあるそうです。しかし、気が付かずに症状が広がることもある為、かゆみ止めを内服したり、強めのステロイド外用剤を使用することもあります。
原因物質に触るとなる「かぶれ」
「かぶれ」とは、正式には接触性皮膚炎と言います。原因物質に触れると誰でも発症するタイプと、原因物質に対してアレルギーを起こす人だけが発症するタイプの2種類があります。
誰でも起こりうるのが「接触性皮膚炎」です。油や洗剤、石鹸などの刺激の強いものでおこり、原因物質が接触した部分に、かゆみを伴う発疹などがでます。おむつかぶれもこの一種で、尿や便が細菌によって分解されてできるアンモニアによる刺激で起こるそうです。
アレルギーが原因で起こるのが「アレルギー性接触皮膚炎」です。原因物質に触れることで感作し、再び触れた時に赤みなどの症状が出るそうです。
一番の治療は、原因物質を特定して接触を避けることで、皮膚症状に対しては外用薬などが処方されます。痒みには、のみ薬の抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬などが処方されるそうです。
おすすめ!すぐに使うことができる市販薬はコレ!
かゆみをとめるためには、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬などを用いることがお分かりいただけたかと思いますが、これら市販薬でも販売されています。かゆみの症状がひどくない場合は、薬局やドラッグストアなどで購入して服用してみるとよいでしょう。
抗ヒスタミン剤と漢方でかゆみを抑える「スラジンA」
一般的に販売されている市販薬で初めて、抗ヒスタミン剤と生薬を配合した薬が、この「スラジンA」です。抗ヒスタミン作用のあるマレイン酸クロルフェニラミンと、血管収縮作用のあるdl-塩酸メチルエフェドリン、じんましんに効果のある茵ちん蒿湯乾燥エキスが配合されています。
1回1錠を服用するだけで、じんましんや湿疹、かゆみに効果があると言われています。
商品詳細
商品名:スラジンA
販売元:佐藤製薬株式会社
成分・分量( 3錠中):マレイン酸クロルフェニラミン…12mg、dl-塩酸メチルエフェドリン・・・36mg、茵ちん蒿湯乾燥エキス・・・160mg(原生薬1,600mgに相当)
効能:じんましん、湿疹、かゆみ、かぶれ
用法用量:大人(15才以上)1回1錠、1日3回食後に服用
価格:24錠874円、48錠1554円(すべて税抜)
1錠で12時間の効き目「ムヒAZ錠」
抗ヒスタミン作用だけでなく、抗アレルギー作用、抗炎症作用を併せ持つ、第二世代の抗ヒスタミン薬と言われている「アゼラスチン塩酸塩」を配合したのが「ムヒAZ錠」です。眠気や口の渇きなどの副作用も少ないそうです。
更に、1回1錠で12時間と長時間効き目が続く上に、塗り薬では対応しきれない広範囲のかゆみ・はれに効果があります。
商品詳細
商品名:ムヒAZ錠
販売元:池田模範堂
成分・分量(2錠中):アゼラスチン塩酸塩・・・2㎎
効能:じんましん・しっしん・かぶれによる皮膚のはれやかゆみなどの緩和、花粉・ハウスダストなどによる鼻のアレルギー症状の緩和
用法用量:成人(15才以上)1回1錠を1日2回、朝食後及び就寝前に服用
価格:12錠1000円(税抜)
4歳から飲める「アレルギール錠」
抗ヒスタミン作用でかゆみや炎症を抑える効果のあるクロルフェニラミンマレイン酸塩、皮膚や粘膜の健康に必要なビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩)、甘草の成分で炎症を抑える効果のあるグリチルリチン酸カリウム、じんましんや湿疹の症状を鎮める効果のあるグルコン酸カルシウム水和物が配合されています。これらの成分で皮膚のかゆみなどを緩和し、さらに花粉症などから起こる、鼻水・鼻づまりまで和らげてくれるそうです。
商品詳細
商品名:アレルギール錠
販売元:第一三共ヘルスケア
成分・分量(9錠中):
クロルフェニラミンマレイン酸塩・・・13.5mg 、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)・・・22.5mg、グリチルリチン酸カリウム・・・180mg、グルコン酸カルシウム水和物・・・1350mg
効能:皮膚のかゆみ、湿疹、じんましん、皮膚炎、かぶれ、鼻炎
用法用量:成人(15才以上)1回3錠を1日2~3回、7~14歳1回2錠を1日2回、4~6歳1回1錠を1日2回まで。
価格:55錠700円、110錠1300円(すべて税抜)
じんましんから花粉症まで「抗アレルギー錠クニヒロ」
抗ヒスタミン作用・抗炎症作用をもつ成分、そしてビタミンB6などをバランスよく配合した抗アレルギー薬「クニヒロ」です。抗ヒスタミン剤が皮膚のかゆみ、湿疹・じんましんなどを抑え、花粉などが原因で起こる鼻水・鼻づまりなども緩和てくれます。
商品詳細
商品名:抗アレルギー錠クニヒロ
販売元:皇漢堂製薬
成分・分量(9錠中):
クロルフェニラミンマレイン酸塩・・・13.5mg 、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)・・・22.5mg、グリチルリチン酸カリウム・・・180mg、グルコン酸カルシウム水和物・・・1350mg
効能:皮膚のかゆみ、湿疹、じんましん、皮膚炎、かぶれ ・鼻炎
用法用量:成人(15才以上)1回3錠を1日2~3回、7~14歳1回2錠1日2回、4~6歳1回1錠1日2回まで。
価格:110錠1300円(税抜)
症状がひどいときは薬局で処方薬を!
市販薬で症状が改善しない時は、病院で診察を受け、薬の処方を受けましょう。処方薬にも色々ありますのでご説明していきます。
副作用が少ない「ザイザル」
レボセチリジン塩酸塩を使用したアレルギーを抑える薬が「ザイザル」です。抗ヒスタミン薬で、ヒスタミンの働きを抑えることで、 アレルギー症状を緩和します。アレルギー性鼻炎、じんましん、湿疹、皮膚のかゆみなどに、幅広い疾患に有効です。ただし、対症療法薬ですので、アレルギーの原因そのものを治すことはできません。アトピー性皮膚炎で起こるかゆみの軽減のためにも処方されます。
比較的速効性があり、持続時間も長めですので、服用するとまもなく効き目が出始めます。特に、くしゃみや鼻水への効果が高いと言われています。また、口の渇きや排尿障害、眠気などの副作用がほとんどみられません。
喘息の予防にも!「アレジオン」
「アレジオン」は、ザイザル同様にアレルギーの症状を抑える薬です。エピナスチン塩酸塩が成分です。じんましんや湿疹、皮膚炎、かゆみ、アレルギー性鼻炎などに効果があります。軽い喘息にも適応しますが、発作を止める作用はなく、予防薬として使用されています。
同じ名称で、アレルギー専用の市販薬も販売されています。
車の運転が可能!「アレグラ」
アレグラも抗ヒスタミン薬で、フェキソフェナジン塩酸塩が成分です。アレルギー性鼻炎やじんましん、皮膚疾患に伴うかゆみに効果があります。眠気の副作用がほとんどないとされており、車の運転などの眠気に関する制限事項がありません。アトピー性皮膚炎のかゆみの軽減のためにも処方されます。子供への処方も行われています。
アレジオンと同様に、同じ名称でアレルギー専用の市販薬も販売されています。
昔からの抗ヒスタミン薬「ポララミン」
昔から使用されている代表的な抗ヒスタミン薬です。じん麻疹、血管運動性浮腫、枯草熱、皮膚疾患に伴うかゆみ、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎、感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳などに効果があります。
口の渇きや排尿障害、眠気や集中力の低下などの副作用が、他のご紹介した処方薬に比べると出やすい薬です。しかし、使用実績が豊富なので、その安全性は確立されています。市販の風邪薬や鼻炎薬にも多く配合されている成分です。かゆみで眠れない場合など、鎮静作用をかねて服用することもあります。
飲み薬の副作用と注意点を知っておこう!
飲み薬には、副作用がある場合や注意すべき点がいくつかあります。副作用には個人差があるので、出る人と出ない人がいますが、薬を使用する際は気を付けて服用していきましょう。
副作用その1:眠気がくる
抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の副作用として代表的なのが「眠気」です。風邪薬にも抗ヒスタミン薬が含まれていることが多いので、薬を飲んだら眠くなったことがある方も多いかと思われます。副作用は、内服を続けていると消失する傾向があるそうですが、車の運転などは危険を伴うため、避ける必要があるそうです。
近年、この副作用がほとんど起こらない抗ヒスタミン薬も出てきていますが、かゆみで夜眠れない場合は眠気が生じた方がよいこともあります。飲み薬を使用する場合は、主治医と相談して自分に合ったものを処方してもらうと良いでしょう。
副作用その2:だるさを感じる
眠気と同様に、だるさを感じることも多いです。体が疲れた感じがして、集中力が途切れたり、やる気がなくなったりします。眠気と同様に、車の運転などは避けた方がよいでしょう。
飲み方を守って服用する事!
薬は必ず、決められた量・回数・食前食後などの飲み方を守って服用してください。症状がひどくても、一度に決められた量よりも多く飲んでしまうと、薬が効きすぎて副作用を起こすことがあります。 少なく飲んだり、飲む間隔をあけてしまっても、充分な効果を得られないこともあります。
また、かゆみ止めの飲み薬は、他の薬と併用することで相互作用が働き、血中濃度が高くなっり、不整脈などが起こることがあります。風邪薬やアレルギー関係の薬、鼻炎薬、解熱鎮痛剤、酔い止めの薬などと一緒に抗ヒスタミン剤を服用する場合は、医師や薬剤師などの専門家に相談してから使用するようにしましょう。
また、妊娠中や授乳中は基本的には服用できません。産婦人科から処方された薬であれば問題はありませんが、その他の薬を使用する場合は医師に相談してください。
かゆみ止め塗り薬との違い
かゆみ止めの飲み薬は、体の中からヒスタミンの働きを抑えるすることで、かゆみを抑えます。一方、塗り薬の場合は、ステロイドなどで皮膚の炎症やかゆみを抑えます。大体効果は3~4日で出ると言われています。
どちらの薬が処方されるかは、かゆみやその他の皮膚症状によって異なります。飲み薬だけ処方されることもあれば、塗り薬と飲み薬の両方が処方されることもあります。
症状に合わせて薬を使い症状が改善しないときは病院へ!
かゆみが我慢できない時、かきたくてもかけないところがかゆい時、かゆみ止め飲み薬を試してみてください。今回ご紹介してきたように、様々なかゆみに対応している薬が多く、お近くの薬局やドラッグストア、インターネットなどで購入することも可能です。
飲むと長時間かゆみを抑えてくれる商品もありますし、花粉症などの症状にまで効果があるものもありますので、自宅に一つ備えておくのも良いでしょう。かゆみが頻繁に起こる方は、カバンのポケットなどに何錠か入れておくと便利です。
また、お子さんは「かいちゃダメ」と言っても、大人ほどそれが守れるものではありません。お子さんが飲める薬も販売されていますので、あまりにかゆがるようであれば、飲み薬を試してみることをおすすめします。そして、大人も子供も、市販薬で症状が緩和しないようであれば、病院で処方薬を出してもらいましょう。
かゆみ止め飲み薬を上手に活用して、辛いかゆみを乗り切ってください。
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