腕が腫れてしまった!食べ物が関係あるの?予防接種で腫れる!?原因となる3つの病気と緊急性のある合併症に要注意!

人間にとって、腕や手は大切な体の一部分です。生活を送っていくのに、手や腕は必要不可欠なものですよね。普段、仕事をしたり、物をつかんだり、食事をしたりするときに使用するのが腕や手です。そんな大切な腕や手が腫れてしまっては日常生活に不便が生じてしまいますよね。腕が腫れてしまった理由を今日は考えていきましょう。

腕が腫れる症状について

なんだか、腕が腫れているな...と感じたことがある人はいますか?腕が腫れる原因には様々な原因があります。腕が腫れてしまう病気や予防接種で腫れてしまったりといくつかの理由があるのです。

では、腕が腫れてしまう病気にはどのようなものがあるのでしょうか。今日は、腕が腫れてしまういくつかの病気についてお話をしたいと思います。

原因となる病気

リンパ浮腫

リンパ浮腫という病気はどのようなものなのでしょうか。リンパ浮腫はリンパ管の圧迫や狭窄のためにリンパ管の流れが悪くなってしまってリンパ管の内容物がリンパ管の外にしみ出してしまい、腕にむくみが現れてしまう病気のことです。

とくに重要とされているのが、たんぱく質です。たんぱく質がリンパ管からもれてしまって、組織の中に蓄積されてしまうと、組織細胞の変性と線維化が起こってしまいます。そうすることによって、その部分の皮膚が次第に硬くなっていってしまうのです。

リンパ浮腫の原因としては、原因不明とされている一次性のものと、子宮がんや乳がんなどの術後に多く見られるリンパ管の圧迫や狭窄などが原因で起こっている二次性の物があります。ですが、リンパ浮腫はほとんどが二次性の原因が多いとされている病気なのです。

リンパ浮腫は若い女性に発症することが多く、最初は夕方になると足やかかと、手の甲の腫れで気がつくことがほとんどです。とくに痛みや、肌の色の変化などはなく次の日の朝には腫れが引いているということがほとんどです。

リンパ浮腫の症状が進んでしまうと、むくみが消えたあとに皮膚が線維化して硬くなってしまいます。そして、更に進行してしまうと皮膚が硬く変形してしまい「象皮症」といわれる状態になってしまいます。リンパ浮腫はリンパ管炎や蜂窩織炎(ほうかしきえん)を合併してしまうことで、悪化してしまうので注意が必要です。

マッサージをしたり、軽い運動や温浴をすることによって、リンパ浮腫は改善されていきます。なので、腕が腫れているな...むくんでいるな...と感じたならば、悪化してしまう前に対処法を試してみたり、内科の受診をするようにしましょう。

蕁麻疹

蕁麻疹はみなさんもよく耳にする病気の名前だと思います。蕁麻疹は皮膚の一部に赤みがでて、皮膚が盛り上がってしまう皮膚病です。症状がでてしばらくすると自然に消えてしまうことがほとんどです。蕁麻疹は激しいかゆみが出てしまうことが多く、そのせいでストレスを感じてしまったり、掻き壊してしまうことがあります。

蕁麻疹ははじめは蚊に刺されたときのような赤い服らみがぽつっと現れて、それがだんだんと広がってしまい体のあらゆるところに症状が出てしまいます。その瞬間はかゆみが強くて我慢ができないということがほとんどですが、やがて跡形もなく赤みは消えてしまうのが蕁麻疹の特徴です。

蕁麻疹は数分から数時間後には症状が消えてしまうことがほとんどです。ですが、人によっては半日から日程度症状が消えないという人もなかにはいます。

蕁麻疹にはアレルギー性のものと、非アレルギー性のものの2種類があります。アレルギー性蕁麻疹の原因となるものは食べ物、食品添加物、動植物などです。これらに含まれているアレルギーの原因物質が体の中で異物と認識されてしまうことによって、細胞から様々な化学物質が放出されるのです。

非アレルギー性の蕁麻疹は物理的刺激によるものと、入浴や運動による発汗などによって症状が出るものがあります。物理的刺激というのは、下着による摩擦や、買い物かごやカバンの圧迫、熱さ、寒さ、振動、日光などを指しています。

蕁麻疹になってしまったら、冷たいタオルで冷やしてみたり(寒冷蕁麻疹の場合は不可)、刺激を与えないようにしましょう。そして、抗ヒスタミン薬を塗ったり飲んだりするとかゆみが和らいでくるはずです。

そして、蕁麻疹というものはストレスや過労、睡眠不足によって起こりやすくなってしまいます。日頃から規則正しい生活を送ることによって予防につながるので生活を見直してみるのも良いかもしれませんね。

食物アレルギー

食物アレルギーは蕁麻疹のアレルギー性のものと同じです。食べ物を摂取することによって、体に蕁麻疹が出てしまったり、他には目の充血、体の腫れ、腹痛、吐き気、くしゃみや、咳、呼吸困難などの症状があります。

原因となる食べ物を食べてから症状が出るまでの時間は通常2時間以内ですが、なかには4~6時間以上すぎてから症状が出る人もいます。そして、症状で一番ひどいのはアナフィラキシーショックです。アナフィラキシーショックは血圧が下がってしまったり、意識をうしなってしまったり、最悪の場合は死に至ることもあります。

食物アレルギーの治療法としては、そのものを少しずつ食べて慣らしていくしか方法がありません。よく、テレビで食物アレルギーの治療をしているのを見たりしますが、この治療法は壮絶な戦いになるかと思います。

食べるともしかしたら死んでしまうかもしれないのに、それを少量ずつ食べては症状が出て苦しみ...というものを繰り返さなくてはならないのです。もちろん、なかにはいつの間にか治ってしまっていたという人もいますが、食物アレルギーがある人からしたら食物アレルギーを治すということは辛い治療になることでしょう。

他にも症状が出てしまったら、抗ヒスタミン薬やアレルギー薬を飲んで症状を落ち着かせることはできます。ですが、完全に食物アレルギーが治っているわけではないので注意が必要です。

予防接種で腕が腫れる

インフルエンザ予防接種

毎年、冬になるとインフルエンザが流行りだしますよね。インフルエンザは感染度が高く、免疫力の低い子供や高齢者の方には命の危険性もあるため、多くの人がインフルエンザの予防接種を行なっていると考えられます。

ですが、インフルエンザのワクチンの接種はごくまれではありますが、副反応が出ることがあります。よく、「注射を打たれて腕が腫れたからあの医者は下手くそだ!」なんて思う人もなかにはいるのではないでしょうか。ですが、実はその腫れこそがインフルエンザワクチンの副反応なのです。

インフルエンザの予防接種後に摂取した部分の周辺が腫れて、赤くなることがあります。これは、軽度の副反応で、インフルエンザワクチンに対する体の正当な反応と言えるのです。これは、抗体ができているというしるしなので心配をすることはありません。

その他の症状で発熱、寒気、頭痛、倦怠感などの副反応が出てしまうこともあります。ワクチンに対するアレルギー反応というのは発疹が出てしまったり、蕁麻疹がでてしまうとワクチンアレルギーの可能性があります。

インフルエンザのワクチン接種後に非常に重い副反応として急性脳炎や急性散在性脳脊髄炎、痙攣などの症状が出てしまうケースもあります。ですが、これらの症状がでることは本当にまれな症状でワクチンとの関係があるのかどうかも明確にはなっていないことなのです。

2、3日で治る

インフルエンザワクチンを接種して赤みや腫れ、かゆみが出る人は接種した人の10~20%の割合で現れます。また、発熱などの全身に現れる反応が出る人は接種した人で5~10%ほどだといわれています。

ですが、いずれにしてもこの反応は2~3日経ってしまえば収まってしまうことがほとんどなので心配することはありません。ですが、症状が酷くなってしまった場合にはすぐに病院へ受診し診察してもらってください。

緊急性がある合併症状

痛み

腕が痛いという場合には原因は大きく2つに分けられます。ますは、外的刺激によるもので、損傷や腕の使いすぎが原因で腫れや痛みが生じてしまいます。打撲や捻挫ならば、患部を押してみたり動かしてみたりすれば痛みは強くなります。

何もしなくても腕に腫れがあって痛いという場合には首(頚椎)の異常が疑われてきてしまいます。首と腕には深い関係性があるため頚椎にある脊髄神経から腕神経叢(わんしんけいそう)と呼ばれている神経の束が鎖骨、上腕、前腕、手へとつながっています。なので、なんらかの刺激によって腕に症状が現れてしまっていることがあるのです。

腕に痛みを伴う病気には頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)、後縦靭帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)、脊髄空洞症、胸郭出口症候群、頸肩腕症候群などがあります。なので、腕が腫れていて尚且つ、痛みが伴う場合には病院へ受診するようにしましょう。

痺れ

腕が腫れることによって、他に症状がでてきてしまうことはあります。先程の痛みがある場合にも出てきた病気は、共に痺れを感じることもある病気なのです。左右どちらかの腕がしびれてきてしまったり、肩から上肢にかけてしびれを感じるようになってしまった場合には何らかの病気の可能性があるので病院へ受診することをおすすめします。

感覚が鈍い

しびれが出てしまっているということですと、感覚が鈍くなっているなと感じることもあるかと思います。素手なのに、常に手袋をはめているような感覚があったり、ビニールの上から何かを触っているような感じがしたりと表現は様々ですが、違和感があるなと感じているはずです。

こうした感覚は筋肉の圧迫によって生じてしまっている症状のため、筋肉に問題があるのではないかとも考えられます。筋肉の圧迫は、神経の圧迫によるものということもあり、先ほど挙げた病気の可能性は十分にありえます。

痛みを伴う場合

腕が腫れてしまって痛いなと感じた場合には、主にこの3つの病気の可能性があります。よく、発症されることがある症状ですので覚えていてくださいね。

腱鞘炎

腱鞘炎は、腱の周囲を覆っている腱鞘が炎症を起こすことによって、腕がはれてしまったり痛みがでる病気のことです。特定の原因としては不明なのですが、指や手首などの特定の関節を反復継続的に使用することによって前腕や手に腱鞘炎が起きてしまう事が多いとされています。

他にも、関節炎やケガから生じることもあるようです。そして、仕事柄パソコンを長時間使ったりする職業や、ピアニスト、漫画家、作家、重たい鍋を振るような中華料理人などは腱鞘炎を発症するケースが非常に多いといわれています。ほとんどの場合、何日か安静にしていることによって症状は落ち着いてきます。他にもストレッチをしたり、薬を使用したりすることもあるようです。

インターセクション症候群

腕にある2本の腱と別の2本の腱が交叉する部分で摩擦することによって起こってしまう腱鞘炎のことをインターセクション症候群といいます。4本の腱は腕の筋肉からつながり親指などの指の骨につきます。

30~50代の集中的に腕や手を使う人に多く発症し、手首から4~6cm手前の部分で痛み、腫れ、違和感などの症状を主体とする炎症疾患なのです。治療法としては安静にすることが第一と考えられています。また、氷水で冷やすことも効果的だといわれています。

蜂窩織炎

蜂窩織炎(ほうかしきえん)というのは、皮膚の深いところから皮下脂肪組織にかけての細菌による化膿性炎症のことをいいます。原因は主にブドウ球菌によって生じてしまいますが、他にも化膿連鎖球菌などの細菌によって生じてしまうこともあります。

菌は毛穴や汗のでる管、小さい傷や骨髄炎などの深い部分の感染症から皮下脂肪組織に侵入してしまい、発症してしまいます。また、リンパの浮腫などが原因で発症するケースもあるのです。

広い範囲でうっすら赤くなり腫れがでて、皮膚が硬くなり、しこりのようなものができてしまうことがあります。そして、熱感を感じたり痛みが生じてしまうこともあるのです。赤く熱感のある部分は安静にして冷やすと良いとされています。そして、抗菌薬を服用するか点滴治療をすることによって症状が治まります。なので、早めに病院へ受診することが大切です。

まとめ:気になる腕の腫れは放置せずに病院へ受診しよう

腕が腫れてしまう原因には色々な理由がありましたね。大したことがないだろうと思って放置してしまうと実はとても重要な病気だったということもあります。

腕に腫れ、痛み、痺れ、感覚の鈍さを生じるようになってしまった時にはすぐにでも病院へ受診し治療をしてもらうようにしましょう。何事も、無理は禁物です。症状が出ているのに、無理をして返って悪化してししまっては元もこうもありません。気になることがあるのならば、まずは病院へ受診し診察をしてもらいましょう。そして、適切な治療をすることによって改善することでしょう。

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