急な吐き気って病気かも?!10の原因とプラスαで考える症状別病名5つ!楽になる体勢を取る対処方法5つを大公開します!

急な吐き気を感じて困った経験のある方は多いでしょう。身近なところでは乗り物酔いなどがありますが、吐き気が起こる原因は実は様々で、中には命に関わる重大な病気が隠れていることも多くあるようです。そんな吐き気の原因や、吐き気とともに襲ってくる別の症状で考えられる病気、急な吐き気の対処法などを詳しくご紹介します。

急な吐き気や嘔吐に注意!

急に吐き気を催して、嘔吐してしまったという経験は少なからず誰にも経験があるでしょう。身近なところでは乗り物酔いなどで起こることがありますが、場合によっては、吐き気の裏に重大な病気が隠れていることがあるようです。

この記事では、急な吐き気の症状の原因や、めまいなど他の症状と同時に吐き気が出たときに考えられる病気、また急な吐き気への対処法まで詳しくご紹介します。

最後までお読みいただければ、吐き気が一時的に改善したからと言っても安心できないことが、ご理解いただけると思います。吐き気に悩んでいる方の一助に、この記事がなれば幸いです。

急な吐き気の原因は?

ウィルス性胃腸炎

急な吐き気の原因を見て行きましょう。

まずウィルス性の急性胃腸炎が考えられます。おなかのかぜとも言われ、おなかにウイルスが入って、吐いたり下痢をしたりする病気です。ロタウイルスやノロウイルスなどのウイルスによって引き起こされる胃腸の病気です。1年を通じて発症するとされますが、ウイルスによるものは毎年秋から冬にかけて流行します。

便や乾燥した嘔吐物からウイルスが舞い上がり、それを吸い込んだ人にも感染することがあります。発熱、下痢、腹痛、悪心、嘔吐、頭痛、悪寒、筋肉痛などの症状を伴うとされます。なお、胃腸炎で代表的な症状の胸焼けを初期症状で感じるとの声もあるようですが、ウイルス性胃腸炎が原因か、その他の原因によるものかは医師の診断を受けて判断してもらうべきでしょう。

肝臓に異常がある

肝臓に異常がある場合も、急な吐き気に見舞われるときがあるとされます。吐き気以外でも、食欲不振、胃もたれ、倦怠感(だるい、疲れやすい、気力が無い)、尿の色が茶褐色(濃い尿)黄疸、皮膚が黒ずんできた、手のひらが赤い、胸や首の血管拡張、アルコールに弱くなった、などの症状があれば、肝臓の異常を疑うとされます。

肝臓病はある程度進行しないと自覚症状があらわれないことが多く、これらの症状は急性の肝臓病か、ある程度進行した肝臓病の症状であると指摘されます。皮膚の黒ずみ、手のひらが赤い、血管拡張などについては慢性の肝臓病(肝硬変症)の病状とも指摘されています。このような症状があらわれた場合は、受診して血液検査などを受ける必要があるとされています。

急性膵炎

急性膵炎(きゅうせいすいえん)は、膵臓(すいぞう)が突然炎症したことにより起こるとされます。胆石とアルコールの飲み過ぎが主な原因であるとされています。ほぼすべての症例で腹部に激痛が走り、背中や下腹部に痛みが生じることもあると指摘されています。

またほとんどの症例で、吐き気、嘔吐があり、吐くものがなくなっても吐き気が続くことがあるとされます。初期では体温は正常で数時間後に38度前後に体温が上昇するとされます。立ち上がると血圧が低下する傾向があり失神することもあるようです。また症状が進むと意識障害や黄疸症状(白眼の部分が黄色に変色する)が見られることもあるとされます。

腸閉塞や幽門狭窄症

赤ちゃんに良く見られるとされるのが、幽門狭窄症(ゆうもんきょうさくしょう)などによる腸閉塞(ちょうへいそく)です。腸管の通過がなんらかの原因により障害された状態を言います。

腸管自体が狭くなって起こる場合(機械的閉塞)と、腸の働きが悪くなって起こる場合(機能的閉塞)があるとされます。腸閉塞の症状としては、嘔吐を繰り返す、おなかの腫れ、腹痛などが主な症状とされます。

また、腸閉塞が成人で起きた場合、嘔吐物は、最初は胃液(白色から透明ですっぱい)、胆汁(黄色で苦い)ですが、進行すると腸の奥から逆流してきた腸の内容物となり、下痢便のような色で腐敗臭や便臭を伴うようになるとの指摘もあります。

メニエール

メニエール病は、内耳の膨張によって起こり、耳鳴りや耳の閉塞感、難聴などの耳の症状を伴い、ぐるぐる回っているように感じる回転性めまいや、フワフワしたところを歩いているように感じる、頭がグラグラするなどもめまい症状を起こす病気です。めまいの他におもな症状として吐き気や嘔吐があります。

メニエール病に限らず、めまいの症状には吐き気や嘔吐を伴うとされます。内耳の異常で起こるめまいには、この他に良性発作性頭位めまい症(りょうせいほっさせいとういめまいしょう)などがあるとされます。

体が悲鳴をあげている

吐き気が出るときに良く言われるのが、食べ物受け入れられないほどの体調不良の状態で体が悲鳴を上げているサインであるということです。いわゆる5月病、6月病などの適応障害とされる症状で吐き気が出るとの指摘があります。急激な環境の変化について行けずに体が悲鳴をあげているサインとして受け取れるとされます。

就職、転職、退職、結婚、引っ越しなどの時期に起こることが多いと指摘されています。吐き気の他には、便秘、下痢、腹痛、めまい、肩凝り、頭痛、倦怠感、不眠や精神的に不安定になることもあるとされます。こうした不調が2週間以上続く場合は、心療内科などを受診して対策をとることとされます。

暴飲暴食

暴飲暴食により胃に負担がかかると、吐き気を催すことは当然あります。嘔吐の他には、胃痛、胸焼けなどの症状が起こることがあるとされます。

またアルコールを飲み過ぎると肝臓がアルコールを分解する過程で有害物質であるアセトアルデヒドの解毒が間に合わなくなることで防御反応として吐き気、嘔吐を起こすことがあるとされます。吐き気以外では、動悸、頭痛などを引き起こすとされます(いわゆる二日酔い)。

ストレス

ストレスによって吐き気を催すこともあるとされます。自律神経がストレスによって障害されると脳に吐き気を催す信号が送られることがあるとされ、吐き気以外にもめまいなど様々な障害が起こるとの指摘もあります。

またストレスによって奥歯をギュッと噛みしめる状態が続くことで唾液過多になり、それにより吐き気や眼の奥の痛み、頭痛、肩こりといった症状を呈する「噛みしめ・呑気(どんき)症候群」という病気を指摘する声もあります。

噛みしめ・呑気(どんき)症候群

乗り物酔い

乗り物酔いにより吐き気を催すこともあります。乗り物の不規則な加速・減速の反復が、内耳のある三半規管や前庭を刺激することで起こるとされます。内耳への刺激が自律神経などを乱れを引き起こして脳に吐き気を催す信号を送るとされます。

また乗り物酔いには、初期症状として頭が重い、生つば、あくびなどがあらわれるとされ、その後、吐き気や、その他、顔面蒼白、冷や汗、手足の冷感、フラフラ感などがあらわれるとされます。

妊娠

妊婦の吐き気はつわり(妊娠悪阻:にんしんおそ)で起こります。つわりは妊娠5~6週(妊娠初期)であらわれ、12~15週ごろには消失するとされる症状です。卵巣(らんそう)の妊娠黄体(にんしんおうたい:排卵後卵胞は黄体になります)やじょう毛(胎児の組織)から出てくるホルモンがつわりを誘発するとされます。

つわりの症状には、吐き気、嘔吐、好き嫌いの変化、胸焼けなどがあるとされます。1日のうちで調子のいい時間帯と悪い時間帯があり、また精神的なストレスが作用する場合があるとされますが、時期が来れば必ず軽減される症状であるとされ、またつわりに効く薬もないと指摘されています。

急な吐き気はプラスαで考える

頭痛を伴い麻痺がある

急に吐き気がしたときに、何か別の症状もプラスαで出ていることはないでしょうか。吐き気とその症状をあわせて考えると見えてくるものもあるとされますので、ご紹介しましょう。

吐き気を伴って、頭が急に痛くなった場合は、脳卒中の初期症状かもしれないとの指摘があります。特に突然の激し頭痛とともに、吐き気や嘔吐を伴った場合は、クモ膜下出血が疑われるとされます。また回転性めまいと吐き気、嘔吐が同時に起こった場合も脳卒中の疑いがあるとされます。

また、一過性脳虚血発作(いっかせいのうきょけつほっさ)と言われる、一時的に麻痺(まひ)が出てもすぐに治ってから、クモ膜下出血が発症する例も紹介されています。

突然起こるとされ防ぎようがないとされるくも膜下出血でも前兆があるとされますので、吐き気も一時的な体調不良と考えないほうが良いとの指摘があります。

頭部に打撲や怪我をした事がある

頭を打撲して怪我をしたあとに吐き気や頭痛がすることがあり、頭の中で出血している可能性あるので注意する必要があるとの指摘があります。このような症状を訴えて受診するケースでは検査の結果、とくに異常が見られないことが多いとされますが、脳震盪(のうしんとう)や脳内出血が原因の場合もあるため必ずCTなどで検査を受けて判断するようにとされています。

慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)という症状では、頭を打撲してしばらくしてから頭痛・ふらつき・物忘れなどが出現することがあり、認知症と間違えて精神科を受診するようなケースもあるとされます。頭の打撲のあとしばらくしてから、このような症状に加えて麻痺があわられた場合は、この病気を疑うべきとの指摘があります。

目に強い痛みや視界がぼやける

吐き気を伴って目の痛みや頭痛を感じる場合、眼精疲労を疑うとの指摘もあります。また、緑内障でも眼精疲労を起こす場合があるとされ、緑内障が起こると眼圧が上昇し視野が狭くなったり視力が低下するとされます。緑内障には眼圧が急に上昇する場合と、眼圧が徐々に上昇(徐々に視界が狭窄)する場合、眼圧が上がらない場合があるとされます。

この中で眼圧が急上昇する場合には、目の激痛とともに吐き気や嘔吐などが起こることがある急性緑内障を起こし、光の周りに虹がかかったように視界がぼやけることがあるとされます。

このような場合には発症から48時間以内に早急に処置をしないと失明の可能性が高いと指摘されています。なお目の病気であれば麻痺は起こりません。

尿の量が少なく体のむくみがある

吐き気を伴って、尿の量が少なく、また足や顔にむくみが出たり、呼吸困難になったりする状態では腎臓機能低下を疑う必要があるとの指摘があります。その他、倦怠感、不整脈などの症状を伴うとも指摘されています。成人の場合、正常であれば1000ml~2000ml程度の尿量が1日に出るとされますが、1日に400ml以下しか出ない場合を乏尿(ぼうにょう)と呼ぶとされます。

このような場合は血液検査、尿検査、超音波検査(エコー)などを実施しての検査が必要と指摘されています。乏尿の原因には、腎臓自体ではなく腎臓に十分な血液が行かないことによって起きる場合、腎臓に障害がある場合、腎臓から先の器官(尿路や膀胱)に障害がある場合に分かれるとされます。

心不全や高カリウム血症などを合併する場合もあるとされ、透析などでの治療が必要な場合もあるとされます。

胸の痛みを伴っている

吐き気を伴い、胸の痛み、息切れ、動悸などの症状も感じる場合は、心臓の病気を疑う必要があるとされます。狭心症や心筋梗塞などの症状として胸の痛みが出て、特に心筋梗塞では吐き気をともなう場合が多いとされます。

心筋梗塞では、そのほかに顔面蒼白、冷や汗、呼吸困難などの症状を伴う場合もあるとされています。このような症状が出た場合は、すぐに救急車を呼んで安静にし、また呼吸や脈拍が無ければAEDを使うなどして救急蘇生が必要になるとも指摘されています。

急な吐き気の対処法

体が楽になる体勢を取る

急な吐き気への対処法についてご紹介しましょう。ただしご説明したとおり重篤な障害が原因によって吐き気が起こる場合もありますので、原因がはっきりしていない吐き気を感じた場合は、なるべく早めに受診されることをお勧めします。

吐き気を催したときには、まず安静にすることが重要とされます。衣服をゆるめて横になって静かに休むようにします。なるべく横向きで寝るようにしたほうが良いとの指摘があります。めまいを伴う場合は転倒しないようにしゃがむ(座る)ようにして、横になれる場所を探すようにします。

またリラックスするための呼吸法として、椅子に座り、足を肩幅くらいに開いて膝に手をのせて楽な姿勢をとって、鼻からゆっくり息を吸い込み、口か鼻からゆっくり息を吐きだすようにすると効果があるとされます。

吐き気を解消する食べ物を食べる

吐き気を解消する食べ物で抑えられる場合もあるとの指摘もあります。妊婦のつわりの場合では、酸味のある食べ物(レモン飴、ラムネ菓子、減塩梅干し、ミント系のガム、小さめのおにぎり)をすぐ手の届くところに置いおくことが役立つとされます。

その他、グレープフルーツ、ベルガモット、レモン、ペパーミントなどの香りのアロマを使うなども紹介されています。

吐き気に効くツボを押す

はり、灸の治療院などでは、吐き気に効くツボを押す方法が紹介されています。胃や腸のムカムカとした感じからくる吐き気では関衝(かんしょう:手の薬指のつめの付け根の小指側のつぼ)、公孫(こうそん:足の親指側の側面、足の甲と足の土踏まずの中間あたり)と呼ばれるツボが効くとの指摘があります。

乗り物酔いや気持ちが不安定な時には、内関(ないかん:手首の下やや肘より(脈を測るところのやや下)の中央)のツボが効くとされますが、神経や血管が通っている場所なので、あまりとがっていない親指の腹などで、呼吸にあわせて押すと効果があるとの指摘があります。

薬を飲む

吐き気に対する胃腸薬を飲むのも効果があるとされます。特に食べ過ぎ飲み過ぎに対しては胃腸薬は効果的であるとされます。またストレスで胃腸症状として吐き気が起きる場合は、神経性胃炎に対する胃腸薬が効果があるとされます。このように症状ごとに選べる漢方処方の胃腸薬も多くあるとされています。

病院に行く

吐き気が収まらない場合や、原因が思い当らない場合など、まずは内科を受診し、その後適切な診療科を紹介してもらうことも可能です。すぐに病院に行きましょう。

まとめ

急な吐き気を催したとき考えられる原因は様々で、ウイルス性胃腸炎や肝臓障害、急性膵炎、腸閉塞のような病気や、乗り物酔い、つわり、過去に頭をぶつけたときの後遺症としての脳内出血などが考えられます。

また、吐き気がするのと同時に、頭痛、めまい、視野狭窄、体のむくみ、胸の痛みなどが起こる場合には、生命の危機に関わる重大な疾病が原因になっていることも想定されます。急な吐き気に対しては安静にすることが重要とされますが、気になる症状が続く場合は、早期に病院に行くことを強くお勧めします。

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