頻尿とはどう違うの?妊娠中に起こる膀胱炎の3つの症状と対処法

妊娠中の膀胱炎って、辛いですよね。なおかつお腹に赤ちゃんもいるのでどうしたら良いのか分からなくなりますよね。そんな時の、対処法はもちろん膀胱炎になる原因など一挙にまとめて、一挙に解決できる方法をご紹介しています。的確な対処法を参考に、膀胱炎を解消していきましょう。

妊娠すると膀胱炎になりやすいって本当?

まず、膀胱は、私たちの体内の下腹部あたりの子宮に近い部分に存在します。内面が柔らかい粘膜の袋で、尿を溜めるところです。その膀胱が炎症を起こすのが「膀胱炎」で、外部からの大腸菌などの腸内細菌が、尿道をさかのぼって膀胱の中に雑菌が入り、増殖することにより引き起こされる病気です。

今回は、妊婦さんの膀胱炎についてご紹介していくのですが、この膀胱炎は、女性の5人に1人がかかる病気の1つです。その膀胱炎の原因や症状について、これから詳しく見ていきましょう。

妊娠中になる膀胱炎の原因のいろいろとは?

膀胱炎には、大きく分けて2つの種類があります。まず1つめは、急性膀胱炎です。これは、女性が一生に一度は経験すると言われているほどポピュラーな病気で、細菌が膀胱へ入り、膀胱の粘膜に炎症を起こすというものです。さらに、もう1つは、間質性膀胱炎があります。

女性に多く、最近簡易よるものではない原因不明の膀胱炎です。膀胱や骨盤周囲に強い痛み、尿意切迫感、昼夜間頻尿など、急性膀胱炎と似た症状があるのに、検査をしても尿から細菌が検出されません。その為、治療の困難や症状ではありましたが、近年、この病気に対する認識がされ始め、診断が出来るようになったそうです。

このような症状が起こる裏には、さまざまな原因が隠れています。ここでは、その原因の部分についてお話ししていきます。

細菌に対しての免疫力低下

膀胱炎は、尿道などから侵入してきた菌によって引き起こされます。そして、妊娠すると、自律神経が乱れやすくなるため、免疫力も下がります。免疫力が下がるということは、菌が増殖しやすくなるということです。頻尿や残尿に悩まされがちな妊婦さんは、尿がうまく出ない事により膀胱内に長く尿が溜まっている為、雑菌が繁殖する機会が増えてしまうということになります。

おりものの増加や性行為でも…?

妊娠中は、生理的におりものが増加しやすく、それと同時に細菌も増殖しやすい環境下にあります。女性の場合は、尿道口が露出していないため、外陰部周囲に細菌が繁殖しやすい構造になっています。さらに、性行為が元で膀胱炎になるケースも少なくありません。

妊娠は病気ではありませんが、免疫力も低下し、とても傷つきやすい状態になっています。感染防止のために、性行為をする前には入浴し、手指をキレイに洗うなど清潔を心がけることが重要です。

頻尿を我慢しがちになる

先ほどもお話ししたように、膀胱は子宮と恥骨の間にあります。妊娠して子宮が大きくなると膀胱は恥骨との間に挟まれて圧迫されるので尿が近くなるそうです。頻尿は少し煩わしく感じるかもしれませんが、これも妊娠中期になると軽くなるようです。

この排尿を我慢することにより、妊娠中は膀胱炎になりやすいですし、頻尿と同時に残尿感、排尿痛が出る事が多いので、こういった場合には治療が必要になります。

妊娠の超初期から頻尿の可能性も…!?

妊娠超初期とは、妊娠初期より前の妊娠0週から妊娠3週までの1ヶ月のことを指すそうです。妊娠週数の数え方は、最終月経が始まった日からなので、妊娠2週0日が排卵日にあたり、妊娠0週目から2週目にはまだ子宮では何の変化も起こっていない状態です。

それが、分割しながら子宮に3日間かけて移動した受精卵が少しの間子宮内を漂った後、子宮大部に着床してはじめて、「妊娠」となるのです。この妊娠超初期や妊娠初期の段階で頻尿があるというのはどういうことなのでしょうか。

妊娠初期はいつから?その症状は?

妊娠初期とは、妊娠4〜15週(妊娠2〜4ヶ月)の磁器の事をいいます。この妊娠初期の頃に、トイレが近いなどの頻尿症状が出ることがありますが、決して異常ではないそうです。頻尿以外の排尿痛や血尿が無い限り様子をみてもいいそうです。

ただし、無症候性細菌尿といって、膀胱炎などの症状がないのに、尿の細菌培養を行ってみると細菌が見つかる事が2〜8%の妊婦さんにあるので少しでも違和感が続いたら、必要に応じて、お医者様に相談するようにしましょう。

「膀胱炎」と「頻尿」見分け方とその症状とは?

膀胱炎については、先ほどもお話ししましたが、頻尿は、さっきトイレに行ったばかりなのにまた行きたい、夜中も何回もトイレに起きる…など1日に何回もトイレに行くことをいいます。この頻尿は膀胱炎の症状の1つです。では、その症状についてご紹介していきますね。

症状1)残尿感や痛みがある

膀胱炎の初期症状は、トイレに行く回数の増加です。1回の量が少なくなります。進行して症状の強い時は、10分間おきでトイレに行く事も少なくないそうです。そして、排尿してもすっきりしない残尿感が残ります。

残尿感とは、トイレに行ったはずのなのに、なんとなく尿が残っている気がする…などの症状です。膀胱の刺激症状としてこのような残尿感が発生するそうです。さらに、膀胱炎の痛みでよく言われるのが、「つーんとした、しみるような痛み」を生じることがあります。

これは、炎症を起こした膀胱が排尿により急激に縮まり刺激されるため起こるそうです。

症状2)尿に濁りや出血などの血尿がある

尿が白く濁ったり、時には血が混じる血尿が出ることがあります。尿が白く濁る状態は、膀胱炎の症状の他に、水分摂取が少ない時や発熱した時、疲れがたまっている時なども見られる症状です。これらの場合はすぐ改善するので心配は入りません。

さらに、尿に血が混ざっている血尿も尿路結石の場合もあるそうです。尿路のどこかに結石がある状態で、結石が動く時に周囲の組織を傷つけるため、出血することにより、その血が尿と一緒に血尿となって排泄されるのです。血尿が見られたり、尿の濁りが続くようであれば泌尿器科への受診をするようにしましょう。

症状3)下腹部痛がある

炎症を起こした膀胱が排尿により急激に縮まり刺激されるために、下腹部や尿道口が痛む場合が多いそうです。下腹部痛は、放置していても自然に治る場合もありますが、これがさらに悪化すると、頻用時に焼け付くような痛みがあったり、残尿感がますますひどくなり、トイレから出られなくなる事もあるそうです。

チクチクとした鋭い痛み、押されるような鈍い痛み、急激な発症の痛み、慢性的に続いている痛み、あらわれたり引いたり波がある痛みなど、痛みの症状はさまざまだそうです。

膀胱炎にならないための対処法って?

ここまで、膀胱炎の原因や頻尿と膀胱炎の症状の見分け方などをご紹介してきましたが、次は、症状も辛い膀胱炎にならないための対処法を見ていく事にしましょう。

水分をよく摂る!最適な飲み物ってある?

排尿の時に不快感を感じたらすぐにお茶、ジュースなどをできるだけ多く飲みましょう。ただし、アルコールでは意味がありません。缶ジュース(350ml)を2本は一気に飲むようにします。次に、1日で1000ml入りのお茶、水などを飲み、症状がなくなっても3日間は続けるようにしましょう。

それでも解消しなければ、泌尿器科への受診をおすすめします。

めんどぐさがらずこまめにトイレへ

膀胱炎の予防には、菌を増やさないことが重要なポイントになってきます。そのためにも、トイレを我慢せず、尿意がなくても3〜4時間に1度は排尿するなど、膀胱内の尿を長時間溜めないで早めに出す事を心がけ、水分をたっぷり飲む習慣をつけるようにしましょう。

外陰部を清潔に保つようにする

菌の増殖を防ぐため、外陰部を清潔に保つ必要があります。女性の外陰部にいる細菌が尿道から入って、某硬膜に付着、繁殖して起こる可能性があるため、排尿、排便後は前から後ろに向けて拭くようにしたり、ウォシュレットは良いですが、ピデの使い過ぎには注意しましょう。

身体を温めるようにしよう

身体が冷えていると、免疫機能が更に下がり、菌に感染しても跳ね返せない状態になるので身体は温めておいた方が効果的です。「冷え」は、消化・吸収力の低下、貧血・ホルモンや自律神経の変調など、全身的な生理作用の低下が、直接、間接的に影響すると考えられています。

これを解消する事により、月経不順や月経痛が和らいだり、肌荒れや血色の悪い肌もよくなるそうです。下半身の血流を良くし、細胞に新鮮な酸素を送る事で炎症を抑えて、治療を早めるだけでなく、予防の効果もあるのです。

妊娠中の膀胱炎の治し方はあるの?

妊娠してない方と妊娠されている方では身体のバランスや体内の状態が違います。1人での身体ではないこともあるので、そんな妊婦さんの膀胱炎の治し方を最後に、ご紹介していく事にしましょう。

膀胱炎と思ったら、まずは病院へ

本来、膣にはデーデルライン桿菌(かんきん)という常在菌がいて膣内を強い酸性に保ち、雑菌などが増殖するのを防いでいますが、生理や妊娠中、または閉経後はエストロゲンの低下によって減少します。

「膀胱炎かな」と思ったら水分を多く摂り、尿をたくさん出す事から始め、アルコールや刺激物の摂取は控えます。そして、医師に相談するのですが、総合病院の泌尿器科や泌尿器科クリニックがベストですが、近くに無い場合は、内科や婦人科などでも診断、治療できるそうです。

病院では問診を行って、尿検査をして、細菌の有無を調べます。膀胱炎がひどくなる前に、早めに対処するようにしましょう。

軽い症状なら自力で自然治癒を試みよう

膀胱炎も腎盂炎も、抗菌剤で比較的簡単によくなります。軽度の膀胱炎の場合は、水分を多く摂って尿を出すようにしたり、温めたりしながら自然治癒をすることもあるそうです。

しかし、その症状が悪化すると、腎臓と尿管の間にある腎盂という器官が炎症を起こす腎盂炎(じんうえん)になったりする可能性もあるので、変に怖がらず病院へ行って相談するようにしましょう。

抗生剤や漢方薬などでの治療

膀胱炎の治療には、細菌を殺す抗菌薬や抗生物質が一般的ですが、妊娠中は、時期によって使える薬も限られるので、身体全体の状態を聞きながら、抗菌作用や免疫を高める作用のある漢方などで対応してくれるところもあるそうです。

定番の薬である抗生物質の影響は?

多くの抗菌剤が大腸菌に良く効きますが、ペニシリン系の抗生剤に対する耐性菌が少しずつ増加しているため、通常はニューキノロン系や新経口ロセフェム系の抗生剤が使用されます。女性の場合、合併症が起こっていなければ抗生物質を3日間服用するのが標準的な治療となります。

1回の服用で十分な場合もありますが、症状によっては、抗生物質を7〜10日間服用する事もあるそうです。妊娠中は、時期によって薬の影響も異なります。細菌による病気には、抗生物質を用いるそうです。これは、膀胱炎などにも処方されるそうです。不安を感じる場合は、必ず医師に相談しましょう。

妊娠中の膀胱炎、市販薬で対処してもいいの?

最後に、すぐにお医者様にいけない時や、症状が軽い時は、市販薬でも大丈夫なのではないかと考える方もいるのではないでしょうか。そこで、膀胱炎の症状が見られた時は市販薬で対処してもいいかという疑問を解決していこうと思います。

薬局の薬ではなく、担当のお医者様に相談を…その効果は?

現在市販されている膀胱炎の薬は、漢方薬が大部分を占めています。度々お話ししている通り、膀胱炎の細菌性は感染症なので、完治するためには抗生物質の服用が不可欠です。しかし、日本では口から服用する抗生物質を手に入れる為には、病院へ行って診断を受ける必要があります。

膀胱炎の薬も、漢方薬が大半で、利尿作用を高めてくれるものが多いそうです。初期症状なら効果は期待できるものの、服用して1週間経っても改善が見られず悪化した場合は、使用を中断して、お医者様へかかるようにしましょう。

さらに、一般的には、どれでも安全に使用できると考えられていますが、妊娠の時期や乳児には使用されない成分も含まれたりする事もあるので、医療機関で主な症状に対する単剤を処方してもらう事をおススメします。

妊娠中の膀胱炎に悩まず的確に対処しよう!

いかがでしたでしょうか。女性に多い病気の膀胱炎ですが、原因や予防法、対処法を知って、軽いうちに的確な対処をできるようにしておくと、症状も治まりやすくなります。しかし、お腹には大切な赤ちゃんがいる状態なので、少しでも深刻になってきたら、お医者さんに相談するようにしましょう。

妊娠する前とした後の身体も違いますし、薬を服用するとなってくると心配な事も多いのではないでしょうか。漢方薬は、良いものというイメージが強いかと思いますが、体質などによっては副作用の可能性もあるそうなので、注意する必要があります。

自分の為はもちろんですが、元気な赤ちゃんのためにも、万全に予防、対処してあげましょう。

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