やけどの治し方は?やけどをした場合の正しい処置方法を4つご紹介します
私たちの身の回りにはアイロンや、お湯のはいったポットなど、高温でやけどを負う危険性のあるものがたくさんあります。あなたは、もし、やけどをしてしまった場合正しい方法で処置することができますか?いざ、というときのためにやけどに関する知識を覚えておき、正しい処置ができるようにしましょう。
やけどの特徴と治し方について
やけどは、私たちの身の回りで起きる怪我の中でもごく一般的なものですが、いざやけどをしてしまった時というのは慌ててしまい、どうやって対応していいかわからなくなってしまいがちです。今回は、やけどをしてしまった際に慌てずに対応できるように、やけどの特徴とやけどをしてしまった際の正しい対処法を4つご紹介致します。
あなたも、万が一の場合に備えて、やけどに関する知識を頭に入れておきましょう。そうすることにより、いざという時に正しい処置ができる可能性が高くなります。
やけどとは?
そもそもやけどとは、どのようなものなのでしょうか?知っているようで、良く知らない方のために、まず、火傷についての基本的な知識をご紹介していきます。
熱による皮膚や粘膜の損傷
やけどは熱や電気の高温によって引き起こる皮膚の損傷です。ポットのお湯を手にかけてしまったり、アイロンを素手で触ってしまったりと、私たちの身の回りの日常生活には欠かせない道具によって引き起こされることがとても多い怪我です。また、やけどは高温状態のものを触ってしまった時だけではなく、比較的低い温度でも引き起こされます。
それが、低温やけどです。低温やけどは湯たんぽや使い捨てカイロなどの比較的低い温度の熱を長時間に渡り、一か所に当てたままにしてしまうことによって引き起こる、皮膚の損傷です。低温やけどの場合は、損傷が見た目ではわかりづらいため、軽傷を勘違いしてしまいがちですが、実際は目に見えていないだけで、重症化してしまっている恐れもあります。
赤みが生じる
やけどは他の怪我とは少し異なり、出血をすることはありませんが、その代わりに赤みが出る可能性があります。比較的浅い皮膚の損傷の場合は赤みだけで済むこともありますが、深い皮膚の損傷になってしまうと、赤みだけでなく、腫れたり、水疱ができたりしてしまう可能性もあります。
腫れ・水疱
やけどは皮膚の損傷の深さによって赤くなるだけでなく、腫れたり、水疱ができたりする場合が、あります。昔は水疱ができた場合、水疱を潰して治療する、などと言われていましたが、絶対に潰してはいけません。後々、患部にやけど跡が残ってしまう可能性があります。
やけどの種類
やけどには3種類あります。皮膚は表面の表皮とその下の真皮からなります。やけどは皮膚だどの深さまで、損傷を受けているかによって段階が違います。こちらでは、3段階それぞれの特徴を解説致します。それぞれのやけどの特徴を抑えて、柔軟に対応できるようにしましょう。
Ⅰ度熱傷
Ⅰ度熱傷は比較的軽度の皮膚損傷で、強い痛みは伴わないことが多い表皮のみのやけどです。日焼けなどがⅠ度熱傷にあたります。症状はヒリヒリとして赤みが出ます、また、一時的に患部の色が変わってしまう。色素沈着を引き起こしますが。完治すればやけど後は残りません。Ⅰ度熱傷の場合は、約1週間〜2週間程度あれば自然と完治します。
Ⅱ度熱傷
Ⅱ度熱傷は『浅達性Ⅱ度熱傷(SDB)』、『深達性Ⅱ度熱傷(DDB)』の2種類に分類されます。浅達性Ⅱ度熱傷の特徴は表皮〜真皮の浅層までもやけどで、強い痛みを伴い、水疱ができるやけどです。色素沈着は基本的にはありませんが、水疱を潰してしまうと跡が残ってしまう恐れがあります。
浅達性Ⅱ度熱傷の場合も、約1週間〜2週間前後で自然と完治します。深達性Ⅱ度熱傷は、表皮〜真皮の深層までのやけどです。こちらも浅達性同様つ、強い痛みを伴い、水疱ができるやけどです。浅達性Ⅱ度熱傷との違いは水疱の下の皮膚が白くなることで見分けられます。また、比較的やけど跡が残りやすい特徴があり、完治までには約1ヵ月~2ヵ月程度を要します。
Ⅲ度熱傷
Ⅲ度熱傷は、表皮〜真皮までの皮膚全層のやけどで、感覚神経が失われているため痛みは伴いません。Ⅱ度熱傷では水疱ができるのが特徴的でしたが、Ⅲ度熱傷の場合は水疱はできません。その代り、幹部は白くなり、乾燥します。
また、やけどの跡はしっかりと残り、痛みや痒みがのこるケロイド状になることがあります。また、ケロイド状になる場合もあります。やけどを負い、ケロイドができたのが関節の場合は皮膚が引っ張られ、関節の曲げ伸ばしが困難になる可能性もあり、後遺症がのこる場合があります。完治には約2ヵ月以上かかり、皮膚移植が必要な場合もあります。
やけどの正しい処置方法
やけどを負ってしまった場合に大切になるのが、いち早く正しく処置することです。少しでも処置が遅れたりしてしまうと、やけどの跡が残りやすかったり、重症化してしまう場合もあります。そのため、正しい処置方法を覚えて、いざという時に対応できるようにしておく必要があります。
冷却する
やけどを負ってしまった場合にとても大切になるのが冷やすことです。ちょっとしたやけどでも、皮膚損傷が進んでしまっている可能性も考えられますので、必ず冷やすようにしましょう。低温火傷も同様です。冷やす際は水道の水を出しっぱなしにした状態で流水に15〜30分以上冷やしてください。
このとき水ぶくれができてしまっている場合は、なるべく破かないように注意しながら冷やすことを心がけてください。水ぶくれが破れてしまった場合は、残った皮膚は、剥がさないようにしてください。
また、顔をなどをやけどした場合は直接氷などで冷やしてしまうと、皮膚が剥がせてしまう可能性があるので、ガーゼやハンカチで氷を包み、直接氷が皮膚に当たらないように冷やしましょう。
水疱は破らない
水疱ができている場合はなるべく破らないように心がけましょう。破いてしまうと、完治してもやけど跡が残ってしまう可能性があります。また、水疱を破いてしまうと、傷口からばい菌が入り、感染症の原因にもなりかねません。そのため、もし、破れてしまった場合は感染症を防ぐために綺麗なガーゼやタオルを使用して患部を保護するようにしてください。
患部のアクセサリーを外す
やけどを負った患部は時間が経つに連れ、徐々に腫れあがってきます。そのため、患部に付けているアクセサリー類は外すようにしましょう。患部を傷つける原因になってしまいます。
また、顔などにやけどを負った場合は流水で流すのは非常に困難なので、氷などをガーゼで包み冷やすようにしましょう。直接氷を患部に当ててしまうと水疱が潰れる原因になってしまいますので注意してください。
皮膚科を受診
患部を冷やし終えたらすぐに病院にいきましょう。病院は皮膚科を受診してください、適切な治し方を教えてもらえます。また、やけどのお薬のもらうことができます。
また、化学薬品が目に入った。という場合も眼球をやけどしている場合があります。その場合は目の粘膜の損傷になるので、皮膚科は受診できない可能性があるので、病院に問い合わせて受診できないようであれば、眼科を受診しましょう。
やけど跡の治し方
やけどを負った際に、気になるのがやけど跡です。特に女性は料理をしていて、油が腕や顔に跳ねてしまう可能性も高いです。いざという時のために、正しいやけど跡の治し方を抑えておきましょう。
ビタミンCを摂取する
顔や腕に油が跳ね、水ぶくれが潰れて、顔に跡が残ってしまった、女性にとって、お顔や腕にやけど跡が残るのはとてもショックですよね。特に女性はヘアーアイロンを使用した際のやけどが多いようで、前髪を巻く際におでこなどに火傷をおってしまいがちです。
そんな火傷後を作らない、火傷の治し方があります。それはビタミンCを摂取するという治し方です。ビタミンCには火傷後や傷跡、にきび後などを綺麗に治してくれる効果があります。
ビタミンCを多く含む食べ物にはレモンやアセロラなどがありますので、積極的に摂取するように心がけてください。また、サプリメントなどでも摂取することができます。
患部にローションを塗る
ビタミンCの摂取は食べ物やサプリメントによる、内部からの摂取も大切ですが、やけどの跡を治すには皮膚から直接ビタミンCを摂取する方法が効果的になります。そこで、ビタミンCローションを使用します。
ビタミンCローションはコラーゲンを生成することにより、色素沈着を抑えてくれる効果があるので、内部からのビタミンCの摂取と一緒に行うのが理想的です。
ビタミンCローションの使い方は、コットンやガーゼなどにビタミンCローションを含ませて、患部に付けます。そして、そのままラップなどで、固定する方法が効果的のようです。
やけど跡でお悩みの方はぜひ、ビタミンCローションを試してみてください。
やけどをしたらまずは冷やして対処しよう!
いかがでしたか?やけどの特徴と、やけどの正しい対処方法を4つご紹介いたしました。様々な対処方法がありましたが、一番大切なことは、やけどを負ったら急いで冷やし、病院に行くことです。
また、子どもの場合好奇心が旺盛なため、いろんなものに触れてみようとします。そのため、家の中にいても、常にやけどの危険性はあります。やけどをしてしまうと、痛いだけではなく、後遺症が出てしまったり、最悪の場合死に至る場合もあります。そうなれば、親であるあなたの責任です。
あなたが一生後悔することになるでしょう。そうならないためにも、日ごろから、やけどをしない環境を作る必要があります。子どものためにも、おうちの中でやけどの原因になりうるものをこどもから遠ざけ、安全な環境を作ることを心がけてください。そして、万が一の場合に備えて、いつでもお医者さんを受診できるように、かかりつけの病院を決めておくと良いでしょう。
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