女性に多い膀胱炎の症状・原因・治療・予防法まとめ!血尿、頻尿、排尿痛は初期症状のひとつ
膀胱炎は圧倒的に女性に多い病気です。ストレスや疲労、無理なダイエットなどで体調を崩した時に、血尿や頻尿、排尿痛などの症状が出てくることがあります。ほとんどは抗菌剤を投与すればすぐに治りますが、中には、再発を重ねる場合もあります。そんな膀胱炎の全貌を明らかにすることで、少しでも明るい生活が出来ればと願っています。
下腹部の痛み、それって膀胱炎かも?
下腹部の痛みって、そのままにしておいても治る場合があります。といって、診断が遅れた時には死を迎えるような場合もあります。そして、痛みに中にはチクチクしたものや、鈍くて押されるような痛み、急性の痛み、慢性的に続く痛み、痛くなったらと思ったらすぐに消失するいたみなど、数え上げると結構あるものです。
もちろん、この痛みだけで病状を診断するわけではなく、これに発熱や血尿、頻尿、排尿時の痛み、尿の濁りなどの尿路感染症や消化器系の症状もありますし、原因となる疾患を見極めなければなりません。
下腹部には今回のテーマである膀胱の他に、大腸、卵巣、精巣などの臓器があり、基本的にはこれらの臓器に異常があれば下腹部に痛みなどの症状がでます。具体的には、急性腸炎、急性虫垂炎、腸捻転、腸閉塞などの消化器系疾患があります。
さらに、膀胱炎、膀胱腫瘍、膀胱結石、尿路結石、尿閉などは泌尿器系に疾患、その他にも婦人科系の卵管炎卵巣出血、卵巣嚢腫などでも下腹部痛があります。このような下腹部痛の疾患がある中で、膀胱炎の兆候にはどんな症状があるのかを、これから見て行くことにいたします。
下っ腹が痛い(下腹部痛) | 泌尿器科 | 五本木クリニック
下っ腹が痛い(下腹部痛)を参照。
膀胱炎って?
何か下腹部に違和感がありトイレが近くなったり、おしっこが心なしか赤く血尿のように見えたりしたら、それは「膀胱炎」のサインである可能性が高いと言えます。この膀胱炎ですが女性に多く見られます。
それだけに中途半端には出来ません。完全に治しておかないと病状がぶり返して、痛みが強くなったり、高熱がでたりします。それだけでなく、腎盂腎炎などの腎臓病を引き起こすことになり兼ねません。
この膀胱炎は、膀胱の粘膜が細菌感染で炎症が起こる疾患です。膀胱は200~400mlの尿が溜まると、排尿するように尿意を感じます。そして、排尿とともに膀胱や尿道に付着している細菌を排出するようになっています。
普通は、膀胱に細菌が侵入しても、すぐに膀胱炎になるようなことはありません。しかしながら、例えばトイレを我慢したり、水分の摂取量が減ったり、身体を冷やしたりすることで膀胱内の血流量が低下します。
そのために、膀胱の防御機構の機能も低下することになり、結果的に細菌感染をすることで膀胱炎が発症するわけです。ストレスが関係していることも明らかになっていますので、これから、膀胱炎の病状と原因、治療、予防について説明いたしましょう。
膀胱炎って、どんな病気を参照。
膀胱炎の種類
急性膀胱炎
多くの人が医師から膀胱炎ですよ、と診断され場合のほとんどは急性膀胱炎といってもいいようです。そして、この急性膀胱炎の大部分が細菌感染によるもので、基礎的な疾患がない単純性と言われるもので、女性なら誰もが罹るとされるぐらいにポピュラーな疾患です。
尿道を通り膀胱内に侵入した細菌は、健康であれば防御機構が働き、排尿することで外に出されます。もちろん、細菌が膀胱に侵入したからといって、膀胱炎になるとは限りません。先程のストレスや過労、風邪、やりすぎのダイエット、加えて尿意の我慢、身体を冷やすなど、体力の低下、抵抗力が落ちることで、細菌の繁殖・感染が膀胱炎に繋がっています。
異常は排尿の回数に出てきます。正常な場合は昼間のうちで4~5回程度。夜で1回ぐらいですが、急性膀胱炎になると、1日に10回以上トイレに行くことになります。また、排尿痛や尿の白濁、血尿が見られます。
慢性膀胱炎
慢性膀胱炎では急性膀胱炎の治療がしっかりされていないために移行する場合と、初期の段階から慢性膀胱炎の場合の2つがあります。症状的にはトイレ回数が多くなる頻尿や、排尿時の痛み、残尿感と言われているスッキリしない排尿時の感覚などが挙げられます。
慢性膀胱炎は基礎疾患からなる場合もあり、例えば、前立腺肥大症、膀胱結石、尿路結石、糖尿病、腫瘍などがあります。このような基礎疾患が原因で膀胱内の細菌が留まるために繁殖・感染が長引くことになります。
急性膀胱炎の場合は抗生物質の投与で、1~2週間程度で症状が良くなりますが、慢性膀胱炎の場合は、長期的になることが多くなります。基礎疾患からの慢性膀胱炎は、元の疾患の治療が大切になることは言うまでもありません。
出血性膀胱炎
出血性膀胱炎の特徴は、肉眼視出来るぐらいの血尿が見られる一方で、白濁するような濃尿の症状がないことです。原因はウイルスや細菌、抗がん剤の投与、飲食時のアレルギーなどですが、一般的には、ウイルスが主因とされています。
また、お子さんにも見られるのですが、それはアデノウイルスによるものが多いようです。この場合では、排尿時の痛みと真っ赤な血尿が見られます。今のところ、アデノウイルスに効く薬はないので、水分を摂り、安静にすることで症状はよくなり、尿の潜血反応も10日を過ぎれば消失します。自然治癒力に頼る部分が多くなります。
その他にも残尿感や微熱などが出ることがあります。特にお子さんの場合は、症状をうまく伝えられないことがありますので、日常とは違ったトイレに行く様子が見られるようであれば、小児科への受診をお勧めいたします。
頻尿・尿失禁・性病│性病やおねしょでお困りの方は熊本県菊池市のきくち宮本泌尿器科へ。
膀胱炎にはどんな種類があるの?を参照。
間質性膀胱炎
間質性膀胱炎は、これまでの3つの膀胱炎とは違って細菌感染によるものではないことが挙げられます。というのも、尿中に細菌がほとんど見られないことからも分かります。男女の比率は1:9で圧倒的に女性に多いのも特徴の1つで、膀胱の粘膜、粘膜下の間質が慢性的な炎症などの症状が見られます。
具体的に見られる症状としては、下腹部や会陰部の痛みや、常に起きる頻尿、尿意切迫感などが見られます。細菌性ではないので抗生物質の投与をしても効くことはありません。一時は慢性膀胱炎や神経性頻尿と診断される場合があり、診断が遅れることがありました。
頻尿の回数は多い時は1日に30回以上に及ぶこともあり、日常生活に不都合が生じることと、睡眠障害なども併発することで、うつ状態になる人も出るほどなのですが、今のところ、原因は明らかになっておらず、アレルギー性疾患との関連も指摘されています。
間質性膀胱炎の説明、症状を参照。
膀胱炎にはどんな症状がある?
頻尿
膀胱炎の初期症状として挙げられることに頻尿があります。もちろん、頻尿は膀胱炎に特有の症状であると同時に、他の尿路系の疾患でもよく見られます。しかしながら、他の症状と組み合わせた段階になると、それが膀胱炎からの頻尿であると診断されることになります。
トイレに行く回数は増えるのですが量的には少なく、症状が進行すると10分間隔で行くこともあります。特に間質性膀胱炎では30回を超えることも珍しくなく、それが夜中になると睡眠がとれなくなることで、うつ状態になることもあります。
それから、完全に排尿したという感覚がなく、常に残尿感があるのが特徴的な症状といえます。
膀胱炎の症状についてを参照。
尿の混濁
膀胱炎になると尿が濁って見えるのは細菌が尿中で繁殖・増殖し、白血球だけでなく細菌によって炎症を起こした膀胱の粘膜が剥がれ、それが尿中に留まるために白濁します。これを濃尿と言って、尿の中に膿のようなものが混じっています。
場合によってはきつい臭いも感じられ、肉眼でも見ることが出来ますただし、膀胱炎以外の膀胱がんや膀胱結石でも見られることがあります。
尿が濁るを参照。
残尿感がある
排尿後も尿が残っていて出切っていない状況のことを残尿感があると言いますが、現実には、尿が残っていることは少ないようで、膀胱そのものは正常な働きをしています。残尿感は膀胱に尿があるなしに関係なく症状として出てくるようです。
残尿感は炎症がある場合と、炎症の有無がはっきりしない場合にも現れることがあり、炎症がある場合に出てくるのが、女性に多い膀胱炎となります。もちろん、単独での症状ではなくて、排尿時の痛みや、尿が近いなどの症状と一緒に見られます。
日本泌尿器科学会-The Japanese Urological Association (JUA) こんな症状があったら - 尿が残っている感じがある ~残尿感~ - 一般のみなさま向けサイト
残尿感とは?を参照。
陰部に痛みがある
膀胱炎の痛みはしみるような感じがするそうです。というのも、膀胱の内表面は柔らかい粘膜で、敏感なこともあってそこに細菌が侵入すると、粘膜が傷つき膀胱炎になります。
それで痛みを感じるようになります。
膀胱炎が進むと残尿感とともに下腹部に違和感持ち、痛みを感じるようになるのです。間質性膀胱炎の場合は、トイレに行く回数が増えると同時に、膀胱充満時には不快感や、膀胱痛を感じます。それと、下腹部や会陰にも痛みを伴います。
症状的に急性膀胱炎に似通っているところもあるため、抗菌薬が処方されますが効き目はなく痛みが続くことになります。特に間質性膀胱炎ではこの痛みが強いので、診断をしっかりと見極めることが大事です。
間質性膀胱炎を参照。
膀胱がチクチクした痛む
下腹部が痛む場合って結構ありますよね。もちろん、自然に治る場合の方が多いのですが、万が一診断が遅れた場合には、とんでもないことが起こることもあります。痛みにもいろいろありまして、ここでいうチクチクした痛みなどは、多くの痛みの症状がある中の1つで、これだけで疾患名を特定することは出来ません。
下腹部には多くの尿路泌尿器系の臓器がありますので、チクチクした痛みだけで診断することは難しく、尿路泌尿器系の他の症状と合わせて診断することになります。その意味ではチクチクした痛みも大切な診断情報になります。
多くの場合このようなチクチクした痛みは排尿終了時に見られることが多いようです。
下っ腹が痛い(下腹部痛) | 泌尿器科 | 五本木クリニック
下っ腹が痛い(下腹部痛)を参照。
血尿が出る
血尿は尿に血液が混じっていることを言いますが、原因を分析してみると腎臓、膀胱、尿道の3部位のうちのどれかから出血していることを示しています。出血の有無は見た目が正常に見える場合は顕微鏡検査で調べます。
一方で、尿をダイレクトに肉眼でみる肉眼的血尿もありまして、淡赤色、濃赤色、暗赤色、血塊などを見ることがあります。多くの場合の血尿は、排尿、排尿痛と一緒に見られるもので、膀胱炎、膀胱結石、腎結石、血尿結石があります。
膀胱炎の場合ですが、膀胱に溜まっている尿を採りだしても血が混じっていることはなく、というのも、膀胱の粘膜には出血班という血豆に似たようなものがあって、そこから出血します。
つまり膀胱からの出血は膀胱が、排尿時の最後に収縮することで出血班が絞られ、血がでてくることで起こります。
血尿と泌尿器疾患についてを参照。
最後だけ血尿が出る場合を参照。
吐き気
そもそも膀胱炎は発熱することはないのですが、それを放ったままにしておくと、38℃以上の熱や、腰痛、吐き気をするようになります。こうなった場合は腎盂腎炎を疑います。寒気を感じたり、全身がだるくなったりもします。
小児で風邪を引いていないのに発熱をした場合には、膀胱尿管逆流症からくる腎盂腎炎がありますので、注意をする必要があります。
腎盂腎炎 - 泌尿器科の疾患と治療:東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 泌尿器科学教室
どのような症状がでるのでしょうか?を参照。
発熱
膀胱炎が膀胱粘膜に炎症を起こすことはこれまで説明した通りです。そのために、排尿時の痛みや頻尿、残尿感などの症状が出現するのですが発熱することはありません。したがって、もし、熱が出るようなことがあったら、吐き気のところでも紹介したように、腎盂腎炎を疑います。
膀胱炎と腎盂炎 | 大人の病気・症状 - 町医者の家庭の医学
膀胱炎と腎盂炎(ぼうこうえんとじんうえん)を参照。
膀胱炎の原因は?
トイレを我慢する
膀胱炎の原因は間質性膀胱炎以外では細菌によるものだということは、これまで具体的な細菌名は出していませんが、理解されていると思います。つまり、膀胱内で細菌を増やさないことがポイントになるということです。
そこで、そのポイントについて説明することにいたします。女性の場合ですが、尿意があったとしても状況に応じて、トイレに行くのを我慢することが男性に比べると、どうしても多くなる傾向にあります。
そのために、膀胱に侵入した細菌は繁殖と増殖をするようになり、膀胱炎になる下地を作ることになります。これを避けるには膀胱内の細菌を排出しなければなりません。つまり排尿する必要があるのです。
トイレを我慢することは、そのチャンスを奪うことであり、膀胱内の細菌の増殖がより進むことになって、炎症を促進させることになります。というわけで、トイレを我慢することは膀胱炎になりたいと言っているのと同じことになり兼ねません。
膀胱炎を避けるためには細菌を排出すること、つまり、トイレを我慢しないで少なくても、3~4時間ごとに行かれることをお勧めいたします。
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菌を増やさないを増やさないを参照。
膀胱が細菌に感染する
膀胱炎は細菌感染症の1つで、細菌に感染することで膀胱に炎症が起きます。細菌の侵入口は尿道から体内に入り膀胱に達しますが、通常の場合は尿の排出で細菌を外に出しています。膀胱は、細菌に対して抵抗力を持っていますが、過労、ストレスなどで体力が低下することで、抵抗力も落ち込みます。
そうなると、通常でしたら何でもない様な細菌に対しての抵抗力がないことから、膀胱名での細菌の繁殖・増殖が進むことで、膀胱炎を発症するのです。この膀胱炎の原因となる細菌は、外陰、外尿道口周辺の細菌が尿道から侵入して、炎症を起こす単純性膀胱炎では大腸菌がほとんどで、基礎疾患や背景因子などがある複雑性膀胱炎では、大腸菌以外にもブドウ球菌、セラチア菌、プロテウス、肺炎桿菌、腸球菌などが挙げられます。
抵抗力の低下
膀胱炎にとって抵抗力の低下は致命的なことになり兼ねません。というのも、膀胱内に侵入した細菌を抑え込むことが出来なくなり、結果的に膀胱炎を発症させることになります。
抵抗力を低下させることには何があるのでしょうか。まず挙げるのは体力が落ちることです。その原因としては、ストレス、ダイエット、疲労などがあります。その他には下半身が冷えたりすると、当然、膀胱もそうですし、その周辺組織の機能が落ちることで排尿する回数が減り、膀胱炎に繋がっていきます。
実際に、膀胱内が冷え性で32℃以下になると、膀胱粘膜に付着した細菌の繁殖・増殖環境が最適になり、感染しやすいとされています。このように、抵抗力の低下が膀胱炎の発症につながっていることから、体調管理には十二分に気配りが大切になります。
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身体の抵抗力を落とさないを参照。
膀胱炎の予防法・治療法は?
トイレは我慢しない
膀胱炎は抗生剤を服用することで割と簡単に治すことが出来ますが、再発することも結構あります。そうならないようにするためには、膀胱に侵入した細菌を排出することが大事になります。膀胱炎の際にトイレを我慢しないようにと盛んに言われますが、実は、そのことに関係があります。
つまり、膀胱内の細菌を排尿の際に、一緒に体外へ排出しようとするものです。これは膀胱炎の原因のところでも説明していますが、トイレを我慢すると、細菌が長時間膀胱内に留まるため繁殖・増殖がしやすくなります。
そのことを理解した上で、改めてトイレは我慢しないということを徹底するようにしたいですね。
トイレにいく間隔についてを参照。
下腹部を冷やさないようにする
冬の季節に膀胱炎が多いのは、まさに冷えによるものと考えられます。下半身が冷えることで、膀胱内の温度が32℃以下になると、細菌の活動が活発になり、感染、繁殖、増殖しやすくなります。
下半身が冷えるようなことがありますと、血流の低下が起こることで膀胱周辺の機能が落ち込むことで、これが、膀胱炎の発症に関係すると言われています。となると、身体を冷やさないようにすることが大事で、身体を温める工夫が必要になります。
例えば、素材革命が進んだお蔭で薄手の腹巻も作られるようになり、下半身の冷えを防止が出来るようになりました。さらに、軽い運動を加味することで血流を保つことも大事になります。このような冷えにダイエットやストレス、疲労、風邪などが加わると、膀胱炎に感染しやすくなりますので、日頃からの注意が必要になります。
冷え疲れを参照。
陰部を清潔にする
膀胱炎にならないようにするためには膀胱内に細菌を侵入させないことです。そのためには陰部を清潔にすることが大事になります。地区に女性は、生理ナプキン、おりものシートは3時間ごとに取り換えるぐらいの細やかさと余裕を持つようにすることが望まれます。
特に外陰部を清潔に保つことが大事で、菌が侵入しやすくなっているので、手指だけでなく排便後もそうですが、汚い手で触れないように心がけることも大事になります。
それから、性行為から膀胱炎になることがあります。それは、細菌が尿道から膀胱に侵入して抵抗力が弱っている時に、感染、繁殖・増殖することで膀胱炎を発症します。自分もそうですが、相手のことを思って、身体や手指を清潔にして、陰部、尿道、膀胱に細菌が付着しないように意識することが大切になります。
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菌の侵入を防ぐを参照。
疲労・ストレスを溜めないようにする
細菌は身体の抵抗力が弱り、免疫力が低下している時に膀胱内で繁殖しますが、それには疲労やストレスの作用が関係しています。つまり、過度の疲労、心身共に感じるストレスが免疫力を低下させるだけでなく、血流量を減らすなどして、膀胱周辺の体温を低下することが分かっています。
したがって、疲労やストレスをためないようにすることが大事になります。常日頃から趣味やスポーツ、軽い運動などをすることで、ストレス解消をしたり、休息を十分得たりすることで疲労をコントロールし、食事にも気を付けて体調を整え、免疫力を維持、高めるようにしたいですね。
日常生活でできる予防法を参照。
水分を多めに摂る
これまで見てきた通り、膀胱炎には排尿が重要であることはお分かりいただいていると思います。つまり、膀胱内に留まっている細菌を体外へ排出するためには、尿が果たす役割が非常に大きいということです。
その尿の大元が水分です。ところが、膀胱炎になると排尿時痛に悩まされることが起こりますので、水分の摂取を躊躇うことが出てきます。水分を摂らなくなると、必然的に排尿量も減り、排尿回数も減ってきます。
尿道から膀胱内に達する前もそうですが、膀胱内の細菌を除去するためにも水分を余分でもいいですから摂取することで、尿をたくさん作り尿を勢いよく流すことで、細菌を洗い流すようにしましょう。
腎臓をきれいにする水分のとり方を参照。
抗菌剤を処方してもらう
単純性膀胱炎は基礎疾患がない膀胱炎で、性的活動期にある女性によく見られ、その原因菌としては大腸菌(70~95%)が挙げられ、普通は抗菌薬(抗生物質)が投与されます。ペニシリン系の薬剤では耐性菌が出てきていますが、ニューキノロン系、新経ロセファム系の薬に対しては、耐性菌はないようです。
日本では欧米と違って、使用制限があるST合剤やサルファ剤の投与ではなく、ペニシリン系薬、第一世代セファム系の投与をしていましたが、短期間遅漏では膣や腸内に残っている大腸菌からの再感染があることから、ニューキノロン系、新経ロセファム系の薬がいい結果を出しているようです.
若い女性の膀胱炎に対しては、第一選択として、ニューキノロン系の薬剤の単回投与法、3日間、7日間投与がなされ、再発性膀胱炎、閉経後の夫人の膀胱炎では、ニューキノロン系の薬の3日間投与がされています。
第二選択では、セファム系の薬剤が投与されるようです。
原因菌と薬剤感受性(薬剤の効果)を参照。
男性より女性の方が膀胱炎になりやすいのはなぜ?
膀胱炎に罹患する割合は圧倒的に女性の方が男性よりも多い現状があります。理由は簡単です。それは、女性の尿道は男性に比べて膀胱までの距離が短いことや、細菌がいる膣や肛門と尿道の距離が短いことも影響しているようです。
膀胱炎の原因には性交も挙げられています。というのも、性交時に細菌が尿道から膀胱に侵入しやすくなることで、膀胱内に細菌の繁殖が見られるようになります。また、妊娠中では膀胱内が圧迫されるために、尿が空になることがないので細菌が繁殖しやすくなり膀胱炎の発症頻度が上がります。
膀胱炎女性を参照。
症状の現れ方が膀胱炎と似ている病気
膀胱がん
膀胱炎の症状としては、血尿、頻尿、残尿感、痛みなどがありましたが。膀胱がんの初期症状にも血尿がありますし。排尿時の痛み、頻尿、残尿感、切迫尿感などの症状が出てきます。
膀胱炎でしたら抗菌剤を使えば効果が出てきますので、仮に効果がないとしたら、それは膀胱炎ではなく、他の疾患を疑うことになります。その中には当然、膀胱がんが入ってくることはあり得ます。
最近では若い女性にも見られるそうですが男性と女性を比べれば、男性の方が3倍多いそうです。いずれにしましても、血尿があった場合には、自分勝手に判断しないで、医療機関での診察を受けるようにしたいですね。
症状を参照。
まとめ
膀胱炎は女性にとっては切っても切れない疾患です。特に、若い女性に多く見られます。血尿、頻尿、そして、残尿感に痛み。デリケートな場所だけに医療機関に行くことを躊躇う人がいますが、そのまま放っておくと、不都合な日常生活を送ることになります。
それよりも、早め早めに行動を起こし、医療機関で診察を受けることで、苦痛からも解放されますし、何よりも目の前が開けた感覚を呼び戻すことができるはずです。身近な疾患だけに、多くの女性が悩んでいると思われますので、これをお読みになったあなたが、良き相談相手になってくれることを期待したいと考えます。
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