手の湿疹!このプツプツの正体は何?6つの原因とおすすめ市販薬4選!
手にプツプツ湿疹ができてしまったとき、悩ましいですよね。湿疹は手だけでしょうか?その他の身体の部位にも湿疹はでていますか?手に湿疹がでる可能性のある疾病と、その症状、治療と予防について取り上げています。
手にプツプツ湿疹ができている!どうして?
手にプツプツ湿疹ができている。悩ましいですね。手にできる湿疹にはいろいろな原因や病気が考えられます。今回は、そんな手の湿疹について、原因や可能性のある病気を取り上げていきます。
手の湿疹、どんな病気の可能性があるの? 何が原因なの?
どんな病気の可能性があるのでしょうか。どんな原因で引き起こされるのでしょうか。可能性のある病気を順番にみていきましょう。
手湿疹(主婦湿疹)
手湿疹は洗剤や消毒液などの薬剤の化学的な刺激や、擦れたり掻いたりすることで起きる湿疹や水ぶくれのことを言います。手の指や掌など、よく水仕事をする主婦にできることが多いので、主婦湿疹とも呼ばれます。
症状としては突然指先が痒くなり、痒い部分に直径1mmほどの水疱がたくさんできるそうです。痒みがあるため、水泡を掻きむしってしまうと、水泡が破れ、中から液がでてしまい、患部が広がってしまいます。
水泡が破けた部分は皮膚の乾燥が進み、ポロポロめくれ落ちていくそうです。このとき、患部に力を加えると、皮膚が割れて出血してしまうこともあるそうです。俗にあかぎれと呼ばれるものも手湿疹の一種だそうです。
手湿疹/2分で分かる医療動画辞典 ミルメディカル
慢性湿疹
皮膚のかゆみがとても強い湿疹とのことで、かゆみのために掻きむしってしまうことで皮膚が赤くなり湿疹ができる、という循環を繰り返してしまうもので、それにより皮膚が厚くなってくるという事も起こるようです。水疱は見られないそうです。睡眠不足なども原因のひとつとして関わりがあるようです。
異汗性湿疹(汗疱(かんぽう))
異汗性湿疹は汗疱とも呼ばれ、手のひらや指先、足の裏などに起きる皮膚疾患のひとつです。もともと手や足の裏は汗の腺が多い部分で、緊張したらとても手のひらが汗をかく、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。遺憾性湿疹はそのような方に起こりやすい症状で、夏場や季節の変わり目にも起こりやすいものです。
皮膚表面の汗腺の出口が汗でふやけてしまうことでつまり、上手く汗が分泌できなくなることが原因として挙げられます。かゆみを伴った炎症や水ぶくれができて、皮膚が破けてくるため、手湿疹を併発する方も出てきます。
脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)
脂漏性湿疹は赤く炎症を起こすため、脂漏性皮膚炎とも呼ばれています。頭皮や顔の中心部(鼻など)、背中の中央や胸元など、皮脂の分泌が多い部分に起こります。わきや耳の後ろにも出やすく、かゆみや赤み、皮膚がはがれることが症状で、頭部に出た場合はフケと勘違いして放置しがちになり、悪化してしまう方もあるようです。
原因は遺伝的な要素やストレスなど、多岐にわたりますが皮膚の常在菌である"マラセチア菌"が、"トリグリセリド(皮脂の成分)"を分解したときにできる、"遊離脂肪酸"という成分の刺激が原因のひとつとなり、肌の炎症や皮膚が剥がれる症状が起きるのではないかと考えられています。
脂漏性皮膚炎|さぎのみや皮膚科クリニック 中野区 鷺ノ宮 中村橋 都立家政
脂漏性皮膚炎の原因
皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん)
年齢とともに皮脂が少なくなり乾燥しやすくなっているときや、寒い時期などに起きやすい皮膚の乾燥を放っておいて細かく皮膚が剥がれ落ちたり、そのかゆみに掻きむしることで起きる炎症や湿疹を皮脂欠乏性湿疹と言います。
皮脂欠乏性湿疹は乾燥や油分の不足を原因に生じる湿疹です。元々乾燥肌の方、長時間お風呂に入る事によって油分が少なくなったり、エアコンなどを原因に発症するそうです。
接触性皮膚炎
何らかの物質が皮膚に接触し、それが刺激やアレルギー反応となってかゆみを伴う湿疹が出てしまうことがあります。俗にかぶれとも呼ばれ、接触した部分の皮膚に紅斑(こうはん)が現れ、ひどいときには、腫れ上がったり、小水疱が出現したりします。
身の回りにあるほとんどの物質が原因となりえます。たとえば、化粧品や香水、ヘアケア用品、指輪やイヤリング、腕時計、ネックレスなどの金属装身具、衣類、家庭用化学薬品、洗剤、医薬品、そのほか植物、動物などです。
接触性皮膚炎(かぶれ)とは
足の裏や身体にも湿疹が出ている場合には
湿疹が手だけではなく、足の裏や身体にも出ている場合があります。そんなときの、可能性のある病気をみてみましょう。
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
手のひらや足の裏にできる、膿をもった水ぶくれのできる症状を"掌蹠膿疱症"といいます。まれに膝下などにできる方もあるようです。症状の出方が似ているため、水虫などを心配される方もありますが、この掌蹠膿疱症自体は細菌などが原因となっているものではないので、人にうつるものではありません。検査の場合は皮膚の一部をとって、菌の感染がないかを調べます。
原因は完全に特定されていませんが、扁桃腺炎や虫歯、歯周病などとの関わりで起きる方、金属アレルギー(歯の治療に使われている金属)が元となっている方が認められています。喫煙者に発症者が多いのも特徴で、全体の約8割が喫煙者という報告もあります。治療にはステロイドや活性型ビタミンD3の塗り薬を使用し、治りにくい場合は光線治療や抗生物質などを、状態に合わせて使用することも出てくるようです。
白癬菌症(はくせんきんしょう)(水虫)
いわゆる水虫です。発症するケースは稀だそうですが、水虫が手にできることもあります。手にできる白癬菌症(水虫)はカサカサ状態になるケースがほとんどのようです。かゆみや痛みはあまりないことが多いようです。他の湿疹と区別しにくいようなのですが、片手だけに症状がでた場合は白癬菌症(水虫)の可能性が高いそうです。
手は洗浄することが多く、あまり白癬菌症(水虫)は起こりにくいように感じますが、皮膚が傷ついている場合は、通常の2分の1ほどの時間で白癬菌が感染することが認められています。手の白癬菌症(水虫)を治療しても、足の白癬菌症(水虫)が完治していないとまた再発してしまいますので、注意が必要です。
皮膚カンジダ症
皮膚カンジダ症が手にできることがあります。指の間に紅斑がみられる場合は皮膚カンジダ症を疑ってみましょう。粘膜の常在菌であるカンジダ菌が増殖して、皮膚と粘膜に感染して発症します。手に皮膚カンジダ症が発症すると、皮膚の表面のガサつきが目立つのが特徴だそうです。
日光湿疹
長い時間日光にさらされると、日光湿疹が生じることがあるようです。日光湿疹は赤いポツポツとした湿疹や水ぶくれ、全体が赤くなり、やけどのように肌がツッパリガサガサになることもあるようです。
マラセチア毛包炎
マラセチア毛包炎はニキビとも見分けがつきにくいもので、脂漏性皮膚炎でもご紹介した、マラセチア菌という皮膚常在菌の影響によって起きる毛包の炎症です。背中や二の腕、胸などに出来やすく、炎症ニキビに比べると皮膚表面は平たんで、大きくはならず小さく赤くなっている、という出方をすること多いものです。汗ばむ季節になるとみられることが多く、湿疹は赤くてやや光沢があるようです。
ダニによるもの
ダニによる虫刺されも赤く炎症して、強いかゆみを感じるものになります。お風呂上りや汗をかくような運動をした後によりかゆくなり、掻きむしることで傷にしてしまう方も多いものです。刺されてすぐより、しばらく経過してから徐々に赤みが強くなり、不揃いな大きさの赤い斑点の形で刺され跡が目立ちます。
虫刺され(虫刺皮膚炎)
子供の手の湿疹
子供でも手湿疹など大人と同じように湿疹ができます。アレルギーの場合も多いようです。子供に多い疾病としては溶連菌感染症があります。
溶連菌感染症
溶連菌は、お子様をお持ちの方なら年に何度かは聞く名前なのではないでしょうか。子供に多く発症する感染症のひとつで、発熱やのどの痛みとともに、赤い湿疹が手や足などに出てくる場合があります。のどが赤くなり、下にも赤いイチゴのようなブツブツが出ることもあるようです。
溶連菌はのどに感染する菌で、もし病院でこの菌であると特定された場合は抗生物質が出され、それを飲み切るように指導があるでしょう。熱が下がって元気な状態でも、医師の指示に従って薬を飲むようになさってください。
手の湿疹の治療はどうしたらいいの?
手の湿疹はそれぞれの病気にあった処方の薬をしっかり服用・塗布しましょう。自分の湿疹の原因をしっかり見極めましょう。判断がつかない時には病院へいくようにしましょう。湿疹のタイプを乾燥型と湿潤型にわけて、一般的な治療をみてみましょう。
乾燥型
乾燥型の症状が出ている場合は、保湿剤による治療を行います。とにかく乾燥しているのが一番の問題なので、ワセリンなどで保湿を行います。
湿潤型
湿潤型の場合や、炎症が重い場合にはステロイド軟膏による治療を行います。ステロイド剤は強い薬なので、皮膚科の診断を受けた上で用法を守って使いましょう。
乾燥型と湿潤型が混在
乾燥型と湿潤型が混在している場合は、保湿剤を塗った上で、炎症のある部分にステロイド軟膏を重ねて塗って構わないようです。
手の湿疹の市販薬
メンソレータム メディクイック軟膏R(ロート製薬)
手湿疹に効き目のあるという薬です。
ワムナールDX (ゼリア新薬)
ワムナールDXは、尿素を20%、肌の新陳代謝を高めるビタミンEや抗炎症成分を配合した医薬品のクリーム剤だそうです。べとつかず伸びのよい使用感で、乾燥肌の方はもちろん、硬くてザラザラしたかかと、ひじ、くるぶしや水仕事などで荒れた手に効果的です。また肌にやさしい無香料、無着色です。
白色ワセリン (健栄製薬)
手足のヒビ、アカギレ、皮ふのあれ、その他皮ふの保護の効果のある薬です。
ロコベース リペア クリーム(第一三共ヘルスケア)
3つの肌脂質成分にナノ粒子化オイル成分を配合した、しっとりハードタイプの保湿クリームだそうです。
水に強く、しっかりと皮膚をおおって長時間うるおいをキープしてくれるそうです。
保湿剤(プロペト)の塗り方の動画です。
手の湿疹の予防はどうしたらいいの?
生活習慣を改善するだけでも、手の湿疹を予防することができるようです。手の湿疹予防をみていきましょう。
乾燥を防ぐ
手の湿疹で乾燥が原因となることが多いようです。脂分がどんどん減ることで皮膚のバリア機能が低下してしまうので、まずは乾燥に注意しましょう。
水仕事のときに、ゴム手袋を使用する
水仕事はゴム手袋をして行いましょう。ゴムの刺激となって湿疹ができてしまうこともあるので、皮膚を守るためにその下に木綿の手袋をするとよいようです。
水仕事のお湯の温度に気を付ける
水仕事をする際のお湯の温度は、体温よりやや低いくらいのぬるめの温度がよいようです。
石鹸は低刺激性のものを
シャンプー、ボディーソープ、石けん、ハンドソープなども低刺激性のものを選ぶとよいようです。
ハンドクリームをこまめに利用する
水仕事のあとや、手を洗ったあと、入浴後は、時間をおかずになるべく早くハンドクリームを塗るようにしましょう。
寝る前には保湿剤と木綿の手袋を
夜寝るときに保湿剤をたっぷり塗り、木綿の手袋をするようにしましょう。
手に湿疹ができてしまったら
手に湿疹ができてしまったら、乾燥型か湿潤型であるか確認しましょう。乾燥型であれば、保湿に注意して、クリームを塗布してあげましょう。湿潤型であれば、早めに病院へ行った方がよいのかもしれません。また、痒みがひどかったり、なかなか治らない場合は病院も早めに行って、悪化させないようにしましょう。
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