尿管結石の症状とは？血尿や脇腹の激しい痛みは要注意！食生活の見直しを！
尿管結石は、尿路のなかの尿管に結石が詰まってしまう病気です。実は最近では若い人や女性にも増えている病気で、発症してしまうとその後も再発を繰り返してしまうことが多いと言われています。そんな尿管結石について症状や予防方法をまとめてみました。
尿管結石になってしまったのかも？症状や治療法は？
尿管結石は実はとても身近な病気で、最近では若い人や女性にも増えてきています。尿管結石を発症してしまう原因には食生活や生活習慣なども関係しているので、治ってもまた再発してしまう場合も多いそうです。
そんな尿管結石の原因と症状、予防方法をご紹介していきます。
そもそも尿路結石ってどんな病気？
痛みをともなう辛い病気といわれている尿管結石についてご説明します。
尿管結石とは腎臓の中に結石ができる病気
尿管結石は、腎臓のなかでできてしまった「結石」という石が、おしっこの通る道である尿路のうちの尿管という部分に降りてきて詰まってしまう病気の事です。尿路のどこに結石が詰まるかによって、尿管結石や膀胱結石などの名称が変わりますが、まとめて尿路結石と呼ぶこともあります。
尿管結石は中年男性に発症しやすいと言われています。しかし、実は最近では20代の若い人や、女性にも発症するケースが増えてきているそうです。
再発を繰り返すことが多い
尿管結石は体質や食生活、生活習慣などが関係していますので、一度症状が治っても、また再発してしまうことが多いそうです。さらに、再発して治療を行っても、その後何度も繰り返し発症してしまうケースもあります。再発防止のために食生活を見直したり、水分補給をしっかり行うとともに、トイレを我慢せずこまめに行くなどの対策が大切です。
辛いと言われている尿管結石の症状は？
尿管結石の症状はわき腹や背中の痛み、疝痛発作という発作、そして血尿などが主な症状です。
脇腹や背中の痛みや違和感を感じることがある
尿管結石の初期症状では、背中の痛みや違和感を感じることがあります。こういった違和感を「筋肉痛」だと思ってしまう場合もあるそうです。そのため、尿路結石などを疑わず、見過ごしてしまうこともあります。
しかし、ある日突然、腰や背中、脇腹といった部分に激痛が走ることがあります。これらの腰痛などの痛みは耐えられないほどの激痛になり、こういった痛みとともに、外陰部への痛みなども感じることがあります。
疝痛発作(せんつうほっさ)といわれる痛みがおこる
疝痛発作というのは、尿路に詰まった結石が動くたびに、尿管の筋肉がけいれんを起こし、そのけいれんによって生じる痛みの事です。この疝痛発作は、数時間も痛みが続くことがあり、痛みが治まっても発作中はまた数分で痛みが生じ、痛みが強くなったり弱くなったりします。しかし、疝痛発作が治まると、痛みなどは感じなくなります。
また、こういった症状だけでなく、顔面が蒼白になったり、吐き気や冷や汗などを伴う場合もあります。
血尿がでる
血尿というのは、血液に含まれている赤血球がおしっこに混じってしまう症状です。血尿にはおしっこを排泄したときに目で見て血が混じっていることがわかる「肉眼的血尿」と、目で見ても血が混じっているとはわからないですが検査をすることによって発覚する「顕微鏡的血尿」というものがあります。また、おしっこを排泄するときに痛みや背部痛などを感じる場合があります。
血尿の原因はさまざまですが、尿管結石などの尿路結石症になると、血尿になる場合があります。とくに、目で見て血が混じっていることが分かる肉眼的血尿の場合は、こういった症状によって尿管結石が生じていると発見されることがあるそうです。
尿管結石になる原因ってどんなものがあるの？
尿管結石は食生活や生活習慣、ストレスなどが大きく関係しています。
尿酸値をあげてしまう食生活
尿管結石は、食生活が大きく関係しています。結石の原因となるシュウ酸カルシウムを豊富に含んでいる食べ物は、ホウレンソウやチョコレート、コーヒーや紅茶など、私たちの身近にあるものです。こういったものを日常的にたくさん摂取していると、結石ができやすくなってしまう可能性があります。
また、尿酸値を上げる食べ物や飲み物も原因となります。とくにプリン体を多く含むレバーやたらこ、アルコール類ではとくにビールにプリン体は多く含まれています。尿管結石は、こういった食生活の偏りによって生じることがあるのです。
精神的なストレスや働きすぎ
精神的なストレスや過労などによっても、尿管結石ができやすくなることがあります。ストレスが溜まるとついついビールなどのアルコール類を摂取したくなったり、暴飲暴食を行ってしまうこともありますよね。しかしプリン体を多く含むビールやシュウ酸カルシウムを多く含む食べ物を摂取すると、食事が偏ってしまい、尿管結石ができやすい生活習慣になる場合もあります。
遺伝による体質の場合も
遺伝によって、尿管結石ができやすい体質になる場合もあります。尿路結石が生じる原因としては、だいたい1％から2％程度の割合が遺伝性のものだそうです。
気をつけておきたい！尿管結石の予防・再発防止方法とは
尿管結石は再発を繰り返しやすい病気です。そのため、正しい予防方法や再発防止方法を知っておくことが大切です。
普段から水分をたくさん摂る
尿管結石は症状が治ってもまた再発することが多く、再発を繰り返す場合もあります。尿管結石の再発を防ぐためにも、尿量を多くすることが大切です。そのためにも、水分をたくさん摂取するようにしましょう。具体的には、1日にだいたい2リットル以上の水を飲むようにすることがおすすめです。
ただし、水分をたくさん摂取するとはいっても、糖質を多く含む炭酸飲料などは不可です。また、尿酸が多く含まれているビールも不可です。水や麦茶、ほうじ茶などを選んで摂取しましょう。
カルシウムを摂取する
また、結石は週酸カルシウムという成分からできており、シュウ酸を多く含む食べ物を摂取すると、結石ができやすくなることがあるそうです。シュウ酸はほうれん草に多く含まれますが、そのほかにもさまざまな食材に含まれています。
カルシウムは、結石のもとになるシュウ酸と結合し、腸内のシュウ酸吸収を抑えることができるそうです。そのため、シュウ酸を含む食材と一緒にカルシウムを含む食材を摂取することで、結石の再発を防ぐことに繋がります。
ただし、塩分の高いものや、糖分の多いものを食べていると、カルシウムの排泄が増加してしまうことがありますので、そういった食べ物はできるだけ控えましょう。
寝る前の食事は要注意
また、結石は身体を動かしていないときにできやすいと言われています。そのため、食事を済ませたあとにすぐ横になったり、寝てしまうのは、結石ができやすくなってしまうことがありますので注意しましょう。
晩ごはんの時間が遅くならないようにできるだけ調節して、食べたあとすぐに横にならないように気を付けましょう。また、夜中は身体のなかで老廃物が発生する時間なので、寝る前に水を飲んでおいて、朝起きたらトイレに行く習慣を作っておくことも大切です。
尿管結石の治療法とは
尿管結石の治療方法は主に3つの方法があります。
5mm以下の大きさであれば自然にでることもある
結石の大きさが直径5㎜以下の場合は、自然排石が期待できるそうです。そのため、その場合は水分をこまめに摂取したり、運動などによって、結石が自然に排石されるように促すことがあります。また、場合によっては、鎮痛剤を投与して経過を見ていきます。
ESWLといわれる衝撃波で外から結石を破壊する方法
ESWLは体外衝撃波尿管結石破砕術のことで、上部の尿管結石の場合には身体に傷をつけることなく治療を行うことができる、というメリットを持っています。この方法では、専用の機器を使って衝撃波を発生させ、その衝撃波を身体の外から当てて結石を破砕させる方法です。破砕されて小さくなった結石は、尿とともに排泄されていきます。
ESWLでは、麻酔は使用せず、鎮痛薬を使います。手術にかかる時間はだいたい30分程度だそうです。また、身体への負担も少ないので、手術を行ったあと日帰りすることができる場合もあります。
TULといわれる内視鏡で結石を砕石する方法
TULは経尿道的尿路結石除去術のことで、麻酔をかけ、痛みを感じない状態にしてから、尿管に専用の内視鏡を挿入します。そしてモニターで観察しながら、レーザーで結石を砕石したり、鉗子というものを使って結石を摘出していきます。
麻酔を使ったり身体を傷つけずに治療ができるESWLはもちろん安全な治療方法なのですが、結石がX線に移りにくい成分だったり、骨盤に囲まれている場合があり、そういった場合はこちらのTULによって直接モニターで観察しながら行うほうが、確実に結石を砕石したり、摘出することができるそうです。
食生活や生活習慣の見直しで予防・再発防止を
尿管結石は症状はつらいものもあり、食生活などが大きく関係しているので、とても身近な病気です。日ごろから食事や水分補給などについて意識して、結石ができにくい習慣を作っていくことが大切です。
また、一度発症してしまうと再発を繰り返してしまう場合も多いので、1日に2リットル以上の水分を摂取したり、トイレにこまめにいったり、食生活を見直していくなど、再発防止対策をしっかり行っていくことが大切です。
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