なんと妊婦の3割が経験!着床出血ならぬ"着床蕁麻疹"の4つの原因

突然なんの前触れもなく起こることのある蕁麻疹は日々の生活で起こりやすい病気で、15~20%の人は一生に一度は経験すると言われています。それが妊娠初期に起こることもあるのです。

着床すると蕁麻疹って出るの?

妊婦さんの3~4割ほどに、着床出血ならぬ着床蕁麻疹が全身に起こるようです。通常の蕁麻疹と症状は何も変わりませんが、蕁麻疹がきっかけで病院に駆け込み、妊娠に気づいたという人もいます。蕁麻疹は妊娠初期に現れる症状のひとつなのです。

着床すると蕁麻疹が出る4つの原因

着床すると不正出血があったり、高温期がずっと続いたりというイメージがあったけれど、蕁麻疹が出るなんてことあるの?と思うのはごもっともです。蕁麻疹が出るには、それなりの理由があります。そこには、女性の体特有の不思議なメカニズムがあるのです。

1.体の変化に対応できないから

妊娠を機に体質が変わるという話をよく聞きます。母体の免疫性やアレルギー性を変化させるので、蕁麻疹を始めとする、あらゆるアレルギー症状を起こす引き金となります。

元々アレルギー因子を持っている人は、妊娠前よりも強いアレルギー反応を起こしますし、それまで何の症状もなかった人でも、妊娠した途端に、強いアレルギー症状となって出てくる場合もあります。

2.動物性たんぱく質の摂取

妊娠中に卵や肉、魚介類や乳製品といった動物性たんぱく質を摂取するのは悪いことではないのですが、過度に持続的に摂取すると、母体にも胎児にも影響が出ることがあります。むしろ牛乳や乳製品は、カルシウム源として非常に重要です。

更年期以降の骨粗しょう症のことを考えると、妊娠中に適度な量の牛乳や乳製品を摂取することは理に適っているのです。栄養源として考えると、適度な量の卵や大豆製品、肉、魚も摂取が必要なのです。

3.ホルモンバランスの乱れ

女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンで成り立っており、そのホルモンバランスが急激にくずれることで、女性の体に体質変化を引き起こします。

特にエストロゲンの分泌が少なくなると、保水力やハリが失われて、お肌がデリケートになってしまい、服を着たときのちょっとした摩擦やゴムの圧迫でも、蕁麻疹が出てしまうことがあります。また、突然まぶたが腫れ上がったり、くしゃみが止まらなくなったりすることもあります。

4.免疫力の低下

ホルモンバランスがくずれると、ホルモンと深い関わりのある自律神経も乱れ、その影響で免疫力も低下してしまいます。妊娠初期の体はまだまだ不安定なので、免疫の過剰反応が起こりやすく、痒みを引き起こす作用のあるヒスタミンという物質が放出されることで、蕁麻疹を発症してしまいます。

妊娠中に出る蕁麻疹はいつの時期が多い?

蕁麻疹の発症時期は、妊娠初期・中期・後期とに分けられ、その蕁麻疹の種類も異なります。それぞれの時期に起こる、蕁麻疹の症状について説明していきます。

妊娠初期が一番多い

蕁麻疹が出るのは妊娠初期に一番多く、特に着床時期と思われる日から症状が出ることが多いようです。不規則な生活やストレスや栄養不足などで誘発されることが多いようですが、発症の明確な原因はわかっていません。

蕁麻疹は皮膚の一部が赤く盛り上がって、激しい痒みを伴うものの、数時間ほどで痒みがなくなるものです。1回出て治まる人もいれば、再発を繰り返す人もいるようです。

妊娠後期に出る人もいる

妊娠中期から後期にかけて、腕や足、胸、背中、お腹まわりに蕁麻疹が出ることがあります。症状だけみると蕁麻疹と酷似しているのですが、実はこれ、「妊娠性痒疹(ようしん)」と言います。妊娠したことでホルモンバランスがくずれたことが原因とも考えられていますが、実際その原因は不明です。

初産よりも妊娠2回目以降の妊婦さんに発症しやすく、出産後には、自然に消えて治ります。また、特に妊娠後期に発症しやすい疾患に「妊娠性疱疹(ほうしん)」があります。赤いブツブツが全身に広がり、小さな発疹が大きな水疱になります。こちらも、出産後すぐに治ることが多いようです。

着床した時の蕁麻疹の症状とは?

湿疹や皮膚掻痒症(そうようしょう)など、蕁麻疹と似た症状の疾患もありますが、着床した時の蕁麻疹の症状には2つの大きな特徴があります。その2つをご紹介します。

赤くなる

皮膚に膨疹(ぼうしん)と呼ばれる、表面が平らな盛り上がりができるのが第一の特徴です。膨疹の大きさや形はさまざまで、大きさは直径数ミリのものから、地図状に広い範囲に広がるものまであります。

膨疹は数時間で跡形もなく消えたと思ったら、しばらく時間をおいてから、再度現れることもあります。かけばかくほど、膨疹は広がってしまいます。

激しい痒みを伴う

第二の特徴としては、激しい痒みを伴うことが挙げられます。数時間で蕁麻疹が消え、痒みもなくなります。体を温めたり、お酒をのむことで症状が助長されるので、蕁麻疹が出ている間は湯船につかったり、飲酒を控えたりするようにしましょう。

妊娠初期の繰り返す蕁麻疹の治療法は?

ただでさえ気持ちが不安定になりがちな妊娠初期なのに、蕁麻疹なんて出ちゃったら、原因がわからない分、さらにイライラしてしまいますよね?それが繰り返しとなるとなおさらです。そんなときは症状が軽度でもひどくても、治療法を知っておくことで、対処できるようにしておきましょう。

患部を冷やす

痒みがひどくて眠れない!といった場合に効果的なのが冷やすことです。冷やすことでヒスタミンの分泌や働きを和らげるだけでなく、皮膚の感覚が鈍ることで、一時的にかゆみを抑えてくれます。たとえば、保冷剤をタオルを巻くことで症状が緩和されます。

かゆみが少なく、日中に使用するのであれば、ペットボトルに水を入れて持ち運び、痒みが出たときにあてがったり、寝るときであれば、アイスノンを使用するのもちょうどよいかと思います。

保湿クリームを塗る

痒みを抑える成分を含んだ保湿クリームを塗りましょう。尿素やセラミド、ビタミンEなどを多く含むクリームがあります。自分の肌に合ったものを選ぶようにしましょう。

入浴後に使用するなら、お肌がまだしっとりしている状態で保湿クリームを塗るようにしましょう。お肌の水分を逃がさないようにする役割があります。そのため、タオルで水分を拭き切ったり、お肌がすっかり乾いてから塗るのは避けましょうね。

医師に薬を処方してもらう

妊娠中だからと言って、まったく薬を使用してはいけないというわけではありません。症状を繰り返す場合や症状がひどい場合は、産婦人科や皮膚科に相談するようにしましょう。妊娠中でも使用できるような、抗ヒスタミン入り塗り薬などを処方してくれます。

蕁麻疹は何かのサインであることも

突然現れる蕁麻疹は、妊娠初期における赤ちゃんからママへの何かのサインかもしれません。妊娠するまでは蕁麻疹なんて見たこともなかった、という場合は特にパニックに陥ってしまうかもしれませんが、医師の診察を受けて、症状に合わせた対処をすることで、必ず症状は治まっていきます。あわてず、おちついて、蕁麻疹に対処できるといいですね。

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