血尿はストレスが原因?答えはNO!男女別の原因の違いと3つの対処法とは!
いつものようにトイレに行ったら、血尿がでた!なんて、誰もがびっくりする出来事ですよね。血尿イコール重大な病気と思ってしまい、その場であたふたしてしまいがちですが、原因と対処法を予めしっかり知っていれば、冷静に判断して対処出来るかもしれません。血尿とストレスは関係しているのか、血尿の原因や対処法について紹介します。
血尿!どうしたらいい?何が原因?
トイレに行ってふと見てみると、血尿が出てしまうと誰もがびっくりします。自分は深刻な病気にかかってしまっているのではないかと、必要以上に心配したり、あたふたしてしまっていては、その場で冷静に対処する事が難しくなる事もあります。
そんな時に、冷静に対応できるように、予め血尿がでてしまう理由と、その対処法を知っておきましょう。
腎臓や尿道、膀胱が原因になっている
血尿とは、排尿の中に血液が混じっている状態のことを言います。目でみてわかる血尿から、目視では確認できない血尿まで様々です。
原因については、尿検査によって調べてみないとわからない場合が多く、女性の場合は生理があり、生理中であれば尿に血液が混じってしまい正確な判断は出来にくく、尿淡白の値も正確に診る事ができなくなります。
ですので、尿検査をする場合は、女性の場合は正確な数値を診る為に、生理ではない日に診察してもらう必要があります。また原因については、腎臓に異常が出た場合と、尿道や膀胱に異常が出た時に出る場合が考えられます。
意外にも男性よりも女性が多い
意外にも、血尿は男性よりも女性に多く見られるのが特徴です。歳をとるに連れて年々増加する傾向にあります。血尿の症状に見られる特徴としては、排尿の回数が増えたり、排尿時に痛みを伴ったり、脇や背中が同時に痛むという症状も見られます。
また、人間ドックを受けている500人の内10%の人に血尿が見られる程、多くの人が悩んでいる症状の一つだと言えます。
女性と男性の血尿の原因は違うの?
男性と女性の血尿の原因について、同じ病気が原因であることはもちろんありますが、男性と女性のそもそものホルモンバランスや、生活習慣や仕事への取り組み方等、それぞれに特徴があるので発症する病気が違っています。
また、女性はもともと尿道が男性よりも短い為、尿道や膀胱への感染のリスクが男性よりも高くなり、血尿も出やすいという傾向にあります。女性はホルモンバランスも乱れやすく、年齢を重ねると共にホルモンは減少し、身体も同時に変化して行きます。
男性と女性の発症のリスクや特徴がそもそも異なっているので、血尿の原因については、男女それぞれ違うケースが多く見られます。
女性の原因は膀胱炎、尿路感染症、腎臓の病気、遊走腎等の可能性が高い
血尿の原因として、女性に多く見られる病気は、膀胱炎、尿路感染症、腎臓の病気、遊走腎等があります。もちろん男性にも見られる事もあります。それぞれの病気の原因、症状、治療法について見てみる事にしましょう。
1)膀胱炎が原因の場合:免疫力低下で感染リスクが高まる
女性に極めて多く見られるのが膀胱炎です。若年者に多く、血尿が見られたり、頻尿、残尿感、排尿時の痛み、尿が白く濁ったり、匂いが強くなったりします。原因としては、ストレスや疲労に加え、体調不良から免疫力が衰えた時に何らかの菌が侵入することにより膀胱に炎症を起こします。
また、女性に多い冷え症や、尿を我慢しすぎてしまったりすると膀胱炎になってしまうこともあります。更に、性行為において不潔になってしまっている場合も、尿道が短い為、感染しやすくなります。
2)尿路感染症が原因の場合:生理中や性行為による感染リスクが高まる
尿路感染症は、名前の通り尿の通り道に感染が起きて炎症が起こる病気です。女性に多く男性にも見られる病気ですが、子供にもよく見られる病気の一つです。原因は、尿の出口より細菌が逆行して、感染することによって発症します。
女性の場合、生理中等蒸れた下着の中で細菌が繁殖してしまったり、性行為において感染し炎症を起こす場合もあります。発熱や背中が痛んだり、血尿、寒気、吐き気が症状として現れます。
治療としては、ケースによっても異なりますが、軽度であれば抗生物質を服用して治療しますが、入院が必要な場合もあります。血尿が出て尿路感染症の疑いがある場合は、直ちに医師に相談に行きましょう。
3)腎臓が炎症している場合:原因不明な場合が多い
血尿の原因として尿路ではなく、腎臓が原因として引き起こしている場合があります。その場合は、泌尿器科ではなく、腎臓内科にて診察してもらう事となります。血尿の原因としては、悪性腫瘍、結石、炎症や腎臓内科的病気が考えられます。
主な病気としては、血液を尿に濾過する際に使用される、腎臓の糸球体という組織が何らかの原因によって上手く働かない事があります。その場合は、尿の中に淡白が漏れだしていないか、尿淡白の数値も尿検査によって見る必要があります。
また、膀胱がんや腎がん、前立腺がん、尿管がん、腎孟がんなどがんの可能性もありますので、悪性腫瘍が原因の場合は、早期発見が何より大切です。血尿が出た場合は、直ちに医師に相談し尿検査をしてもらうことが大切です。
血尿が出ていても目視ではわからない場合もあり、顕微鏡レベルでしかわからない血尿もありますので、日頃より定期的な人間ドック等の検査をしておく事をおすすめします。
4)遊走腎が原因の場合:立ち仕事や圧迫する服には注意
遊走腎は、特に女性に多く見られる病気で、やせ形の女性に多いとされています。腎臓は、寝ている時と起きている時等によって、腎臓の位置が変わるのが自然ですが、腎臓が下がりすぎて骨盤の方迄行ってしまう等、異常が出る場合があります。
その場合、腎臓が圧迫されたり、血管が引っ張られたりしてしまい腹部に痛みを感じたり、排尿時に痛みを感じる等の症状が現れます。また血尿や淡白尿として症状が現れる場合もあり、頻尿や排尿が困難になったり、耳鳴りや頭痛、倦怠感、胃腸障害等の症状も見られる場合があります。
大体右の腎臓によく見られるのが特徴のようです。治療としては、合併症がない限り保存的に行われます。
遊走腎である人が気をつけなければならないのは、立ち仕事等長時間行わないこと、腎臓が下がった状態でベルト等ウエストを締め付けない事、腹筋を鍛える事、腎臓が下がっていない状態でコルセットを巻く事です。血尿が見られた場合、早めに医師に相談するようにすることが大切です。
男性の原因は突発性腎出血、運動性血尿、尿路結石等の可能性が高い
血尿は、比較的女性に多い症状と言われていますが、男性にも見られる症状でもあります。特に、突発性腎出血、運動性血尿、尿路結石症等は男性にも多く見られる病気となっています。原因や対処法を見てみる事にしましょう。
1)突発性腎出血が原因の場合:自然になくなることも多い血尿
突発性腎出血は、男女共にある病気であり、男性に限った病気ではありませんが、20代から30代に多く見られる症状の一つでもあります。何の前触れもなく急に血尿が出て、数時間から数日にかけて続く人もいますが、自然となくなることも多いようです。
突発性というように、原因は定かではありませんが、考えられる原因として、自律神経の異常、激しい運動をした結果や、腎低酸素症、腎杯性脈交通、アレルギー性腎出血、微小病巣からの出血や、線溶系異常、抗疑固薬服用による可能性もあります。
また、なんらかの原因によって腎臓自体がうっ血して、出血を起こすのではないかと考えられています。基本的に安静をすすめられ経過を待つ場合が多く、このような症状が出た場合には、医師に相談に行く事です。
2)運動性血尿が原因の場合:安静が必要
激しい運動の後に血尿が出る事があります。最近ジョギングやマラソンがブームを巻き起こしている為、運動後に血尿が出たという人は、少なくないかもしれません。
運動性血尿は、実は血ではなく、血色素(ヘモグロビン)が尿中にでてしまうことによって、血尿のように見えますが、実は尿中には血が混じっていない事が、この運動性血尿の特徴です。
激しい運動によって、筋肉が破壊され、腎臓を通って尿に出る際に血色素も一緒に排出されることによって起こります。原因は明らかに運動ですので、そのような激しい運動は控えるようにし、尿検査を行い医師に相談してみましょう。
3)尿路結石が原因の場合:水分補給、運動、食事療法で改善することも
尿路結石症は、腎臓から尿道にかけて、どこかに結石が出来る症状の事を言います。腎臓結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石等があります。結石自体は何故できるのかというのは、まだ明らかになっていません。
何らかの形で尿の成分のバランスが崩れて、結石となって詰まってしまい痛みを生じたり、血尿として現れる事があります。また、痛みとともに排出されることもあり、血尿は痛みの発作時に多く見られるようです。痛むときはうつ伏せになり、痛みの強い部分を指圧すると痛みが和らぐと言われています。
水分を多く取るようにし、運動で代謝を高めること、バランスの取れた食事療法も有効的です。尿路結石症かなと思ったら、すぐに医師に相談に行きましょう。
血尿の原因がストレスといのはNO?
意外にも、血尿の原因がストレスだという事ではないようです。正しく言えば、ストレスに加えて臓器の異常や病気が重なった結果、血尿が出てしまうという方が良いかもしれません。
血尿をストレスのせいにしてしまいがちかもしれませんが、ストレスが直接血尿に関わっているというよりは、むしろストレスによって他の疾患になってしまった結果、血尿が出てしまうという傾向にあるようです。
よく、人間以外のペット等の動物にも血尿が見られた場合、ストレスが原因ですねと言われがちですが、実はそうではないのです。
臓器に多大な負担をかけている?
血尿は、原因が明らかなものから不明なものまで、様々な原因によって引き起こされる症状ですが、症状が治まったからといって放置していては、根本的な問題は解決に至っていない場合が多いので、注意が必要です。
ストレスが直接血尿に関与していないにしても、ストレスによって他の臓器に負担をかけている場合も多く、ストレスを軽減する事が、病気を進行させない鍵の一つとなります。
臓器にこれ以上負担をかけないで!という身体からのメッセージとして、血尿が現れているのかもしれませんので、身体からのサインを見逃さずに、病気が重症にならないよう、早期発見の為にもただちに医師に相談に行くようにしましょう。
痛みを伴わない血尿、原因が不明の血尿には注意!
痛みが出ると、これは危険!と自覚症状があり、原因を突き止める為に病院に駆け込む人も多いかもしれませんが、痛みがない場合、すぐに血尿が治まってしまうと、大した事なかったと自己判断で終わらせてしまう人も多いでしょう。
しかし、これが手遅れになってしまうケースもあり、大変危険です。膀胱がんのように血尿の症状には、痛みが伴わないものもあります。早期発見の為にも医師に相談し、検査をしてもらうよう心がける事が重要です。
がんに発展しない為にも定期検診が必要不可欠
一度血尿が出たら、定期的に人間ドックや病院等で検査をしてもらう事をおすすめします。経過を観察し、病気が進行しているかどうかを判断する為です。一度の血尿がすぐに治まって、大丈夫だったと済ませるのではなく、定期的に経過を観察するようにしましょう。
血尿が出たらまずやるべき事・3つ
血尿が出たら、まずするべきことをまとめてみました。誰もが焦ってしまいますが、まずは一呼吸し、冷静に対応できるようにすることです。
1)病院で検査をし原因を突き止める
まずは、医師に相談に行く事を優先してください。泌尿器科か腎臓内科を受診することになります。どちらが原因なのかというのは、医師の判断にお任せするのが良いでしょう。
泌尿器科に行って検査した結果腎臓が原因かもしれないというので腎臓内科にまわされる可能性もあります。その逆のパターンもある事でしょう。
すぐに血尿が治まったからといって放置するのではんく、血尿が終わった後でも受診し検査をするようにしましょう。悪性腫瘍がある場合や他の病気に進行していく可能性もありますので、注意をすることが大切です。
2)休養をとり安静にしてリラックスする
腎臓が原因の血尿の場合は、まず腎臓を休める為にも安静が必要な場合が多いので、休暇をとって休む事を心がけましょう。立ち仕事やストレスの多い仕事等で、身体に負担をかけている場合は、休暇をとってリラックスすることをこころがけましょう。
休暇をとってあげることで、身体の負担も軽減され、次の仕事への活力も戻ってくるはずです。思い切って休暇を取るようにしましょう。
3)定期検診で他の病気に発展していないか確認する
血尿が出たら、定期検診を受ける事をおすすめします。最低でも一年に一度検査を受けて、どこにも異常がないか確認しておくようにすると安心です。
血尿が出ても焦らない!原因を知って正すことが先決
血尿が出る原因について紹介しましたが、如何でしたか?血尿がでたら誰もがびっくりしてしまいますが、ただちに医師に相談し、検査することで原因を突き止め、食事療法や運動療法、水分補給等の対処をし、これ以上他の臓器に負担をかけることなく、日常をまた送れることになります。
放っておく事が一番のタブーであり、がんなどの早期発見の為にも定期検診を行うようにしましょう。またストレスは直接関わっていないにしても、ストレスによって他の病気を引き起こしている可能性もあり、ストレスを感じている人は、ストレスを軽減させる工夫を日常に取入れると良いかもしれません。
このまとめのキュレーター
カテゴリ一覧