肝臓の病気で口臭がするの?3つの対策や改善させる方法を紹介します

肝臓の機能が低下していたり、処理能力を超えるアルコールなどをとると、口臭が現れることがあります。その特徴的な口臭とはどのようなものか、どのような病気が考えられるかなど解説していきたいと思います。

肝臓が原因の口臭について

口臭には、口の中の虫歯や食べたものなどが原因で起こる口臭と、胃や肝臓などが原因で起こる口臭があります。お口の中をキレイにしていてもどうしても起こってしまう口臭はもしかすると胃や肝臓が原因なのかもしれません。

今回はその中でも肝臓機能が低下すると起こる肝臓が原因として考えられる口臭についてお話ししていこうと思います。

一般的に、食べ物を消化する過程で体は毒素となるアンモニアを発生させます。脳に次いで2番目に大きい臓器である肝臓の一つの働きとして、この有毒なアンモニアを尿素にかえて、体外に尿として排出させる作用をつかさどっています。

しかし、肝機能が悪くなってしまうと、アンモニアを処理する力が低下してしまい、毒素を体内に溜めてしまうことになります。すると、このアンモニアは血液をめぐり、肺にも到達し口臭となってしまうのです。それでは肝機能が低下するとどのような口臭がするのでしょうか?

肝臓が原因の口臭ってどんなもの?

肝機能が低下することで起こる口臭とは、色々な種類があるといわれています。ひとつひとつ具体的に解説していきたいと思います。

酒臭い=「アルコール臭」

飲み会の次の日に、「酒臭い」といわれてことのある人は多いのではないでしょうか?この臭い、これがアルコール臭といわれるものです。肝臓にはアルコールを分解する作用があるのですが、その副産物として有害物質であるアセトアルデヒドがでます。

通常、アセトアルデヒドは尿として排泄されるのですが、お酒を飲みすぎて肝機能の容量を超えてしまったり、肝機能が低下しているときは、この有害物質が体内をめぐり二日酔いや体臭、口臭といった症状を引き起こしてしまいます。また実は日本人の45%はアセトアルデヒドの代謝能力が弱いともいわれています。

二日酔いでおこった頭痛や吐き気、口臭、体臭は、このアセトアルデヒドのせいであることを考えると、やはりあなたの肝臓の処理能力をこえたアルコールの摂取量だったといえるのです。それは肝機能の代謝能力が低かったのかもしれませんし、なにがしかの理由で肝臓の能力が低下しているのかもしれません。

カビ臭い雑巾=「ネズミ臭」

ネズミ臭といわれても、ネズミを臭ったことのない人が多くどんな臭いか想像がつかないかもしれませんね。ここではネズミといってもハムスターではなく、ドブネズミのことをいいます。ドブネズミ、さらに臭いが分かりづらいかと思いますが、小学校で掃除で使ったあとのカビ臭い雑巾の臭いがするそうです。これならわかりやすいのではないでしょうか?

肝機能が低下し始めていると、下記のアンモニア臭がする前に実は、このネズミ臭がするとされています。お酒を飲みすぎたかなと思った後の自分の布団の臭いをかいでみるとこのネズミ臭がするようであれば要注意です。

「アンモニア臭」は尿毒症の恐れが

もし、口からアンモニア臭がするようなら、それは尿毒症の恐れがあります。尿毒症とは、腎臓の機能が低下することで本来、尿として排出されなければならない老廃物が血液中をめぐっている状態のことを言います。

腎臓が悪いのと今回の肝臓は関係ないと思われた方もいらっしゃるでしょうが、肝臓と腎臓は関係が深く、肝臓になにか重い障害があると、腎臓に影響し働きが低下するといわれています。このような症状を「肝腎症候群」といわれており、肝硬変が進行し、肝不全となったり、劇症肝炎となったりすると、腎臓での血流が悪化し、腎機能も低下してしまうのです。

肝臓からの口臭、なんの病気のサイン?

そこで肝臓で起こる口臭の考えられる原因としては何があるのでしょうか?

アンモニア臭は「肝臓がん」の恐れが!

沈黙の臓器ともいわれている肝臓が黙々と仕事をしてくれます。特にアンモニアに対して肝臓の分解能力は相当高く、アンモニアの口臭がする時は非常に深刻な肝臓がんである可能性が高いといわれています。もし、アンモニア臭がするようであれば、一刻も早めに消化器のある内科で検査をしてもらう方が良いでしょう。

「肝硬変」でもアンモニア臭がすることが!

肝硬変は肝臓がんになる一歩手前で、肝臓が固くなり肝臓の機能が落ちている状態のことを言います。肝臓が悪くなる流れとして、急性肝炎(肝臓が急に炎症を起こしている状態)→慢性肝炎(日常的に炎症を起こし続けている状態)→肝硬変→肝臓がんといった進行を遂げます。

そのため肝臓がんになる前の肝硬変でもアンモニア臭のある口臭がすることがあるとされています。

肝臓が原因の口臭を改善するには?

では肝臓の機能低下が原因で起こっている口臭はどのように改善していけばいいのでしょうか?

もちろん病院にいきましょう!

もしも、その口臭が一時的なものでなくて、いつも臭っていると家族や同僚などから指摘を受けた場合は、肝臓だけではなく、ほかの全身疾患を疑って病院に行った方が良いでしょう。

口臭を発する全身疾患としては、肝臓がん、肝硬変のほかにも、糖尿病、気管支炎、肺がん、咽喉頭がん、胃炎、胃潰瘍、胃がんなどがあげられます。原因となる疾患を治療しなければいくら口臭対策を行ったとしても改善は見られません。

口臭サプリメントを飲む

もし、飲み会などでお酒をついつい飲みすぎてしまい、次の日のエチケット対策を行うためには、口臭予防のサプリメントを飲むのもよいでしょう。口臭予防をするサプリメントは、肝臓で処理できずにそのまま血液を巡ったアセトアルデヒドといった悪臭成分に作用して消臭・無臭化する作用があるといわれています。

ただし、サプリメントとはあくまでも応急処置にすぎません。もし、サプリメントをやめたらすぐに先ほどお話しした口臭が感じられたらやはり病院で相談した方が良いでしょう。

適度な運動を取り入れる

肝機能の低下の一つに脂肪肝があげられます。脂肪肝とは肝臓に脂肪がついた状態のことを言います。そこでこの脂肪肝を病院などで指摘されて口臭が気になる方は、日常に適度な運動を取り入れることが大切です。もちろん、アルコール性の脂肪肝の方は禁酒を行うことが第一選択です。

肝臓が原因の口臭の対策は?

では肝臓が原因で起こった口臭の具体的な対策はどうしていけばいいのでしょうか?

休肝日を週に2日設ける

アルコールを摂取すると、肝臓には中性脂肪が蓄積され、機能が低下します。そのため、機能の修復を図るために、週に2日程度の休肝日を設けることが大切です。ここでワンポイントですが、週5日連続で飲んで2日連続で飲まないのではなく、2~3日飲んで1日休む、といったリズムを作ることが肝臓が休むためには大切だといわれています。

アルコールの摂取量を減らす

口臭の原因がアルコールだと分かっている場合は、休肝日を設けるほか、やはり摂取量を減らす必要があります。アルコールの量を減らすことは、肝臓への負担を減らすことに直結するからです。

肝臓に負担がかからない食事を摂る

肝臓に負担のかからない食事とは、栄養バランスが取れた適正なカロリーで、良質なたんぱく質やビタミンを摂ることだそうです。今回を機に食生活を見直してみるとよいでしょう。

肝臓からくる口臭はSOSサイン

肝臓は沈黙の臓器です。口臭は肝臓が動けないと悲鳴を上げている状態といってもいいのです。肝臓がこれ以上は無理だといっているのをほったらかしにしていては更なる体の不調につながる恐れがあります。今の口臭は一時的なものか、ずっと続いているものかを見極めることが肝心です。

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