【尿道が痛い6つの原因】膀胱炎や前立腺炎などの詳しい治療法や検査、症状、日頃からできる予防法など詳しく説明します!
人間には排泄はとても大切な行為の一つです。排泄をしない人はいませんよね。もし、尿道が痛くておしっこができなくなってしまったら大変です。なぜ、尿道に痛みが出てしまうのでしょうか?また、どんな病気になっている可能性があるのか調べてみましょう!
尿道が痛い...その正体は一体何?
膀胱から尿が外に出るまでの通り道のことを尿道といいます。おしっこをする時に痛みを感じることを一般的に排尿時痛といいます。尿道に何らかの細菌が侵入してしまい感染を起こすことによって様々な症状が起きてきます。
体が疲れている時やストレスが溜まっている時、免疫力が低下しているときなどに尿道の病気に感染してしまうことが多いらしく、病気によっては高熱がでてしまったり血尿や頻尿など様々な症状が出ることがあるようです。尿道が痛み始めるのは細菌による感染症の仕業ということになります。では、実際に尿道が痛むときの病気はどのような病気があり、どのような治療をしているのでしょうか?
おしっこをする時に尿道が痛い、詳しい原因、検査、症状は?
尿道炎
尿道炎は主に男性尿道炎を意味しています。尿道炎の多くは性感染症に伴うケースがほとんどです。女性の場合は膀胱炎と診断されることが多くほとんどが女性尿道炎といわれることはないです。
男性の尿道炎の原因は性行為による微生物感染であり、淋菌による淋菌性尿道炎とそれ以外の金による非淋菌性尿道炎の2つに分かれています。非淋菌性の尿道炎の原因微生物は4~5割がクラミジアです。自覚症状が軽いクラミジア感染が一般女性に蔓延しているのが原因と考えられます。
淋菌尿道炎はセックスやオーラルセックスから感染することが多いようです。女性の口の中に存在していた淋菌が尿道に感染してしまい尿道炎となっているケースが多いです。
▼非淋菌性尿道炎
代表的な尿道炎としてクラミジア尿道炎があります。感染してから症状が出るまでに1~3週間と長く比較的ゆっくり発症します。症状としては軽いかゆみがあります。
▼淋菌性尿道炎
感染から1週間以内に急性尿道炎が発症します。外尿道口から濃厚な膿みが排泄されて尿道痛、赤み、腫れなどの症状がでます。クラミジアや淋菌が逆行性に侵入し前立腺炎や精巣上体炎などになることもあります。
尿道炎は病歴や臨床症状、尿道分泌または初尿中の白血球の存在によって診断されます。尿道分泌物は1000倍、初尿沈渣は400倍で顕微鏡検査をして角視野5個以上の白血球が認められれば尿道炎と診断されます。
膀胱炎
膀胱炎のほとんどは尿道から侵入した細菌によって感染します。その多くの菌が大腸菌によるものによって膀胱炎になります。
女性は男性よりも尿道が短く、肛門や膣から尿道が近いこともあり不潔になりやすく細菌が侵入しやすいです。なので、男性よりも女性に多く見られる病気です。排便の際に前から拭くことにより大腸菌が尿道へと進入してしまうケースが多く考えられています。
ですが、一般的にいわれている原因はトイレを我慢してしまったり性行為が原因といわれています。また、過労による免疫力や抵抗力の低下が原因なのではないかともいわれているようです。
症状としては突然、頻尿状態になったり排尿の時に痛みを感じるようになります。とくに排尿が終わるときに強い痛みを感じることがあり排尿を我慢してしまう人などもいます。膀胱炎により、高熱や腰痛が出始めてしまった場合は腎臓にまで炎症が及んでしまっている可能性があるので早急な治療が必要なこともあります。
検査では尿に混濁がみられ、膿尿、細菌尿が認められます。臨床症状と尿検査から診断されることがほとんどです。
前立腺炎
前立腺炎は前立腺に細菌感染を生じてしまい、発熱し38~40度の熱がでて前立腺が大きく腫れてしまいます。そして排尿時に困難したり、残尿感を感じたり、頻尿が起こり、排尿時に痛みが出てきます。前立腺が腫れて全く排尿ができなくなってしまうことも多くあります。
原因としては大腸菌の感染によるものが多くです。この菌は便の中に普通みられる菌なのです。細菌感染による前立腺の炎症が強く自然排尿した尿の中に原因になる細菌と炎症性細胞である白血球が認められます。このことにより前立腺炎と診断されます。
尿道結石
尿管、膀胱、尿道などに結石ができてしまう病気です。原因はシュウ酸や尿酸が尿管に溜まってしまい結石を作ることが原因です。
症状としては排尿痛や排尿困難、血尿の症状があります。血尿は結石が尿道などを傷つけることで出てきています。また排尿終了時に強い痛みが生じることがあります。
尿道結石は超音波検査や腹部X線、尿管造営によって検査をすることができます。その他、血液検査や尿検査でも診断が可能なようです。
尿道狭窄症
尿道粘膜に傷が付いてしまい修復される過程で尿道粘膜や尿道粘膜を取り囲む尿道海綿体に線維化などの異常が起こり尿道が狭くなってしまう病気です。主な症状は排尿痛で排尿の間、ずっと痛みを感じている状態です。そして、尿が細くなってしまいます。
淋病が原因で炎症が起きてしまうこともあります。尿道狭窄症は尿道造影や尿道内視鏡で診断することが可能です。
性病
尿道による性病は、クラミジアや淋病がほとんどです。細菌を相手からもらい性病に感染することによって感染します。多くの原因は、誰からの感染によるものです。
性病になってしまうと痛みが必ずといっていいほどでます。また残尿感などを感じることもあるようです。検査は血液検査、尿検査で判断することが可能です。
おしっこをする時に、尿道が痛い。その治療は?
尿道炎、膀胱炎
尿道炎は感染症なので抗菌薬の使用が基本となります。クラミジアに対してはテトラサイクリン系薬マクロライド系薬、ニューキノロン系薬がつかわれることが多いです。
膀胱炎の初期症状の場合は自然に治ってしまうことがあります。トイレが近くなり、排尿後に軽く痛みがある場合には水をいつもよりも多めに飲むようにしてください。そして、こまめにトイレに行くようにして膀胱に尿がたまっているという時間を減らすようにして細菌を早めに排出するように心がけましょう。
そして、さらに症状が悪化してしまった場合には病院にて薬の投与が必要になります。また、両方の病気にいえるのが性交渉後はなるべく清潔にすることを心がけることが何よりも大切です。シャワーを浴びたり、拭いたりするようにしてくださいね。
前立腺炎
原因になっている尿中の細菌の種類を調べて細菌に対して有効な抗生剤治療を行います。また、前立腺が腫れてしまって排尿が困難な場合は膀胱ろうという下腹部の恥骨の上あたりを穿刺して尿を体外に導く管を設置するか尿道カテーテルを用いて排尿路を確保する必要があります。だいたい1週間くらいで良い方向に改善すると思いますよ。
尿道結石
尿結石にはいくつかの治療法があります。結石の大きさなどによって治療法が異なってきます。
▼自然排石、薬による治療
尿と一緒に結石を排石する治療法です。その際には痛みが伴いますので、痛みを緩和する治療も同時に行われています。また、結石の成分によっては結石を溶かす治療も同時におこなっていきます。
▼体外衝撃波砕石術
体の外から衝撃波を当て結石を割る治療法です。そして尿と一緒に排石させます。この治療は外来治療も可能です。
入院治療の場合は1~2日程度です。高齢者には負担の小さい治療法です。ですがその反面、排石までには時間がかかってしまいます。
▼経尿道的結石砕石術
内視鏡を使用した治療法です。経尿道的尿管砕石術は尿道から細い内視鏡を入れて尿管または腎臓の結石をレーザーなどの砕石装置で砕石し結石片は手術中に体外に取り除くことはできます。入院期間は1週間くらいと思っていてください。
▼経皮的腎、尿管砕石術
内視鏡を使用した治療法です。背中に小さな穴を開けて皮膚側から内視鏡を入れて腎臓の結石を砕石し取り出す治療で比較的短時間で終わるのですが、その反面腎臓に穴を開けるので出血のリスクもあるようです。入院期間は1~2週間を想定していただければよいと思います。
尿道狭窄症
手術では内視鏡を用いて狭窄部を切開して尿道切開刀を用いて切開します。外傷性尿道狭窄では経会陰的に尿道を露出して瘢痕部を切除し同部を再建します。また、拡張術といって尿道無事ー、バルーンを用いて狭窄部を拡張する場合もあるようです。
性病
▼クラミジア
治療法は抗生物質を使用します。主にマクロライド系のクラリス、ニューキノロン系のクラビットなどを2週間服用します。
▼淋病
男性は泌尿器科、性病科を受診してください。女性は婦人科、性病科を受診してください。また、喉にもし淋病が発祥している可能性があるようでしたら耳鼻咽頭科を受診するようにしてください。
治療法としては、抗生物質の注射や内服薬で治療します。用いられる薬物は主にペニシリンとなっています。
尿道の痛みを予防する
免疫力の低下を防ぐ
満足のいく睡眠時間を確保することや、ストレスを溜めないリラックスのした生活を送ることは免疫力低下を防ぐためのいい方法です。また、のんびり、ゆっくりと入浴タイムを楽しむのも体の老廃物が抜け疲れが取れ免疫力低下につながります。体が疲れているなと感じたときは無理をしないで免疫力が低下しないように生活を送ることを意識しましょう!
バランスのいい食事について
水分を普段から多くとるようにしましょう。水分を多く取ることによって尿の量や回数が増えて細菌を体の外へ出してくれるので膀胱炎の予防につながります。
同じ水分だからといって、アルコールなどの刺激物をたくさん飲むのはよくありません。また、スポーツドリンクも少しならばよいと思いますがたくさん飲んでしまうと等分の摂取が気になってくるので気をつけるようにしてください。
血流を良くする
冷え性は尿道痛の病気を引き起こすひとつの原因でもあります。冷え性だと体温が低くそのため血流が悪くなります。なので細胞も活発に働かなくなります。
特に下半身が冷えていると排尿にかかわる臓器の尿道や膀胱などの筋肉の働きが鈍くなり排尿の回数が減ってしまいます。今では毛糸パンツなど下半身を温めるような下着も売っていますので使ってみるのもいいかもしれません。
我慢しない
日本人は外国人から見ると働きすぎるという傾向があるようです。忙しいからとトイレに行くのも我慢してしまったりする人は多くいます。ですが、トイレを我慢することや忙しい忙しいと過労ばかりではストレスを引き起こしてやる気をなくしてしまうものなのです。
自律神経を乱すことやホルモンバランスを乱すことは抵抗力を低下させることにつながります。なので忙しいのはわかりますがどこかでリフレッシュをしなければ尿道痛の病気になるどころか体そのものを壊してしまう原因になるので気をつけてくださいね。
清潔に保つ
人間の皮膚にはたくさんの菌がついています。なので女性器や男性器にも菌はたくさんついています。
そして、女性には生理があります。生理の地の中にはたくさんの菌が含まれていることから、生理中のセックスは病気になる可能性も高いということになります。また、生理中のセックスは女性器を傷つける原因のひとつになるので避けるようにしましょう。
セックスをするときは、避妊具などを使用し病気が感染しないように心がけることも大切です。また、セックスが終わった後もシャワーを浴びるなどして性器は清潔に保つように心がけましょう。
痛みが強く、続くときには?
泌尿器科か婦人科を受診しよう!
膀胱炎の場合は初期症状ならば自然に治ると説明をしました。膀胱炎や他の病気である可能性でも排尿時の痛みが強くなったり、性器の見た目の様子がおかしいな感じるようならば早い段階で泌尿器科か婦人科に受診するようにしてください。
何事も早い段階で治療をすれば辛い思いをすることも少なくて済みますし、治りも早くなります。もしも、気になる痛みがあるのでしたら悪化する前に病院へ受診することが大切です。
病気が悪化する前に
尿道痛はデリケートな部分の症状なので、なかなか病院に受診したくないなという気持ちはわかります。ですが、そのデリケートな部分がどうすることもできなくなってしまったときの方が自分にとっても嫌なことだと思います。
それに痛みが伴う病気がほとんどなので、悪化してしまう前に早めに病院に受診することをおススメしますし、一人で抱え込まずにお医者さんに相談すればよくなります。検査の結果、癌だったなんてこともまれにあるので無理せず早めに病院へ受診してみてくださいね!
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