痛風に効果的な痛み止めや応急処置法は?飲んで良い鎮痛剤といけない鎮痛剤
痛風にかかるのは20歳以降の男性が90%以上を占めます。よく「お金持ちがかかるぜいたく病」と言われますが、実際は、遺伝と環境の両方が関係し、誰もが患う可能性があります。医学研究が進み、良い薬も開発されましたが、痛風の痛み止めには飲んで良い鎮痛剤といけない鎮痛剤があり、気を付けなければいけません。これらの薬と緊急時の応急処置法をあわせてご紹介します。
痛風の痛み止めと応急処置
ある日、突然やってくる痛風の痛みは、激痛と言っていい程のものです。この痛風の発作的に起こる痛みには患部を冷やす、鎮痛剤を使うなどが考えられますが、その時、どんな薬を使いますか?
痛風の痛み止めは、飲んで良い鎮痛剤といけない鎮痛剤がある
病院で処方される薬では、適切な物が処方されるので心配はいりませんが、緊急時、ドラッグストアなどで手に入る市販薬を使用する際には、気を付けなければいけないことがあります。市販の薬のパッケージには「鎮痛剤」と書かれていても、痛風の痛みを悪化させてしまう物があるのです。応急処置には、患部を冷やすことはもちろんですが、適切な鎮痛剤を服用しましょう。
痛風の症状と治療について
痛風の発作が起きると会社を休まなくてはいけないこともあります。また、仕事以外にも家の用事や友人との約束、といった日常生活に支障をきたすこともあるでしょう。痛風の症状はどんなもので、それがいつまで続くのか、そして、治療の内容も気になるところです。
痛風の症状・赤く腫れて痛みを伴う
体の中で、プリン体から尿酸ができ蓄積すると高尿酸血症になります。痛風は、この高尿酸血症による関節炎の症状で、足の親指の付け根付近によく起こり、突然赤く腫れて痛み出し、歩けなくなってしまうこともあるようです。しかし、1週間くらいで自然に治ってしまうそうです。
痛風発作は、一度治まっても高尿酸血症自体を治さなければ、繰り返してしまうと言われます。ただ、高尿酸血症であれば必ず痛風発作が起こるというものでもないようです。
痛風の治療・痛みの大元の高尿酸血症の治療
痛風発作の治療は、痛み止めを使い、痛みの大元の高尿酸血症の治療には、尿酸をコントロールするという方法が取られるようです。医師からは、薬物療法とあわせて、食事、嗜好品などの生活習慣の改善も進められるようです。
痛風の場合、原則として禁止される食品はありませんが、肥満防止のため過食は禁物、また、脳血管障害、心臓病などの合併症が心配されますので、塩分や脂肪分を制限することも必要になるようです。
ある日突然痛風発作が!痛風の応急処置法
痛風の発作は突然やってきます。夜中であれば病院へ行くことが困難であったり、また、日中であっても病院までが遠かったり、待ち時間が長い時は、応急処置が必要になります。
患部を冷やし高い位置に置く
腫れや痛みを伴う痛風の発作には、患部を冷やすことが大切なようです。氷水で冷やしたタオルや保冷剤などを患部に当てると痛みが和らぐそうです。また、 患部の位置を高くすることも効果があるようなので、足の痛みであれば、枕や毛布を下にひくなどの工夫をしてください。
逆に、歩き回ったり、もんだり、暖めたりすると痛みが悪化するようなので、痛風の発作がある時は、安静を保ちましょう。
痛み止めを痛みがなくなるまで使用する
突然の痛風発作は、患部を冷やし高い位置に置くことで和らげることが出来るようですが、あわせて痛み止めを使うことも必要なようです。痛み止めは、非ステロイド性抗炎症薬を短期間、痛みがなくなるまで使うそうです。
病院で処方される痛み止め
病院で処方される痛み止めのお薬は、非ステロイド系消炎剤とステロイド剤があります。この2つの使い分けを見てみましょう。
通常は非ステロイド系消炎剤(NSAID:エヌセイド)
病院では、痛風の痛みに非ステロイド抗炎症薬(NSAID)のボルタレン、ロキソニンなどが処方されるようです。非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)とは、鎮痛作用の他に抗炎症作用、解熱作用があり、ステロイドではない抗炎症薬すべてを含むそうです。
痛みがある時は、急に血清尿酸値を低下させると痛みがひどくなることがあるので、尿酸の下がる薬を飲み始めるのは良くないそうです。しかし、今まで尿酸降下薬を飲んでいる方は、薬の服用を中止する必要はないようです。
痛みが強い時はステロイド剤
痛風以外の疾患で、非ステロイド系消炎剤(NSAID:エヌセイド)の服用が難しい時や、非ステロイド系消炎剤の効果が薄く痛みに対応出来ない時は、プレドニン、デカドロンなどのステロイド剤が使われるようです。
ステロイドは、薬として使用すると、体の中の炎症を抑えなどに効果がありますが、副作用も多いため注意が必要だと言われます。急に薬を飲まなくなると、倦怠感、吐き気、頭痛、血圧低下などの症状が見られることがあるそうです。服用は、医師や薬剤師の指示に従い、自己判断で急に中止しないようにしてください。
痛風に有効な市販薬
高尿酸血症など痛風発作の可能性がある場合は、急な発作に備えて、市販のお薬を準備しておくことも大切です。ドラッグストアで手に入る市販薬をご紹介します。
第一候補・ロキソニンS
市販薬は、病院で処方されるお薬には劣るものの、手に入りやすく、応急処置には便利です。市販薬の中で、痛風の痛み止めに使用出来る「ロキソニンS」は、胃への負担が少ないプロドラッグ製剤で、飲みやすい小型錠です。こちらは、病院で処方されるロキソニンと同一成分で、鎮痛効果も期待出来ます。
第二候補・イブA錠
「イブA錠」は、安全性の高いイブプロフェンという成分が使われ、さらに、イブプロフェンの鎮痛作用を高める鎮静成分が配合されています。鎮痛効果としては、ロキソニンの方が高いのですが、ロキソニンは、第1類医薬品に分類されていて、薬剤師による対面販売での購入になります。イブA錠は、ドラッグストアに薬剤師不在の場合でも手に入れることが出来ます。
痛風の痛みを増してしまう鎮痛剤
突然の痛みに、うっかり間違った鎮痛剤を使ってしまわないよう注意しましょう。自宅にある常備薬には、痛風用として服用できない物に「×」などの目印をつけておくと安心です。
アスピリン成分配合の鎮痛剤
アスピリンは、尿酸値を上昇させる働きがあるようです。少量のアスピリンでも高尿酸血症への関与があるとされています。これを含む鎮痛剤は、かえって痛みを悪化させることがあるようです。ドラッグストアなどで痛風の痛み止めを選ぶ場合には、この成分を避ける必要があります。よくわからない時は、薬剤師に相談しましょう。
バファリンA
鎮痛剤としてよく知られている「バファリンA」は、アセチルサリチル酸というアスピリンを主成分としています。常備薬として備えているご家庭も多くあるようですが、痛風の痛みには、あまり良いお薬とは言えませんので、間違って飲んでしまわないように気を付けましょう。
※「バファリン プレミアム」「バファリンルナi」は、イブプロフェン・アセトアミノフェンなど別の鎮痛成分が使われています。
ケロリン
ケロリんと言えば、黄色い桶を連想する方も見えると思います。東京オリンピックの頃(昭和39年)から銭湯などに置かれていました。お薬の「ケロリン」も昔からある鎮痛剤で、常備薬としての役目を果たしているようですが、こちらもアセチルサリチル酸(アスピリン)が含まれています。痛風時には注意してください。
エキセドリンA
眠くなる成分が入っていないので、「エキセドリンA」を愛用される社会人の方も多いようです。しかし、こちらにもアセチルサリチル酸(アスピリン)は配合されていますので、痛風が心配な方は、服用にはご注意ください。
痛風には正しい薬の服用
辛い痛風の痛みは、ある日突然襲ってきます。この痛みの大元の高尿酸血症は、尿酸の蓄積によっておこるものですが、これにより、痛風の痛み止めは、飲んで良い鎮痛剤といけない鎮痛剤に分かれます。特にアスピリン成分配合の物は、尿酸値を上げてしまうこともあるので注意してください。
痛風の応急処置は、患部を冷やし高い位置に置く、痛み止めを使用するといったことで対処しますが、病院へは必ず行きましょう。やはり病院で処方されるお薬が1番効果的です。医学研究が進み、良い薬も開発されていますので、正しい薬の服用で、突然の痛風の痛みに対処対応しましょう。
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