膀胱炎は自然治癒できる?つらい尿トラブルの6つの解決方法とは

膀胱炎を経験したことはありますか?その代表的な症状は排尿時の不快感です。医師の診察を受けずに「気づくといつの間にか治っていたわ」という人も多い膀胱炎ですが、自然治癒することもあるのでしょうか?また「そのままにしても大丈夫」のときと「受診した方がいい」判断は、どうすればよいでしょうか?膀胱炎をはじめとする尿トラブルの解決法や自然治癒についてみていきましょう。

膀胱炎の自然治癒の真実とは?

膀胱炎は圧倒的に女性の患者が多いというのはご存知でしたか?実は膀胱炎の罹患数は全女性の約半数におよぶといわれています。排尿時にチリチリとした軽い痛みや不快感を感じたことがある人もいるのでは?もし自然に治るようであればそのまま様子を見て、病院に行かずに治したいものです。

しかし、あらゆる病気に「早期発見早期治療」はあてはまります。膀胱炎も病気の一つですから医師の診察と判断にゆだねるのが基本です。でも診察を受けずに自然治癒してくれたら、正直助かりますよね。そのままにしたとき、今よりもっと症状が重くなってしまうことはあるのでしょうか?

膀胱炎にはどんな種類がある?

急性膀胱炎

急性膀胱炎は単純性膀胱炎とも呼ばれ、一般的な膀胱炎とはこの急性膀胱炎のことをいいます。急性膀胱炎の多くは、主に細菌感染が原因とみられます。その細菌とは体内に侵入すると病原性引き起こすといわれている、大腸菌やブドウ球菌です。

ところが大腸菌もブドウ球菌もわたしたち「人のからだ」に住みつく常在菌の一種なのですが、ひとたび豹変すると「急性膀胱炎」という炎症を起こし、膀胱炎特有の症状が現れてわたしたちをおびやかします。

慢性膀胱炎

細菌による急性膀胱炎を繰り返すことにより膀胱粘膜の抵抗力が落ち、雑菌にすぐに感染してしまい「慢性膀胱炎」になるパターンと、膀胱胆石、前立腺肥大症、尿路胆石、膀胱腫瘍、糖尿病、尿道狭窄などの「慢性複雑性膀胱炎」によって慢性化するパターンがあります。

また「非細菌性膀胱炎」のように細菌感染以外で慢性化することもあります。慢性膀胱炎の症状に加え、発熱がある場合は腎盂腎炎の疑いがあります。

出血性膀胱炎

出血性膀胱炎は、尿に混じる血がはっきりと目で見てわかる場合とほとんどわからない場合があります。原因は主に、アデノウイルスの感染により膀胱の粘膜に炎症が起きることにより発症します。この場合の特徴としては排尿時、痛みとともに鮮血のような血尿がみられることです。他には抗がん剤の副作用が原因の場合もあります。

間質性膀胱炎

膀胱の粘膜と筋肉の間にある間質と呼ばれる部分が硬くなることで起きるのが「間質性膀胱炎」です。症状は頻尿と尿意切迫感ですが、大きな特徴は尿がたまったときの強い痛みです。また一日中ひんぱんにトイレに行きたくなります。これは一般的な膀胱炎の原因「細菌感染」によるものではありません。膀胱がんの場合も間質性膀胱炎とよく似た症状が出ます。

膀胱炎の特徴

ひんぱんにトイレに通いたくなる、頻尿

泌尿器系疾患で一番多いのが膀胱炎による頻尿です。尿がたまると膀胱内に起きた炎症部分が刺激されるためトイレに行きたくなる感覚が起きるためとみられます。一日10回以上トイレに行く場合は、頻尿と診断されるようです。尿がたまると強くなる痛みは、排尿と同時に軽くなります。

しみるような痛み、排尿痛

膀胱炎の場合の排尿痛は「排尿の終わりごろにしみるような痛み」を感じるのが特徴です。また同時に残尿感を感じることもあります。症状が進むとさらに痛みが強くなったり、尿の色が膿んだような濃い色になることもあります。

尿が白く濁る

膀胱炎の症状のひとつが「尿が濁ってみえる」こと。これは膀胱や尿道が細菌に感染し尿の中に白血球が増えたことによって起こります。尿が白く濁って見えるのはこのためでこれを膿尿(のうにょう)と呼びます。

ドキッとする、血尿

血尿とは尿に血が混じることをいいます。目で見て明らかに尿の色が赤く変化していると感じる場合と、肉眼では分からない場合がありますが、「腎臓で尿ができる時」か、「尿ができた後、尿管や膀胱で血が混じる」の2つのケースが考えられます。血尿の一番多い原因は脇腹に激痛が起きる「尿路結石」ですが、膀胱炎が原因で血尿がみられることもあります。

血尿がみられたときは、何科を受診したらいいか迷いますが、内科や婦人科でも受診は可能です。しかし血尿の状態から自己判断するのは難しく膀胱炎以外の病気も考えられますから、専門医のいる「泌尿器科」を受診するのがベストです。

まだ出そう…残尿感

膀胱炎の症状のひとつが残尿感です。排尿後もまだもう少しだけ尿が出そうな感じがします。そのまま座ってみますが、どんなにがんばっても一向に尿は出てきません。尿が出そうなのに出ない感覚は大変心もとなく不快で、その後何度もトイレを往復することにもなってしまいます。

膀胱炎になる原因とは?

細菌感染によるもの

わたしたちのからだは細菌に感染しないよう綿密な作りになっています。膀胱もそのひとつで、細菌が尿の出口から尿道に侵入しても、尿で洗い流されてしまい感染しないようになっています。しかしひとたび抵抗力の低下などにより細菌感染した場合、尿道や膀胱の粘膜に炎症が起きてしまいます。

また女性の場合は男性に比べ尿道の長さが短く、肛門から大腸菌が侵入やすい状態であることも細菌感染を誘発しやすい原因となっています。

長時間トイレを我慢する

膀胱炎の原因のひとつとしてあげられるのは長時間トイレを我慢することです。長時間排尿をしないことで大量の尿が膀胱に蓄積され膀胱がパンパンに伸びきってしまいます。また寒い時期に長時間トイレを我慢することもさらに膀胱炎の原因になりやすく、膀胱の血流がとどこおりがちになり抵抗力が弱まることが考えられ、その結果細菌が繁殖する可能性も高くなります。

加齢による膀胱の変化

加齢によるからだの変化は膀胱にもおよんできます。尿をためる膀胱が年齢と伴に伸びにくくなるのをはじめ、更年期なども加わり抵抗力や免疫力が低下することにより、膀胱炎になりやすくなることが考えられます。

膀胱炎はこうやって治せる

自然治癒することもある

膀胱炎は初期段階であれば、自然治癒してしまうこともあります。症状が軽い状態であれば、水を多めに飲むようにし1~2日様子をみてみましょう。もし痛みが強くなってきたり、あきらかに症状が重くなっているようであれば、すぐに泌尿器科を受診します。

また自然治癒したようでいても、何日か経ち再発のような症状がみられることもあります。こんなときも迷わず泌尿器科を受診しましょう。

医師による抗生物質の処方

泌尿器科を受診した場合、問診に続き尿検査で炎症の状態を診断します。原因菌を特定したあとは抗生物質などの内服薬が処方されますが、投薬開始後1~2日で症状が収まってきます。薬を飲み終える頃にはほとんどの場合、改善がみられます。

しかし耐性菌が影響を及ぼすこともあります。もし症状が好転しないときには罹患期間が長くなり慢性化する可能性もありますから、引き続き医師の診察および診断と新たな処方がを受けてください。また体調によっては「市販薬でまず様子を見る」という方法もあります。症状が軽いときは薬剤師のいるドラッグストアなどで相談してみるのもいいかもしれません。

水圧拡張

間質性膀胱炎に有効な治療が水圧拡張です。萎縮した膀胱を水圧で広げる方法で、麻酔したあとに治療します。ただし治療効果は恒久的ではないため、症状が起きたときは再度水圧拡張をすることが必要となります。

膀胱訓練

自分でできる膀胱炎防止の方法が膀胱訓練です。トイレに行きたいと思ったら少しだけ我慢し排尿の間隔を延ばします。膀胱に溜める尿の許容量を増やすことが目的で、必ず医師の指導のもと行います。

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膀胱炎になったらここに注意!

水分をたくさんとる

一刻も早く膀胱炎が治るための方法として「水分をとる」ことがあげられます。細菌感染による膀胱炎は医師のアドバイスにも「水をたくさん飲むよう」に指示されることから、ミネラルウォーターやお茶などの飲み物をいつもより多く摂るように心がけるといいようです。水分補給により体内の水分量を急激に増やせばすぐに尿となって排出されますが、そのときに膀胱炎を引き起こした細菌も洗い流され、結果的に早期治癒が期待できます。

刺激のある飲食物を避ける

刺激物と聞くと思い出されるのが、カレーなどのスパイシーな食べ物やニンニクなどで「これなくしては生きられないほど大好き」という人もいますよね。ほかにはチェダーチーズなどの熟成チーズや赤ワインなどのアルコールのほか、大豆や柑橘類、炭酸飲料など特に酸性が強い飲食物、またわさびや唐辛子、こしょうなどの香辛料、カフェインが多く含まれるコーヒーや緑茶も刺激物に含まれます。

性的接触を避ける

日頃、性交渉を行うパートナーがいる場合、特に気を付けなければならないのが「性的接触」です。すでに膀胱炎にかかっている場合、完全に治癒するまでの間は性的接触を避けましょう。肛門周辺の大腸菌群は容易に尿道から侵入しやすく体力が落ちている場合、再び細菌感染してしまいます。このため一度膀胱炎を経験したことがある女性は、今後も不衛生にならないように注意をはらう必要があります。

下半身を温める

膀胱炎の治療には抗生物質が処方されますが、たいていの場合数日で症状が落ち着いてきます。しかし「冷え性」による免疫力低下がある場合、早期治癒がむずかしいこともあります。冷え症の目安は、風邪をひきやすい、慢性疲労、肩こり、腰痛などです。

足先の冷えは特に内臓系に影響が出やすいともいわれていることから、下半身を重点にからだを温めるようにしてください。シャワーで済ませず湯船に入る、布団の足元に湯たんぽを入れる、腹巻をする、腰やお腹にカイロをあてる、温かい飲み物を摂りお腹を温めるなどの方法が有効です。

疲れをためない

多くの膀胱炎経験者はその発症時「疲労がたまっていた」と感じていた場合がほとんどのようです。朝から疲れを感じるときは特に慢性疲労の可能性が高く、免疫力も低下するため最も細菌感染しやすい状態といえるかもしれません。疲れはためないにこしたことはありませんが、もし極端に疲労を感じているときは、早めに寝床につく、栄養のある食事を摂るようにする、温泉などで心身ともに疲れを癒す方法などがおすすめです。

膀胱炎はもうこわくない!

わたしたちのからだに元々そなわる免疫力をアップさせれば、もうイヤな膀胱炎とはサヨナラできそうです。忙しすぎて外食続きだったり睡眠不足が続いたときは、ちょっとだけ立ち止まってみましょう。まずは朝一のあたたかい白湯でお腹を温めて。すぐにポカポカと気持ちよくからだが温まるはずです。毎日の「ホッ」とすることを見つけて、ぜひ続けてみてくださいね。

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