接触性皮膚炎ってなに?接触性皮膚炎の原因から薬や治療などを詳しく説明

誰にでも起こる可能性のある接触性皮膚炎。この病気の症状や原因、治療法などをまとめました。

接触性皮膚炎とは?

接触性皮膚炎とは様々な要因によっておこる急性の皮膚疾患のこと!

接触性皮膚炎は「かぶれ」とも呼ばれている症状のことで、こちらの名前の方が身近に感じる人が多いかもしれません。
原因物質に触れると誰でも炎症を起こしてしまうものと、原因物質にアレルギーのある人だけが炎症をおこしてしまうものがあるそうです。
原因物質の触れた場所に限定して炎症が生じ、非常にかゆみが強いのが特徴だそうです。

目黒区の病院【五本木クリニック】公式サイト「接触性皮膚炎(かぶれ)」のページ。皮膚科の症状、接触性皮膚炎(かぶれ)の説明。五本木クリニックは学芸大学駅より徒歩約6分。地域に密着した診療で「日本一の町医者」を目指しています。

接触性皮膚炎の症状とは?

発疹をともなうかゆみ!!

接触性皮膚炎の症状として、とにかく強いかゆみと発疹が現れます。原因物質の毒性の強さによって症状の強さが決まり、アレルギー反応でない刺激の強い物質由来のものは誰にでも起こりうるそうです。

一般にかゆみはかなり強いのですが、発疹はすぐに消える赤みだったり、ひどく腫れたり大きな水疱ができる重度のものまでさまざまなものがあります。
発疹は小さな水疱を含んでいることが多く、因となる物質に接触した部分にのみ生じるのが特徴です。

発疹やかゆみは皮膚ならどこにでもできる可能性はあるそうですが、特に手は原因となるアレルギー物質や刺激物に触れることが多く、最もよくできる部位のひとつです。

ちなみに水泡ができてしまっても、その水泡によって発疹が増えたりほかの人にうつしてしまうということはないようですので少し安心ですね!

いろいろなところにできる接触性皮膚炎……手以外のできやすい部位は?

先述したとおり、手を中心に様々なところにできる接触性皮膚炎。
では、手以外にできやすいといわれている部位はどこなのでしょうか?それらをまとめてみました。

唇の接触性皮膚炎

前項で様々な部分にできるということをお伝えしましたが、くちびるもまたできやすい部分のひとつです。

口紅、歯磨き粉、外用薬などによるものが多く、くちびるの粘膜部分からくちびる部分に強く症状が出現します。症状としては唇の乾燥・落屑・亀裂・紅斑・浮腫・丘疹などが起こることがあります。

口唇炎。皮膚疾患の症状や対策、治療法を解説しています

陰部の接触性皮膚炎

陰部の接触性皮膚炎は、特に女性にはよく見られる症状です。

尿などの排泄物による刺激、生理用品や外用剤、消毒液、セックスによる摩擦によって起こることが多く、かゆみを伴い、場合によっては小水泡や紅斑を生じることもあります。

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赤ちゃんも起こしやすい!

皮膚の弱い赤ちゃんは接触性皮膚炎を起こしやすいそうです。

赤ちゃんの起こす接触性皮膚炎の代表的なものとして、おむつかぶれがあげられるそうです。
おしっこやうんち、汗やムレ、そしておむつにこすられる刺激など、皮膚の弱い赤ちゃんにとっては強い刺激になってしまいます。

また、顔の皮膚も起こしやすい部分だそうです。よだれやシーツの摩擦によって炎症をおこしてしまうこともあるそうですので、小さなお子さんをお持ちの方は気をつけたほうがいいかもしれません。

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接触性皮膚炎の原因とは?

接触性皮膚炎にはいくつかの種類があり、それぞれ原因が違っています。
それらを種類別に原因をご紹介します。

1.刺激性接触皮膚炎

刺激性接触皮膚炎は、接触性皮膚炎の約80%を占めています。
原因物質の刺激の強さにより症状の強さが決まり、アレルギー反応ではないので誰にでも起こりうる皮膚炎です。強いかゆみを伴う湿疹が原因物質の触れたところにでき、水疱・紅斑・丘疹などが現れるのが特徴です。

原因としては、油・洗剤・石鹸などの刺激の強いもので起こることが多いそうです。

また、こどものおむつかぶれも刺激性接触皮膚炎のひとつだそうで、おむつのなかの便や尿が細菌によって分解され、そこでできたアンモニアが刺激となって皮膚炎をおこしてしまいます。

目黒区の病院【五本木クリニック】公式サイト「接触性皮膚炎(かぶれ)」のページ。皮膚科の症状、接触性皮膚炎(かぶれ)の説明。五本木クリニックは学芸大学駅より徒歩約6分。地域に密着した診療で「日本一の町医者」を目指しています。

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2.光毒性皮膚炎

光毒性皮膚炎は刺激性接触皮膚炎の一種で、皮膚についた香水やコールタールや、また摂取したソラレンが紫外線を吸収したあとのみに有害な物質に変化することで皮膚炎を起こすものだそうです。
痛みや紅斑の症状が現れます。

症状の強さは個人によって差がありますが、誰にでも起こりうるものなので注意が必要です。

3.アレルギー性接触皮膚炎

アレルギー性接触皮膚炎は、アレルギーの原因物質が皮膚につくことによって起こる皮膚炎です。

原因物質は数千種類以上あると言われています。
原因物質に一度触れるだけで症状が現れることもありますが、何度か触れた後にアレルギー性接触皮膚炎として症状が現れるようになることもあるようです。

症状が現れるようになるまでの時間ですが、原因物質に触れたあと、4~24時間以内にかゆみや皮膚炎が起こります。ただし、一部の人や、特に高齢者は、原因物質と接触してから症状が出るようになるまでに3~4日ほどかかる場合もあるそうなので、注意が必要ですね。

また、アレルギーの原因となる物質で代表的なものとしては、
・空気中の花粉
・ラテックス製のゴム製品
・ウルシなどの植物
・ニッケル・コバルトなどの金属類
・抗生物質や抗ヒスタミン剤等の薬物
・防腐剤などの添加物
など、これはごく一部なのですが、多種多様なものがあるそうです。
そしてニッケルは宝石類によく使われている成分です。女性の約10%はニッケルにアレルギーがあるといわれていますので、注意が必要です。

接触性皮膚炎になっちゃった!?接触性皮膚炎の対策は?

接触性皮膚炎になってしまったら対策はどうしたらいいのでしょう?
対策をまとめてみました。

原因物質にさわらない!

一度その物質にかぶれてしまうと、同じ物質で何度もかぶれてしまうこともあります。
なので、基本的には原因となった物質に触らないことが大切です。

原因物質に触ってしまった時は?

接触性皮膚炎に再びならないためには、原因物質に触らないということが一番大切です。
しかし、気をつけていてもふいに触れてしまうこともあるかもしれません。

その時は石けんと水で触れた部分をしっかり洗い流すことで症状を抑えることができるそうです。
原因物質に触っちゃったかな?というようなときはしっかり洗い流しましょう。

原因物質に触ってしまいそうな時は…

事前に原因物質に触れてしまうことが予想できる場合もあります。
そんな時はあらかじめ手袋やながそでの洋服などで皮膚に原因物質が触れないように保護するか、または保護クリームを塗るなどの対策で症状を抑えることが可能です。

接触性皮膚炎になってしまった方は、あらかじめ手袋や保護クリームをなどを用意しておくことをおすすめします。

繰り返したくない…予防方法は?

原因物質に触れるたびに起こってしまうという接触性皮膚炎。
しかし、予防をすることも可能だそうです。
その方法をまとめました。

規則正しい生活をし、皮膚のバリア機能をアップさせる!

不規則な生活や、睡眠不足、栄養のかたよりなどがあると皮膚のバリア機能が低下し、皮膚が荒れたり弱くなったりすると言われています。
また、内臓の調子と皮膚の調子は関係しているという説もあります。

規則正しい生活をし、体の調子を整え、皮膚の状態を良くするのが第一の対策になりそうですね。

保湿を心がける

皮膚が乾燥していると、皮膚トラブルが起こりやすくなります。
入浴後や洗顔後に皮膚が乾燥する方は市販の保湿剤などで、乾燥しないように気をつけてみてください。

原因物質が特定できている場合の対応や日ごろから心がけておきたいことなど、湿疹・かぶれに対する「予防法」をご紹介します。

治療法は?

一度症状が出てしまうと発疹やかゆみが消失するまでに2〜3週間かかることもあるようです。また、原因物質にかぶれてしまうと反応はが一生続くこともあるので注意が必要です。
そんな症状に対する治療法をご紹介します。

近づかない!

一番多い治療法としては、原因物質と思われるものに対して近寄らないようにすることだそうです。
自分では原因物質と思われるものが特定できないような場合には、接触性皮膚炎の原因を特定させるようなパッチテストを行うこともあります。
これについては後述してありますので、お読みください。

塗り薬

症状の強さによってですが、塗り薬を処方される場合もあります。
その場合、抗ヒスタミン剤入の塗り薬やステロイド剤の塗り薬を処方されることが多いようです。

また、赤ちゃんのおむつかぶれの場合は、軽度の場合はワセリンなどの保湿剤、中度の場合は非ステロイド剤、重度の場合はステロイド剤等と使い分けられているそうです。

内服薬

痒みや炎症が強く、日常生活に支障が出ているような場合には内服薬が出る場合もあります。
この場合も、塗り薬の時と同じく症状の強さによって抗ヒスタミン剤やステロイド剤が処方されるそようです。

漢方薬で治す!

漢方の世界では皮膚は内臓の鏡と考えられています。また、接触性皮膚炎の痒み、赤い炎症、滲出液を「湿熱」と言います。

体質的な素因にも左右されやすいのですが、治療をするときはまず、皮膚の状態を見極めるようにします。
皮膚の状態も、かゆみの強いものや水気を含んだもの、腫れがあるものなど、様々なものがあり、こうした症状の現れ方から、次の4つのタイプに分けて治療をするのが一般的です。
下に、タイプ別に漢方の使い方を記載します。

①かゆみの強い症状:かゆみは「風邪(ふうじゃ)」の影響を受けて発生すると漢方では考えられているそうです。健康な皮膚を風のような速さでかゆみが襲うことから、かゆみは風(ふう)の影響による症状と考えられているそうです。
②ジクジク型:患部に水を多く含んでいる症状は「湿邪(しつじゃ)」の影響を受けていると判断されるそうです。
③発赤型:患部に赤みがあり、炎症が強く出ている場合には、「熱邪(ねつじゃ)」の影響を受けていると考えられています。
④カサカサ型:①〜③の症状が長く続いてくると、体内の栄養物質(血:けつ)が不足し、カサカサした症状へと変化していくそうです。患部が乾燥性であることから、栄養物質(血:けつ)や潤い物質(津液:しんえき)の不足による皮膚症状と判断されます。

大きくこの4つに分類されるそうですが、実際はこの4つの症状が複合して現れることが多く、この中で一番強い症状に合う漢方薬を選んで使うのが効果的です。

具体的に、
・かゆみが強く、掻くとじゅくじゅくする人には「消風散(しょうふうさん)」
・かゆみがありジクジクして、腫れて化膿しやすい人には「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)」
・強い赤みや発疹があり、皮膚の熱感がある。掻くと出血しやすい人には「温清飲(うんせいいん)」
・皮膚が乾燥しておりかゆみがある人には「当帰飲子(とうきいんし)」
・発赤があり、カサカサと乾燥している、イライラしやすい人には「黄連阿膠湯(おうれんあきょうとう)」

を勧められることが多いようです。

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接触性皮膚炎の検査

接触性皮膚炎になってしまったかも?じゃあ原因は?どうやって検査するの?そんな疑問にここでは答えてみようと思います。

どんな検査をするの?

これが原因かな?という物質に近づかないようにしても原因が特定できない場合は、パッチテストを行うことがあります。

これは、接触性皮膚炎の原因になりやすい物質をつけた小さなシールを患者さんの皮膚に貼りつけて1~2日間そのままにし、その下に発疹やかゆみが出るかどうかを調べるテストです。
このテストはとても正確だそうですが、扱いが難しいといわれています。

その理由は、患者さんとなる人はさまざまな物質にかぶれる可能性があり、パッチテストで使った物質でかぶれても、実際それがその時の症状の原因になるとは限らないからです。

パッチテストをどの物質で行うかは、患者さんの生活スタイルや職業、趣味、家事、休暇、衣服、外用薬の使用、化粧品、一緒に住んでいる家族などの行動を考慮しなくてはなりません。

また、この検査は時間がかかるので、問診で原因が特定できる場合はこの方法をとらない医療機関も多いそうです。

目黒区の病院【五本木クリニック】公式サイト「接触性皮膚炎(かぶれ)」のページ。皮膚科の症状、接触性皮膚炎(かぶれ)の説明。五本木クリニックは学芸大学駅より徒歩約6分。地域に密着した診療で「日本一の町医者」を目指しています。

接触性皮膚炎は何科に行けばいいの? 

皮膚科

接触性皮膚炎になった場合は、まずは皮膚科に行くのがいいでしょう。
近くの皮膚科へ行ってみてくださいね。

アレルギー科

アレルギー性が疑われる場合はアレルギー科がある病院に行くと様々な検査と対策をしてくれます。
また、ひどい時には専門のお医者さんのいる大きな病院を紹介してもらえる場合もあります。

検査などを希望する場合はアレルギー科に行ってみるのがいいかもしれませんね。

まとめ

接触性皮膚炎のこと、おわかりいただけたでしょうか?
接触性皮膚炎が疑われる場合は、まず皮膚科へ行きましょう。
接触性皮膚炎と診断された場合は、原因と思われるものに触れない・近寄らないことが大切だとのことです。

また、接触性皮膚炎にならないための日頃の生活も大切です。
普段から規則正しい生活と、保湿を心がけて、皮膚のバリア昨日を高めておくことが接触性皮膚炎にならないための大事なことのようです。

様々なもので起こる、また誰にでも起こる可能性のある病気である接触性皮膚炎。
気をつけていれば起こらない病気、というものではないのですが、接触性皮膚炎を起こしやすい物質を知っておき、極力それに触らないようにするというのは大切なことです。

この記事のなかの予防方法や対策、接触性皮膚炎を起こしやすい物質等を心のすみにおいて、普段の生活の何気ないところで生かしていただけると幸いです。



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