国政介入:「平和的な史上最大デモ」に海外メディアも驚き

世界を驚かせた「非暴力デモ」
朴大統領の退陣求める5回目のろうそく集会
NHK「こんなに寒いのに…日本では考えられない」
BBC「農夫・大学生など多様な階層が参加」

国政介入:「平和的な史上最大デモ」に海外メディアも驚き

「こんなに寒いのに、これほど多くの人々が集まっているとは…日本では考えられないことです」

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の退陣を求める5回目のろうそく集会が行われた26日午後。青瓦台(大統領府)から西に200メートルほど離れたソウル中心部の清雲孝子洞住民センター前のデモ現場を取材していた日本のNHKの記者は非常に驚いた様子だった。この日はソウル市内に初雪が降り、気温も氷点下まで下がったが、集会には過去最大規模の参加者が押し寄せた。ソウルでは警察の推定で27万人、韓国全土では約33万人がろうそくを手に集まった。先月29日の1回目の集会は1万2000人(警察推定)だったが、わずか4週間で28倍に膨れ上がったのだ。集会を主催した「朴槿恵政権退陣非常国民行動」はソウルで150万人、全国では190万人が集まったと発表した。午後2時に始まった集会は翌日午前5時まで15時間以上も続いたが、違法行為や暴力行為によって警察に連行された参加者はおらず、負傷者も出なかった。

 世界の主要メディアはこの日の集会を「とてつもない規模の、他に類を見ない平和デモ」だとして大きく報道した。米紙ニューヨーク・タイムズは「初雪が降る中、多くの人波がソウル中心部を埋め尽くしたが、非常に平和的で祭りのようだった」と報じた。NHKは「ソウル都心で朴大統領の退陣を求める集会が5週連続で行われ(参加者は1987年の)民主化デモ以降、最大規模となった」として「大統領に反対する世論が収まる気配は見えない」と報じた。英国BBC放送は「農夫、大学生、僧侶などさまざまな階層が参加し、韓国社会の断面が垣間見えた。警察2万5000人が現場に投入されたが、暴力は起きなかった」と伝えた。

 この日のソウルでの集会で、デモ隊は光化門広場から清雲孝子洞住民センター、政府庁舎昌成洞別館(青瓦台から南に400メートル)、セウム・アートスペース・センター(青瓦台から東に400メートル)まで行進し、青瓦台を東・西・南の3方向から包囲した。

 この日の午後は雪が激しくなり、午後4時現在の参加者は3万人(警察推定)程度と出足は低調だった。しかし雪がやむと参加者は急増。光化門広場を中心に南は崇礼門(南大門)から西は社稷トンネル、東は鍾路3街までデモ隊でぎっしり埋め尽くされた。警察推定で27万人との報道が出ると、ネットユーザーは「写真を見る限り30万人は余裕で超えている」「警察は青瓦台の目を意識して人数を少なめに発表しているのではないか」などの反応を示した。

 デモ隊は4回目の集会と同様、バリケードを築いた警察のバスに花柄のステッカーを多数貼り付けた。「大統領退陣」などと書かれたステッカーや世情を風刺したイラストなども貼られた。

 この日は釜山など全国50の都市でも計6万人(警察推定)がろうそく集会を開いた。主催者側は「朴大統領の政治的故郷である大邱市で5万人、光州市で7万人が参加した」と発表した。江原道春川市では、与党セヌリ党の親朴系(朴大統領に近いグループ)議員、金鎮台(キム・ジンテ)国会議員の事務所前に約1000人が集まり、金議員の辞職を要求した。デモの主催団体は来月3日にも6回目のろうそく集会を予定している。

権承俊(クォン・スンジュン)記者 , チュ・ヒヨン記者 , キム・ソンヨプ記者
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