ソワソワお兄さん
前回の記事で書いたスマホの故障による修理が終わったというお知らせメールが届いたので、いそいそ取りに行きました。
ショップに着くと、やけに気合いが入っていて元気の良い若いお兄さんが入り口で出迎えてくれたのです。
・・・が、このお兄さんは何となくソワソワして落ち着きがないような気がしました。他に気になることでもあるのか、それともトイレでも我慢しているのかと思ったくらいです。
そしてそのお兄さんが今日ショップに来た用件を聞いてきたので、修理終了のメールをもらったと伝えました。
私のそばに母も一緒に立っていたので、お兄さんは「どちらのお客様でしょうか?」と続けて聞いてきました。
「私です。」と私が言うと、なんと!お兄さんは「私様ですね。」と言ってから「あっ・・・いえ、その、お客様ですね。」と慌てて言いなおしましたよ!
・・・もしも私が男性で「俺」と言ったら「俺様ですね」になっていたのでしょうか!?ドキドキ
そんなことを考えてしまって口元がニヤリとしてしまうのを必死に我慢していると、母は思いっきり顔を反らしながら笑いを我慢しきれずに咳ばらいをして何とか誤魔化していました。
きっと母も同じようなことを考えていたに違いありませんよ!
それから開いている席に座ってすぐに、またソワソワしたお兄さんがやってきて「あの・・・しょ・・書類を確認させていただいてもいいですか?」とカミカミで話してきました。
その後、私が持ってきた書類を確認しては仕舞って、また見落としたことを思い出してまたカミカミで書類確認の許可をとるということを数回繰り返しました。
よっぽどトイレに行きたいのを我慢しているのだと思っていたら、母がお兄さんの腕に「研修」と書かれていたということを教えてくれました。
お兄さん、まだ慣れていないからワタワタしていたのかと思うと、勝手にトイレを我慢していると思い込んでいたことが申し訳ない気持ちになりましたね~。
「私様」には驚きましたけど、一生懸命頑張っておられる姿には応援したくなりました。
カメラの性能
返って来たスマホを今まで通り使えるように設定を済ませてから、最初に気になったのはやっぱりカメラでしょうか。
「奇妙な写り方してるだろ・・・。ウソみたいだろ・・・。性能なんだぜ。それで。」
「サッちゃん」
あたかも会話しているような書き方ですけど、いつものごとく1人2役の悲しき孤独人。梅沢富美男さんの夢芝居もビックリの残念なカラクリ1人芝居なのです。
おまけに私のセルフ南ちゃんはアニメのほうではなくて、いとうあさこさんが演じるイライラしているほうの南ちゃんですよ!
そんな全く以ってどうでも良い現実逃避はさておき、やっぱりカメラの写り方は直っていなかったようです。lllorz
まあね、スマホが故障したときに担当してくれたお姉さんが「カメラの性能です!」と言い切っていたので直ることはないと思っていましたけどね。
何かがこう、知らないところで何とかなって、もしかしたらもしかするかも!?なんて、カメラの性能が何とかなってくれることをちょっぴり期待しちゃっていたのですが、その望みも儚く消えていきました。
親戚の子供達
私がスマホの設定を終えた頃、いつも預かっている犬の飼い主である親戚の子供たちが遊びに来ました。どうやら子供達の両親はそろって出かけて行ったようです。
子供たちは私に一緒にしたいものがあると言って何かをもってきてくれたので、ゲームかな!?とワクワクする子供よりも子供っぽい大人です。
でも、子供たちが持ってきてくれたのはゲームではありませんでした。持ってきていたのは羊毛フェルトというものでした。
あれ!?この羊毛フェルトは確か、いつもお世話になっているもっちさんやまけもけさんが作っていたものではないですか!?
あと、ヒルナンデスでも見かけたのですが、8000円くらいの材料で作った犬が15万円で売れるとかなんとか・・・。
子供たちが言うには、初心者でも簡単に出来るので、さすがの私でも出来るだろうということでした。
この時の私はもう、儲かる!(¥▽¥)ウヒヒウヒウヒ・・・と、まだ作ってもいないのに皮算用をしてニヤニヤしていました。
それにしても子供達よ!「さすがの私でも」という言葉は聞き捨てなりませんね。ここは大人の底力というものを見せつけてやろうではありませんかっ!!
ちなみに、私は小学校の頃に雑巾を作って持っていく宿題があって、あまりの縫い目の酷さに先生も「斬新な縫い方だね。」と何とかフォローしようと苦労させてしまった実力の持ち主ですけど。
ニードル
羊毛フェルトは針でチクチクつついて作るという話は聞きかじっていたのですが、思っていたよりも長くて立派な針でした。フェルティングニードルと言うらしいですね。
思わず必殺仕事人の飾り職人の秀さんのモノマネをしてしまいますよね!?誰だってそうですよね!?マネしたくなりますよねっ!?ねっ!?
必死に同意を求めたいのは、子供たちに秀さんが誰なのかがわからなくてダダスベりをした上に、時代劇好きの母からは「はっ」と軽く鼻で笑われてしまったからです。
・・・もっと私と秀さんのモノマネに興味を持って下さい。lllorz
秀さんのモノマネで遊んでいる私を放っておいて、子供たちは淡々と作品にとりかかっていました。
ここは大人として遅れをとるわけにはいかないので(というか、すでに遅れをとった後ですが)急いで初の羊毛フェルト体験に参加するのでした。
ブス
見よう見まねですが、気分は「蝶のように舞い、蜂のように刺す」なのです。いざ!
ブスッ
・・・誰ですか!今、私に向かってブスだと言ったのは!?
とか言う余裕もありませんでしたね。蝶のように舞うどころか、胃腸が弱った時のように床に転がりのたうち回る残念大人。
蜂のように鋭く刺しましたよ!一突きですよ!!自分の指をね。┐(´ー`)┌フッ
「ギャ~~~!!痛い!!痛い!!もう駄目!!私、もう駄目!!血~~!!血が出てるぅ~~~~~~~!!」
ほんのちょびっと血が出たくらいでも大袈裟に騒ぎ立てる残念大人に対して、テレビを見ていた母は「テレビの声が聞こえないでしょ!」と言い、父は「そうだぞ!それにあまり騒ぐと近所迷惑だ。」と母の意見に同調していました。
相変わらず母に対してのイエスマンです。私も人のことは言えませんけど。
そして子供たちに至っては「ええ・・・いきなり!?」「いくらなんでも一刺しめで自分の指をさすなんて・・・」と言わんばかりのジト目で見ていましたよ!
あれ?なぜか心の声が聞こえてくるような気がします。前回のスマホ故障の時に開花しなかった超能力が、とうとうテレパシーという形で開花したのでしょうか。
悪い例
あ、こ、これは悪い例です。
わざとですよ!!キミタチに針を扱うということがどんな危険なことかということを、あえて、あえて自分の指を刺すことで身を以って教えるという、アナタタチへの愛です。
親戚愛なのです!!
という必死な言い訳も、誰も聞いちゃいね~という状態でしたけども。だから、もっと私の興味を持って下さいってば・・・。lllorz
こうして私の初の羊毛フェルト体験は一瞬で終わりを告げるのでした。それと同時に一攫千金の夢もやっぱり儚く散るのでした。
この後、親戚の子供たちの両親が迎えに来て私に言ったのです。
「今、針に行ってきたんだけどね~。この前肩こりが酷いと言っていたよね?今度皐月ちゃんも針行ってみれば?効くわよ~。」と。
その時、呼吸を止めたかどうかは分かりませんが、2~3秒くらい皆、残念な子を見るような目をしたから、そこからなにも聞けなくなるの星屑ロンリネス・・・。
でも聞かなくてもわかりますよ!みんなの目が「さっき自分で針を刺していたけどね。」と言っていたということは。
こんなテレパシーなら超能力が開花しても全く嬉しくありません・・・。
そんな針の筵に座るような気持ちで、ひとり涙と笑顔はかってみたら涙がかなり多かったというお話です。