シリア 支援物資届かず50万人近くの子ども命の危険に

シリア 支援物資届かず50万人近くの子ども命の危険に
k10010786021_201611271505_201611271508.mp4
内戦が続くシリアについて、ユニセフ=国連児童基金はアサド政権の政府軍などによって包囲された地域に50万人近くの子どもが取り残され、支援物資が搬入できず命の危険にさらされているとして、戦闘を続けるすべての当事者に対して包囲を解除するよう訴えました。
内戦が続くシリアでは、アサド政権の政府軍と反政府勢力などが各地で激しい戦闘を繰り広げていて、アレッポ東部など一部の地域は政府軍が包囲しているため、国連などによる食糧や医薬品などの支援物資の搬入ができない状態になっています。

ユニセフ=国連児童基金は27日、シリア全土にこうした地域が16か所あり、取り残された子どもは合わせて50万人近くに上ると発表しました。戦闘が激しさを増す中、取り残された子どもの数はこの1年でおよそ2倍になっていて、地域によっては2年近くにわたって支援物資が届いていないということです。

ユニセフのアンソニー・レーク事務局長は「現地の子どもたちは、わずかな食糧で食いつなぎ、医薬品もない中で、戦闘に巻き込まれて死んだりけがをしたりしている」として、戦闘を続けるすべての当事者に対し包囲を解除して支援物資の搬入を認めるよう訴えました。