総勢22人摘発 “大麻村”築いたリーダーの恐るべき集客力
2016年11月27日 09時26分 日刊ゲンダイDIGITAL
好漢として限界集落に溶け込んでいた荒田容疑者(ファイスブックから)
愛好家にとってはまさに理想郷だった。長野、静岡両県で大麻を隠し持っていたとして27〜64歳の男女22人が関東信越厚生局麻薬取締部などに摘発された事件。逮捕者の大半は長野県大町市や隣接する池田町の限界集落に住みつき、「大麻コミュニティー」を形成していたとみられる。すみかにした地域には奈良時代から朝廷に麻を献上していたことで知られる“大麻の聖地”もあった。
「彼らの多くがひげや髪を伸ばした『ヒッピー』風の身なりで、ここ5年ほどで移住してくる人が増えていました。仲間たちで大麻を栽培し、乱用していたとみられ、使用回数にして1万6000回分にあたる乾燥大麻約8キロが押収されています」(捜査事情通)
■近隣住民は「感じのいい青年」
そのコミュニティーのリーダーが、自営業の荒田裕容疑者(48)。高知県出身で、都内の私大を卒業し、15年ほど前に人口1万人の長野県池田町に移住してきた。地域にもかなり溶け込んでいた。
「最初は奥さん(麻取法違反で逮捕)と2人で暮らしていましたが、今は5人の子どもがいます。集落の行事にも積極的に参加し、町会長を務めるなど地域のリーダー的存在ですね。林業や農業、インディアン風の『ティピーテント』をつくる仕事を一生懸命しながら、年寄りの世話をしてくれる感じのいい青年です」(近隣住民)
荒田容疑者は周りに愛想を振りまく一方、10年以上前から長野県内で自身が主催する野外ライブを開き、仲間を集めていたとみられる。今年10月にも「2016信州申まつり」と称したライブを開催し、約200人を集めていたという。
「最近はやけに若い人が多いなと感じていました。集落は空き家が多いため、移住しやすかったのでしょう。大麻を持っているのは知りませんでしたが、この辺りでは野生の大麻も自生していて、昔は『おまえもどうだ』と言われたものです。彼らが大麻をやっていても不思議に思いませんね」(別の住民)
“大麻村”にはうってつけの地なのかも知れない。