【ソウル時事】朴槿恵韓国大統領の親友、崔順実被告による国政介入事件をめぐり、大統領退陣を求める大規模集会が２６日、ソウルなどの主要都市で開かれた。警察発表によると、ソウル中心部には約３０万人（主催者発表で約１５０万人）が集結。１２日の集会を上回り、１９８７年の民主化以降で最大規模となった。全国では計約１９０万人が参加したという。
　週末の抗議集会は５週連続。参加者らは「下野しろ」と大声で、朴氏の退陣を訴えた。
　検察が２０日、崔被告と共謀関係があったとして、朴氏を容疑者と認定して以降、大規模集会は初めて。ソウルでは２６日、初雪が観測され、冷え込みが厳しくなる中、大統領府まで約２００メートルに迫る行進も行われた。
　国会で進む弾劾訴追の動きに対し、賛成の声が相次いだ。男性公務員（３３）は国政停滞を懸念し、「野党は急いで弾劾訴追を進めるべきだ」と強調。エンジニアの羅明還さん（４３）も同じ考えだが、「与党から賛成が出るか、憲法裁判所が国民が望む結果を出すかは疑問だ」とも述べ、先行きを不安視する心情を明かした。
　大学４年の李※彬（※クサカンムリに惠）さんは「弾劾でも下野でも大統領はまず退くべきだ」と、辞任の意向を見せない朴氏を批判した。高校１年の姜※朱（※サンズイに玄）さん（１５）は友人と参加。「雪も降り、天気も良くないが（集会は）止めることはできない」と熱気の高まりを語り、気温が０度に近づく中、退陣を求める声を張り上げた。　【時事通信社】