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3号機もミュー粒子で調査 炉内の燃料位置特定

福島第1原発2号機でのミュー粒子調査の結果。U字形の部分が原子炉圧力容器で、正方形の部分が核燃料が本来あった場所。その下部の黒い部分が燃料デブリとみられる(東京電力提供)

 東京電力は、福島第1原発で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の位置を把握するため、物質を透過する性質がある素粒子「ミュー粒子」を使った炉内調査を年明け以降、3号機で始めることを決めた。燃料デブリの場所や量などはほとんど分かっていないため、東電はミュー粒子の調査を基に燃料デブリのデータを集めたうえで、来夏にも取り出し方針を決定する。

 3号機でのミュー粒子調査は初めて。1号機では昨年実施したが、肝心の原子炉圧力容器底部が見えなかったため、改良した機器で再度実施することも決めた。今年3月~7月に行われた2号機の調査では、燃料デブリの大半が圧力容器内に残っていることが分かった。

 東電はミュー粒子調査とともに、遠隔操作ロボットによる炉内調査も計画しており、これらを照らし合わせて燃料デブリの取り出し方針を決める方針だ。

 ミュー粒子は、宇宙から降り注ぐ宇宙線が地球の大気に当たって生じる。コンクリートなどは通過するものの、密度の高い核燃料はほとんど通り抜けることができないため、検出器で原子炉建屋を通り抜けたミュー粒子を観察すれば、核燃料の場所を把握できるとされる。エジプトのピラミッドの内部調査でも利用されている。【柳楽未来】

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