久々に新しいマンガを開拓したくてとらのあなに行ったらいいマンガを見つけたから紹介する。
なんて言えばいいんだろうねぇ…。
「水曜どうでしょうの再来」にして、
「彼氏にお願いされると断れなくて、嫌々ながら付き合ってくれて最後は彼氏よりもノリノリになってるという最高のラブコメ」にして、
「読者を知らない世界に案内してくれるクレイジージャーニー的な魅力のあるマンガ」であります!!
…こんなの、俺が嫌いなわけないじゃん!
よくぞ、よくぞ!俺の好きなもんをこんだけ詰めあわせてくれたよ!!
・ あらすじ
基本的にワンパターンです。
「彼氏にお願いされると断れない」 というアレなマンガで、俺が一番好んで読んでしまう種類の性格をしてる彼女が未体験ゾーンに連れだされいろんな体験をします。
今回はマンガで体験していることにはあんまりネタバレせず、彼氏彼女で出かけることや、作中のノリやリアリティについて熱く語っていく。
マンガの中で体験していく「やってみたいけど、チャレンジできていない世界の話」は購入した時のお楽しみとして取っておいてもらえると嬉しいです。
ほとんど拉致、ほとんどドッキリ、ほとんどどうでしょう!!
まず、このマンガを気に入った第一の理由は
「僕が水曜どうでしょうが大好きだから」
というところにある。
どこが「水曜どうでしょう」っぽいかといいますと、双介くんと真亜ちゃんの関係が、ドッキリで企画に連れ出すディレクター「藤村D」と、いつもドッキリを仕掛けられて過酷なロケの旅に連れて行かれるタレント「大泉洋」の関係そのものだったから。
だから、1話のみならず2話でも3話でも同じようなワンパターン展開で連れ出す人、連れ回される人の関係性ができあがっているのを見て
「これ、どうでしょうじゃん!!」
と歓喜しながら楽しんだ。
しかも、中盤になると真亜ちゃんが双介くんよりも未知の体験を楽しんでいる話が増えてきたため
「そうそう。いつも意気揚々と番組を始める藤村Dも、足をくじいたり、胃もたれしたり、予期せぬトラブルに青ざめたりして、なんやかんや言って旅を楽しんでるのは巻き込まれていくやつなんだよ…そこまで再現してくれるのは嬉しいじゃないか」
と思ったのがリアリティがあったり、理にかなっていたりして面白かった。
世の中には2種類の人間がいる。驚かせたい奴と、本当は驚きたい奴だ!
真亜ちゃんみたいなタイプの人はインドアな人って出かけたくないじゃなくて、多感すぎてしまうから出かけられないんだ。
「楽しそう」よりも、「めんどくさい」「危なそう」「気苦労が多そう」など先にネガティブなことがちらついてしまう人達は自分から出かけにくい。
アウトドアな人は「人生損してる」とか「できない言い訳ばかり作るダメ人間だ」とバカにするが、それは全然違う。
インドアの人は想像力豊かな分、出かければ楽しい反面で、なにか起きた時、同しようもない時のことを真っ先に思い浮かべてしまって動けないんだ。
先ほど例に出した「水曜どうでしょう」にもこんな話がある。
アウトドア嫌いの出演者「鈴井貴之」は番組で連れて行かれたユーコン川でのカヌーの旅をきっかけにアウトドアが好きになってしまった。
そのため、近年では森の開拓する自然生活まではじめてしまうほど目覚めてしまっている。
“ミスター”鈴井貴之「週末は『森づくり』をしています」 | 日刊SPA!
その一方で、世の中には
「人を驚かせるためなら自分が酷い目にあってでも道連れになって驚く顔をするようなところに連れて行きたい」
という人がいる。双介くんであり、藤村Dってそういう人だね。
アウトドアな人は適度にバカ。
危険や不手際で自分が痛い目に遭う・人に怒られることよりも、真っ先に楽しいことが思い浮かんで「こういうのやってみたかったんだよね」と走りだしてる。
ただ…こういう人達って、だいたい旅や未体験に対して準備が甘かったり、途中で飽きちゃったりするため、連れだした割には楽しめなかったりする。
水曜どうでしょうでいえば、ジャングル・リベンジがいい例だろう。
全員が「最も辛かった」「二度とやりたくない」と言ってる旅に、大泉洋を連れ出すためにディレクターは道連れになってまでも、連れだしてしまったことがある。
そして、この旅では旅に連れだした藤村Dが足を痛めて嫌々連れてこられたはずの大泉に怒られたり、荷物を持ってもらったりと、数々の失態を演じる。
でも、水曜どうでしょうでもこのマンガでも「最後には楽しんでいる人がいること」がお互いの救いになっている。
しかも、どうでしょうは男4人旅で、みんなが男子中学生に戻ったようなノリで旅を楽しむ(悪口を言いあう)ところが「男の友情っぽくていいね」なんだ。
でも、「真亜ちゃんは今日も家にいたい」では、それがお互いがお互いを必要としている夫婦系ラブコメみたいにうまくまとまっているのがすごく良かった。
未体験に誘う・誘わないが、夫婦関係のメタファーになっているから微笑ましい
どこまで意図したものかはわからない。
だけど、「一人では未体験に行けない人」と「一人では何かを体験しても飽きてしまう人」が二人合わせて、やっと楽しく出かけられるという関係が男女の間で成り立っているのはすごく愛を感じて心温まる。
とてもぽかぽかする。
力を合わせて…という話はほとんどないのだが、お互いがお互いのおかげで楽しめているという関係性に
「カップルっていいなぁ〜」
「重たくも暑苦しくもないけど、愛を感じていいなぁ〜」
というしみじみとした感動があった。
しかも、彼女が正しく彼女なところがまたいいのよ。
そりゃ、男の悪ノリで連れだされるどうでしょうも見てる分には面白いし、男同士でそういう馬鹿をやること自体にロマンもあるよ?
でも、彼氏彼女が「彼氏にお願いされると断れないんだよね」という半分女の子のノロケ、半分被害者意識を口実とした言い訳・逃げ口上みたいな女の子心理がキチッと描かれてるところが僕は好きだった。
「この人達、正しくリア充だ。リア充であることをいいモノだと捉えつつ、同時に煩わしくめんどくさくも捉えてる。世の中にはキスすることや抱き合うことがラブコメみたいな風潮があるけど、むしろ相方というめんどくささと、補完関係を楽しむことこそ正しく恋愛で、正しくリア充なんだ!!」
…特にイチャイチャもしないし、濡れ場もない。
でも、やったことない体験をしながらも相手のことを思ったり、むしろ相手がいるから楽しめたり救われたり…そういう関係って友情よりももっと深いよね。
それが、正しくラブコメ・正しくリア充・正しく幸せに見えて、よかった。
一見、日常から出て行く作品のように見える作品なんだよ?
でも、むしろ二人が一緒に出かけていけば、リア充でお互いのことを思っている二人ならそれはどこに行こうが何をしようが日常なんだと気づいた時に、この作品にどっぷりとハマることができた気がした。
あ、そうそう。作者のあとがきマンガとか、表紙の裏に印刷されているおまけがすげーかわいいです。その辺も含めて徹底しているので、もっと評価されて欲しいです。
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「オタクに読んで欲しいマンガ」つながり。ちなみに、こっちも実用的でありつつ、妹の絵がかわいいことが実は重要な魅力。