メディア日本むかしばなし
あるところに人気のブログがあったが、実際は巷の人気記事を紹介しているだけであった。人々は言った。「自分でネタを作らないなんてみっともない。テキストサイトの時代はみんな自分でネタを作ったものだった」
しばらくして別のブログが人気になったが、実際は海外の人気記事を翻訳しているだけであった。人々は言った。「人気記事を翻訳をするだけなんて手軽なものだ。昔のブログは自分でおもしろ記事を発掘したものだった」
しばらくして、とあるメディアがPVを集めるようになったが、実際は海外の人気記事を切り刻んで紹介しているだけだった。人々は言った。「元記事があるのに編集するなんてひどい。昔は海外記事はちゃんと翻訳したものだった」
しばらくして別のメディアがPVを集めるようになったが、実際は海外の記事を無断で翻訳して編集するだけだった。人々は言った。「元ネタがあるのに自分たちの記事みたいにするのはいかがなものか。昔は元ネタはちゃんとリンクしたものだった」
しばらくして、他のメディアが注目を集めるようになったが、実際は釣り気味のタイトルでPVを稼いでいるだけだった。人々は言った。「釣りタイトルでネタを盛るのは卑怯ではないか。昔はネタはそのまま提供したものだった」
しばらくして、さらに他のメディアが席巻したが、実際は言ってもいないことを編集して炎上を演出しているだけだった。人々は言った。「事実と異なることを炎上のネタにするのは許せない。昔は釣り記事は釣り記事と分かったものだった」
しばらくして、新興メディアが生まれたが、実際は外注のライターが無責任に書いただけの内容だった。人々は言った。「誰が書いたものか分からない文章で釣るなんて。昔は炎上したらその仕掛け人くらいは分かったものだった」
しばらくして、別のメディアが生まれたが、
記事内容に問題点があった場合は、通報フォームを利用しなければいけなくなった。