前回の記事では、インバウンド需要に対応するメニューについて書きました。訪日外国人が増えるなか、日本の飲食店にはどのような準備が必要でしょう。
外国人観光客が日本に訪れた際にまず悩むこと。それは、無料Wi-fiが少ないということです。ショッピングモールや大手チェーン店などでは設置が進んでおりますが、いまだ広く普及されず、悩みの種となっています。
引用:総務省・観光庁:「訪日外国人旅行者の国内における受入環境整備に関する現状調査」
上記のグラフを見て分かるように、外国人観光客の45%以上が無料公共Wi-fiの設置が少なく困っていることが挙げられています。
そもそもWi-fiとは何なのか?
近年ではよくテレビなどで聞いたり、街中で見かけたりする「Wi-fi」ですが、どのようなものか皆さんは想像できますでしょうか。
Wi-fiとは『 ネットワーク接続に対応した機器を、無線(ワイヤレス)でLAN(Local Area Network)に接続する技術のことです。』です。つまり、通常はケーブルをつなげないとインターネットに接続することができませんが、無線LANの場合は、設定をするだけでインターネットに接続することができます。
日本人は意識して街中にあるWi-fiを利用している人は多くはありません。ですが、外国人観光客の70%以上は、無料公衆無線LAN(Wifi)をあらかじめ利用するつもりで訪れています。
Wifi設置をするメリット・デメリット
Wi-fiの設置が、訪日外国人の多くが望んでいることがわかりました。それでは、Wi-fiを設置することで飲食店側・顧客側の目線でどういう効果が望めるのでしょうか。飲食店メリット・デメリット
《メリット》
・店舗・施設情報の発信
Wi-fi接続時に店舗情報を発信することができるので、お客様に店舗をPRすることに繋がります。
・サービスの向上
待ち時間や混雑時においても、満足度が著しく損なわれる危険が少なく、無料で高速な通信を実現するWi-Fiの導入は、サービスの向上に繋がります。
《デメリット》
・月々の費用や設置費用がかかる
※設置費用等がかからないものもあります。
・長居をするお客様が増え、回転率が低下する
顧客のメリット・デメリット
《メリット》
・無料で通信が可能
音楽・動画視聴など、通信量が多いインターネットの使用などが増えるなか、通信量を気にせずインターネットが利用できます。
《デメリット》
・セキュリティ面に不安が残る
セキュリティ対策を十分に行っていないWi-fi提供元が少なからずいます。リスクも考慮しつつ使用する必要があります。
必ずしも、良い効果だけがあるわけではありません。Wi-fiの設置を行う際は、お店に与えるメリットの他に、デメリットにも十分理解をする必要があるようです。
今後に期待されることとは
以前の記事でも書きましたが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、さまざまな経済効果が期待されています。外国人観光客が2020年までに2,000万人を突破し、オリンピックが開催される東京を中心に通信環境においても快適化が必要となるでしょう。
・訪日外国人の現状を把握する
観光客がいま抱えている悩み、現状で困っていることをいち早くキャッチする。・2020年に向けて事前に準備⇒行動に移す
まだ数年あるから…と先延ばしにするのではなく、早め早めに準備にとりかかる。情報収集をする。通信設備が整ったうえでの集客の予想をたてる、行動に移す。
観光客が東京に訪れるということは、当然売上にも大きく影響を及ぼし、今後の行動次第でビックウェーブに乗ることができます。
そうした中で売上を伸ばす店舗は、観光客の意図をくみ取り、事前に準備し行動をしてきた店舗であり、自分の店舗のアピールをすることができる要素を持っています。これらの記事が皆様の手助けになれば幸いです。