トリカブトは危険な植物!毒性が強く食べると死に至ることも!中毒の治療方法や致死量、他の植物との見分け方も紹介します

トリカブトはその猛毒性から、摂取すると死に至ることもあるということをご存知ですか?日本にも多く自生している植物で、案外身近に生えていたりします。特に春の山菜採集の時期は、トリカブトを他の山菜と間違って食べてしまう方がいらっしゃいますが、これはとても危険なことです。そこで今回は、そんなトリカブトについてしっかりと知っていただく為に、種類や中毒症状、他の植物との見分け方などをお話していきます。

トリカブトって?

猛毒であるとして有名なトリカブト。その毒の威力は、世界の歴史において暗殺や死刑、自殺、殺人事件などでも使用されてきたほどで、多くの方が耳にしたことのある名前かと思われます。

このトリカブト、実は山や林に行くと普通に生息しているもので、見たことがある方もいらっしゃるかと思われます。切り花や鉢植えとしても販売されていますので、実は身近にあったりすることもあります。毒性は強いですが、「毒を以て毒を制す」と言う言葉もあるように、薬として使用されることもある植物です。

山や林にふつうに生えている上に、葉が食用の山菜とよく似ています。この為毎年トリカブトと気が付かずに誤食してしまい、中毒症状が出てしまうケースが何件かあります。厚生労働省や地方自治体も注意喚起はしていますが、中々見分けがつきにくいため、山菜採取の際は注意が必要と言われています。

そこで今回は、トリカブトの種類から中毒症状、そして他の山菜との見分け方までご説明していきます。トリカブトのことをよく知ることで、誤食による中毒を防いでいきましょう。

トリカブトとはどういう植物?

キンポウゲ科トリカブト属

トリカブトは、キンポウゲ目キンボウゲ科トリカブト属の植物の総称です。夏から秋にかけて花を咲かせます。多くの野生種があり、日本には約30種類、世界には300種類ほどのトリカブトが自生しています。日本のトリカブトは、種類によって生息地が異なり、北海道に分布するもの、本州に分布するもの、中国地方から九州に分布するものなどがあります。

一般的には、茎が直立あるいは斜めに生えており、つる状になっているものもあります。茎の高さは1m前後で、種類によっては180㎝程まで伸びるものもあります。初夏から秋になると、枝分かれした茎の先に兜状の綺麗な花を咲かせます。

日本三大有毒植物

キンポウゲ科の植物には有毒のものが多く、特にこのトリカブト属の植物のほとんどは有毒植物です。花や葉など、植物全体に毒を含んでおり、特に根の部分に多いです。この為トリカブトは、「ドクウツギ」「ドクゼリ」と並ぶ、日本三大有毒植物の一つとされています。

多年草

多くのトリカブトは多年草ですので、抜かない限りは基本的に生えっぱなしで、毎年花を咲かせる植物です。

鳥兜、烏帽子に似ている

トリカブトの名前の由来は、トリカブトの花の形が「鳥兜」や「烏帽子」に似ているからです。鳥兜とは、神社や仏閣などの民俗芸能や舞楽の時に頭にかぶるものです。烏帽子は、平安時代などに和装での礼服の際に、成人男性が被っていた帽子のことです。

漢方薬として使われている

トリカブトは猛毒を持っていますが、根を減毒することで、「附子」や「烏頭」という生薬になります。トリカブトの植物の母根を「烏頭」、子根を「附子」と言います。母根は毒性が非常に強いため、「通仙散」と言う麻酔薬の主成分として使用されています。この為、烏頭は慎重に取り扱わねばなりません。

附子は、散寒薬と呼ばれ、冷えや寒気などを伴う嘔吐・下痢・腹痛などを改善する生薬として使用されています。体を温める力が生姜などよりも強力と言われており、飲むと体が温まり、発汗します。

こちらも毒性は強いため、生のまま使用されることはなく、加工して使用されます。日本では、高圧加熱することで減毒し、安全性の高いものが使われています。日本で販売されている附子を使用した漢方薬には、麻黄附子細辛湯、八味地黄丸、牛車腎気丸などがあります

これらの漢方薬は、薬とはいえ毒性が強いものです。素人が自己判断で使うことはせず、必ず専門的な知識のある漢方薬店や医師による処方の上で使用してください。

切り花として販売されていることも

トリカブトには、紫・白・黄色。ピンクなどの綺麗な花が咲きます。トリカブトは根に毒があるので、切り花を食べたりしない限り、普通に鑑賞する分には問題はないそうです。

また、ポット苗が売られていることもありますので、観賞用として栽培することも可能です。ですが、栽培の際にも、毒には注意する必要があります。樹液が皮膚につくとかぶれることがありますし、根の部分は危険ですので、植え替えたり株分けをしたりする場合は、手袋をして行いましょう。

なお、トリカブトには根だけではなく、葉や花にも有毒成分が存在しています。切り花を飾る場合や苗を栽培する場合でも、大人はもちろん、乳幼児やペットなどの口に入らないようにする注意が必要です。

毒性や毒成分

トリカブトの毒性は、アコニチン系アルカロイドと呼ばれるものです。他にも、メサコニチン、アコニン、ヒバコニチン、アチシンなどが、根を始めとする全体に含まれています。なお、トリカブトの採集時期や採集場所によって、毒の強さは異なるそうです。

毒性の強さなどに関わらず、野生のトリカブトを食べることはとても危険です。食べると、嘔吐や呼吸困難、臓器不全などから最悪死に至ることまであります。トリカブトの毒は、皮膚や粘膜からも吸収され、口から摂取すると数十秒で死亡する危険性がある程の即効性があります。新鮮なトリカブトの根の致死量は、0.2~1gです。そして、解毒剤はありません。

古くは、狩猟などで使用する矢毒や、毒薬として使用されていたそうです。古代ギリシアや古代ローマでは、処刑や自殺、暗殺などにも使用され、その毒性の強さにより苦しまずに死亡すると考えられていたようです。

生息地、生育地

トリカブトは、ヨーロッパ、ロシア、ヒマラヤ、中国、インド、アジアにかけての広範囲で分布してます。山地の木の陰や、高地の草原などに生息しており、沢筋などの湿気の多い場所や半日陰に生えやすく、群落を作って生えています。涼しいところに自生している為、あまり暑すぎる場所では枯れてしまうこともあるようです

日本でも、山地や高原などに自生しています。毎年春から初夏にかけての山菜採集時期に、 トリカブトと酷似している野草「ニリンソウ」や「モミジガサ」、根をわさびなどと間違って誤食してしまう中毒事故も多く、案外見つけやすいところに生えているそうです。

ブルガリアなどでは、観賞用植物として畑で栽培している人もいるそうです。キルギス共和国やヒマラヤには、毒性のないトリカブトもあるそうですし、東京や関西四国などでも毒性の弱いものがあるそうです。同じ種類のものでも、生息地域によって、その毒性は変化するそうです。

花言葉

トリカブトの花言葉には、「人嫌い」「騎士道」「栄光」「復讐」「厭世家」があります。プラスイメージのものとマイナスメージのものが混在していますね。これは、見た目・形に由来しているものと、毒と言うイメージに由来しているものがある為です。

トリカブトは英語で、修道士のずきんという意味の「Monkshood」や「兜の花と言う意味の「Helmet flower」と呼ばれています。花言葉の「人嫌い」は修道士に関係しているそうで、「騎士道」「栄光」は騎士のつけるものである兜に由来しているそうです。また、「復讐」は、トリカブトの毒に由来しているそうです。

トリカブトの種類・品種を知ろう!

ヤマトリカブト

ヤマトリカブトは、山地の林などに自生しています。山に生えるトリカブトなので、「山鳥兜」と名付けられました。日本の固有種で、本州の東北地方から中部地方に分布しています。

草丈は1m程度で、大きいと150㎝程になるそうです。花をつける8~10月ごろになると、茎が下垂します。花の色は鮮やかな青紫色で、多数の花が咲きます。葉は、円心形で、3つから5つに深くさけた形です。互い違いに生える、互生です。葉の縁は、粗くギザギザしています。この葉の部分がヨモギに似ており、間違って食べてしまうことが多々あります。

エゾトリカブト

エゾトリカブトは、北海道の山地の林の中や沢沿いに生息しているトリカブトです。エゾトリカブトは、世界的に見ても最も強い毒性を持っています。かつてアイヌの人々が狩猟時に矢毒として用いていたそうで、現在は禁止されています。

8~10月にかけて、約3㎝程の青紫の花が咲きます。周りにある花びらのように見えるのはがく片で、それが5枚あります。本当の花弁は、がくの内側に隠れて2枚あります。茎は弓なりに曲がり、丈夫で枝分かれし、この茎や葉の付け根から延びた茎に、まばらに花が咲きます。葉は3つにさけ、小葉がさらに2つに深くさけています。

エゾトリカブトの葉は、山菜にニリンソウに似ているので、間違って食べてしまうことが多々あります。

オクトリカブト

北海道から本中の日本海側に生息するトリカブトです。陸奥に多いことから、「オクトリカブト」と言う名前が付けられました。オクトリカブトも毒性が強く、世界で2番目に強毒であると言われています。

8~9月頃、濃い青紫の花を咲かせます。エゾトリカブトと同様に、周りの花びらに見えるのはがくで、花弁は内側にあります。葉は3~7つに避けていますが、細長くさけでいるわけではなくその形には丸みがあり、粗いギザギザがあります

ハナトリカブト

トリカブトの中でも、栽培種として出回っているのがこの「ハナトリカブト」です。別名は「アコニタム」です。中国にひどく分布している品種で、日本には江戸時代に薬用植物として中国から渡来したのだそうです。現在も薬用として栽培されており、漢方薬の生薬「附子」として利用させるのは、このハナトリカブトの根が多いそうです。

野生のトリカブトと違い、丈が低く、多くの花を咲かせます。毒性も弱いようです。6~8月頃に紫の花が咲きます。花は約4㎝程の大きさで、枝先に咲きます。

アズマレイジンソウ

東北地方から中部地方に生息するトリカブトです。レイジンとは伶人と書き、雅楽を演奏する人のことを言います。花の形が伶人に似ており、関東地方に多く生息していることから、アズマレイジンソウと名づけられました。

8~10月に、約2~3㎝程の淡い紅紫または青紫色の花を咲かせます。茎に均等に花をつけ、下から上へ向かって咲いていきます。葉は根の際から生え、直径15㎝程の大きさで、5~7つほどに裂けています。

オチクラブシ

オチクラブシは、長野や新潟、福島などの山地に生息するトリカブトです。「ミヤマトリカブト」の一種で低山型です。夏から秋にかけて青紫の花を咲かせます。茎は斜上して、先端がやや垂れています。葉は5~7つほどに裂けています。

オオレイジンソウ

国内では北海道から本州の中部地方、海外では朝鮮や中国、ロシアなどに生息しているトリカブトです。花の形は約2~3㎝程で、他のトリカブトと同じ形状ですが、色が紫ではなくクリーム色です。7~8月にかけて花を咲かせます。葉は7~9つに大きく裂け、さらに細かく裂けています。

サンヨウブシ

トリカブトの仲間ですが、毒性がないのがこのサンヨウブシです。本州に生息してます。

8~10月に、約5㎝程の花を咲かせます。淡い紫の花を咲かせることが多く、白い花が咲くこともあります。葉は3~7つに裂け、粗いギザギザがあります。茎はまっすぐには伸びず、斜めに伸びていきます。

キバナトリカブト

通常トリカブトの花は、紫色のことが多いですが、この「キバナトリカブト」はその名の通り、淡い黄色い花を咲かせるトリカブトです。6~8月に花を咲かせます。葉は5つに裂け、粗いギザギザがあります。

食べたらどうなる?

トリカブトは、花が咲いている場合は間違えることはあまりありませんが、春から初夏にかけての若葉の頃に、他の山菜などと誤認して食中毒が発生しやすい植物です。また、根の部分を生姜やワサビと誤認する場合や、トリカブト由来のはちみつによる食中毒も発生しています。

減毒処理を行っていないトリカブトは、摂氏100度内外で1時間以上煮沸しないと、中毒を起こさない状態にまでなることはありえないそうです。特に、春の山菜の収穫時期のトリカブトには、有毒性物質が多く含有されていますので、要注意です。

トリカブトによる中毒は重篤になりやすいです。その為、山菜を取る場合はしっかりと経験者・有識者からの指導を受け、トリカブトかどうかを見分けるようにしていきましょう。また、見分けるためには、日頃から自然に親しむ必要もあると考えられています。素人の知識のみで山菜を摂って食べることは、中毒を予防するためにも控えるようにしてください。

万が一トリカブトと知らずに摂取してしまった場合、様々な症状が順を追って現われてきます。初期・中期・末期の症状が順番に現れ、症状の順番が逆転することはないそうです。

出来れば初期症状が現れた時点で、食べたものはすぐに吐き出すようにしましょう。すでにいくつか食べてしまっている場合でも、嘔吐させてすべて吐き出させ、大量の水分を摂取させてください。これは、お茶でも牛乳でも構いません。水分を摂取させ、毒の成分の吸収を少しでも遅らせるように対処してください。

なお、中毒症状には、食べた量や個人の体質などによって差がありますのが、症状がどうあれ、トリカブトを間違えて食べてしまったとわかった場合は、ただちに医療機関を受診する必要があります。症状が重い場合は、救急搬送することも頭の中に入れておきましょう。

また、誤食以外でも、ヨーロッパの民間療法でトリカブトを使用する場合があり、使用量を誤った場合に中毒を引き起こすこともあります。ホメオパシーと呼ばれる療法で、風邪薬などとして使用されるようです。日本でも、この民間療法による中毒が発生していますので、使用する場合は、くれぐれも量を守ってください。

手足のしびれ

トリカブトを口から摂取すると、まずごく初期の症状として、のぼせや顔面のほてり、酩酊状態などが現れることもあるそうです。これらの症状は、摂取後すぐから現れ始めます。

そしておよそ15~30分後、場合によっては摂取直後から、口や唇、舌にしびれや灼熱感が現れます。ビリビリと刺すような独特のしびれで、麻痺を誘発します。アリが這いまわるような感覚になることもあるようです。口などのしびれの後は、徐々に胸部や手足にしびれが生じてきます。

さらには後頸部や上肢部、腹部などへしびれが広がっていくそうです。特に、胃やみぞおちの灼熱感やドキドキする状態が起こります。めまいや発汗、筋肉の硬直を伴うこともあります。

嘔吐

悪化して中期になると、よだれを流したり、舌の硬直、ろれつが回らなくなるなど症状が現れ始めます。そして、寒気や冷や汗、顔面蒼白、悪心から吐き気や嘔吐が現れます。さらには口の渇き、胃痛や腹痛、手足の倦怠感、体温低下が起こることもあります。また、嘔吐が現れると、起立不能になることが多いようです。

下痢

尿失禁または排尿障害が現れることがあります。下痢はあまり現れることはないそうですが、中期の状態の時に現れることもあるようです。

呼吸困難

末期の状態になると、知覚・中枢麻痺を起こす為、呼吸困難、周囲が黄色く見える色覚異常、視力障害、意識混濁などが徐々に表れてきます。呼吸困難によってチアノーゼになることもあります。

不整脈

中毒症状でもっとも特徴的なのが、不整脈です。中期~末期になると起こります。摂取後1時間ほどすると現れる症状です。不整脈とは、脈が徐々に遅く不規則になる症状のことで、この不整脈が頻発するとこん睡状態になることもあるので、とても危険な症状です。

多形性心室性期外収縮、上室頻拍、頻拍型心室性固有調律、変行伝導を伴う上室頻拍、房室ブロック、脚ブロック、多形性心室頻拍など、様々な不整脈が現れると考えられています。不整脈が起こると、病院で薬を点滴静注します。重症の不整脈の場合は、ペースメーカーを使用することもあるそうです。

血圧低下

血圧は初めのうちは正常ですが、間もなく低下するそうです。これは、不整脈が原因で起こると考えられています。末期になると起こる症状で、痙攣も起きてくるそうです。

死に至る

最悪、死亡する場合もあります。血圧低下から痙攣をおこし、意識不明・呼吸不全(呼吸中枢麻痺)に至ってから死亡することがあるのだそうです。死亡の大多数は発症後1~6時間以内と言われています。ですが、摂取量と状況によっては、摂取から数十秒で死亡する即効性も持ち合わせています。なお、中毒症状が出てから24時間以上生存すれば、回復することが多いそうです。

トリカブトの致死量は、アコニチンが2~6㎎と言われています。これは、トリカブトの新鮮な根の大体0.2~1.0gに含まれる量なのだそうです。毒性は、根、葉、茎の順に弱くなりますが、葉を1g食べただけでも中毒を起こすことがありますし、花や花粉も有毒です。

漢方薬としての効能

トリカブトは毒性の強い植物ですが、正しく加工し、用法を守って使用することで、とても有効的な漢方薬として使用することができます。ただし、副作用が全く起きないわけではありません。合わない薬を服用してしまうと、発汗や下痢、吐き気、のぼせ、動悸などの症状が出る場合があります。これは、毒性の強い生薬に良く起こるものです。

漢方薬を使用する場合は、医師や漢方専門家により、自分の体質や体調に合ったものをしっかりと処方してもらい、正しく使用していきましょう。

強心作用

トリカブトのアコニチンには、強心作用があると言われています。強心作用とは、心臓の筋肉である心筋に作用して、その収縮力を強くする作用のことです。心臓の働きを促進してくれるため、心臓の機能が低下している時に使用するものです。

鎮痛作用

トリカブトには鎮痛作用がある為、関節痛や腰痛、筋肉痛、リウマチなどの疼痛疾患によく処方されます。

血液循環の改善

トリカブトには、血管拡張作用があります。特に漢方薬の牛車腎気丸や桂枝加朮附湯では、皮膚温上昇作用や末梢血管拡張作用を期待できるため、血液循環の改善に有効と考えられています。

トリカブトは体を温める作用もある為、新陳代謝機能が低下した場合、その状態を復活させるためにも使われます。冷え症の方に処方されることもあります。

間違えやすい植物とその見分け方

ヨモギ

ヨモギは、草餅などに使用される私たちになじみのある植物です。土手や原っぱなどに生えていることが多く、ヨモギの種類は日本でも30種類ほどあるそうです。このヨモギを山で採取する時は、ヤマトリカブトの若葉と見分けることが必要です。ヤマトリカブトは成長すると茎が高く伸びますので、ヨモギとの違いは一目瞭然ですが、若葉の場合は見分けがつきにくいです。

ヨモギの特徴は、茎に毛が生えていること、独特のニオイ、そして葉の裏が白いことです。トリカブトの葉には光沢があり、ニオイもありません。ヨモギらしきものを見つけたらまず葉の裏の色を確認し、白かったらニオイも確認しましょう。

ニリンソウ

ニリンソウは、トリカブトと同じ環境に生える食用可能の野草です。トリカブトと葉の形状がよく似ており、同じ場所に混在して生えていることもある為、摘む時には注意が必要です。

ニリンソウとトリカブトの違いは、花の咲く時期と茎の成長する高さ、そして根の形状の違いです。ニリンソウは、春先に白い花を咲かせますが、トリカブトは秋に紫の花を咲かせます。白い花が咲いている場合は必ず、花を咲かせている茎を確認してから摂るようにしてください。

また、ニリンソウは茎がほとんど立ち上がりません。一方トリカブトは成長するにつれ、茎が立ち上がって行き、1m程まで高くなります。そして根の形状は、ニリンソウの根茎は横に這って伸びますが、トリカブトは紡錘形の塊根です。

なお、ニリンソウにもプロトアネモニンという毒がありますので、食用にするには湯がく必要があるそうです。

モミジガサ

モミジガサは、東北地方では「シドケ」と呼ばれる、葉が展開する前の若い茎葉をゆでて食べる山菜です。山地の林に自生するキク科の多年草で、草丈は90㎝程度まで伸びます。夏に円錐状の小さい花を咲かせます。

モミジガサとトリカブトの葉は非常によく似ている為、初心者は間違えやすいそうです。それぞれに違いはありますが、わかりにくいので、出来れば初心者の方の採取は控えた方がよいでしょう。

モミジガサの葉の表面には細かい毛が生えていますが、トリカブトの葉は無毛です。また、モミジガサの葉は掌状で、葉の裂け目が深くはありません。一方トリカブトの葉は深く裂けているものが多いので、この二点で見分けます。

医療機関でのトリカブト中毒の治療方法とは?

胃洗浄

胃洗浄は、トリカブトを誤食した場合に、水や生理食塩水などの洗浄液をを用いて、胃に残るトリカブトを除去する目的で行われます。摂取してから胃洗浄を行うまでの時間は、一般に1時間以内が目安だそうです。胃洗浄の後、さらに吸着剤として活性炭や牛乳、タンニン酸液などの投与を行うそうです。

腸洗浄

胃洗浄と共に、こちらも腸内のトリカブトを除去する目的で腸洗浄が行われることもあります。

下剤

胃洗浄の後、下剤の投与を行うこともあります。排泄を促進し、体に中の毒物を除去する目的で行われます。

解毒薬はない

トリカブトに対する解毒剤・拮抗剤、特別な治療法はありません。軽症の場合は経過観察で済む場合もありますが、重症の場合には様々な処置が行われます。

上でご説明したような胃洗浄や腸洗浄、下剤などを使用した後は、対症療法として呼吸や循環管理を行い、不整脈対策の点滴やペースメーカー、心室性期外収縮や心室細動に対する治療を中心として行われます。副交感神経亢進状態には、硫安アトロピンの投与を行います。

他にも、抗痙攣剤や鎮痛剤、ステロイドの投与、輸血、酸素吸入や人工呼吸などが行われることもあるそうです。

まとめ

トリカブトがどんな植物なのか、お分かりいただけたでしょうか?トリカブトには種類が多いため、中々種類ごとの見分けはつきにくいと言われています。ですが、種類を問わず、とにかくトリカブトだと思ったら触らないことが大切です。

春になると山菜採集に出かける方は、トリカブトを他の植物と間違えないようにする必要があります。トリカブトの葉にも色々な形がありますし、似ている植物も多々あります。ご紹介した三つ以外の植物でも似ていると言われているものがありますので、どっちなのかわからなかったら触らない様にしましょう。

山菜採集において、「わからなければ採らない」ということは、万が一誤食してしまわないようにするために大切なことです。このように、トリカブトは猛毒にもかかわらず、花が咲いていないととても分かりにくい植物です。山菜採集に行こうと考えている場合は、出来れば有識者や専門家などと一緒に行くことをおすすめします。

ですが、山菜摘みに慣れている人でも間違えることが少なくないようですので、細心の注意が必要です。
また、万が一中毒症状が出た場合は、すぐに病院に行きましょう。近年でも、中毒症状を起こしている方や死亡してしまう方が、実際に年に数人程いらっしゃいます。

また、漢方薬として使用している場合も副作用は起こりえますので、何かおかしいなと思ったら、病院や漢方薬店へ相談してください。薬になるとはいえ、トリカブトは猛毒を持つ植物です。くれぐれも軽視しないよう、慎重に取り扱っていってください。

トリカブトは猛毒性のあるとても危険性な植物です。そのことをしっかりと理解し、自分やご家族、ご友人などを危険な目に合わせない様に気を付けていきましょう。

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