北・東日本で降雪 関東甲信平野部も積雪のおそれ

北・東日本で降雪 関東甲信平野部も積雪のおそれ
上空に真冬並みの強い寒気が流れ込んでいる影響で、北日本と東日本の山沿いを中心に雪が降っていて、関東甲信では昼すぎにかけてまとまった雪が降り、平野部でも積もるおそれがあります。気象庁は雪による交通への影響や、路面の凍結などに注意するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、北日本と東日本の上空1500メートル付近に氷点下3度以下の真冬並みの強い寒気が流れ込んでいる影響で、北日本と東日本の山沿いを中心に雪が降っています。

午前5時までの24時間に降った雪の量は、北海道倶知安町で34センチ、北海道夕張市で28センチ、青森市で10センチなどとなっています。

また、午前5時には、北海道名寄市と夕張市で34センチ、山梨県富士河口湖町で3センチ、長野県諏訪市と飯田市で2センチの積雪を観測しました。

甲府市では午前4時前にみぞれが降り、気象台は初雪を観測したと発表しました。甲府市で11月に初雪を観測したのは、昭和37年以来54年ぶりです。

北日本の日本海側や北陸などでは、このあとも雪が降り続き、積雪が増えるところがある見込みです。

また、関東の南の海上にある前線を伴った低気圧に向かって寒気の流れ込みが強まりこのあと気温がさらに下がるため、関東の山沿いと甲信地方を中心に昼すぎにかけてまとまった雪となり、関東の平野部でもところによって雪が積もる見込みです。

25日朝までに降る雪の量は、いずれも多いところで、北海道の日本海側で25センチ、甲信地方と関東北部の山沿いで15センチ、神奈川県の箱根から東京の多摩地方、埼玉県の秩父地方にかけての山沿いで10センチ、関東の平野部で5センチと予想され、このうち東京23区でもところによって2センチの雪が降るおそれがあります。

東京の都心で初雪が観測された場合、11月としては昭和37年以来54年ぶりで、積雪が観測された場合は、記録が残っている昭和36年以降では、初めてとなります。

気象庁は、雪による交通への影響のほか、電線や樹木への着雪、それに路面の凍結などに注意するよう呼びかけています。

関東甲信で雪が降ったら

関東甲信では過去にも、雪が積もると転倒によるけが人が相次いだり、交通機関が大幅に乱れたりするなどの影響が出ています。積雪が予想されている地域では、外出する際にはふだんより余裕を持って行動するほか、滑り止めのついた靴を履いたり、冬用のタイヤに替えた車を使ったりするなどの安全対策が必要です。

関東甲信ではことし1月の大雪で、山沿いで40センチの積雪となったところがあったほか、平野部でも雪が降り、東京の都心で6センチ、横浜市でも5センチの積雪を観測しました。この大雪で、東京・杉並区では軽乗用車が横転し、乗っていた60代の男性が腕の骨を折る大けがをしたほか、埼玉県所沢市では自転車に乗っていた60代の女性が転倒して足の骨を折るなど、国のまとめで関東を中心におよそ350人がけがをしました。

雪が積もった路面で車を運転する場合、夏用のタイヤのままでは、スリップしたり、立往生したりするおそれがあります。積雪が予想される地域では、冬用のタイヤに替えたり、チェーンをつけたりした車を使うほか、歩く際にも滑り止めのついた靴を履くなどの安全対策が必要です。

また、ことし1月の大雪では、交通機関のダイヤが大幅に乱れ、鉄道やバスが本数を減らして運行したほか、空の便の欠航も相次ぎました。朝のラッシュの時間帯と重なったこともあり、都内の鉄道の駅の中には電車に乗りきれない乗客がホームにあふれ、入場を制限するところが相次いだほか、積雪が多かった地域では路面が凍結するなどして、雪がやんだ後も混乱が続きました。

24日も場所によっては雪の降る時間帯が朝のラッシュと重なると予想され、外出する際にはふだんよりも余裕を持って行動するなど、交通の影響への注意が必要です。