ノートe-POWERの特徴は、エンジンが発電のために使われてホイールを直接駆動せず、リーフと同じモーターが駆動を担当することだ。そのために動力性能やアクセル操作に対する反応の仕方は、基本的に電気自動車と同じになる。
モーターの特性で高回転域の速度上昇は鈍いが、通常の走行領域では反応が素早い。加減速もスムーズに行える。
またエコ/Sモードでは、アクセルペダルを戻した時の回生充電が効果的に行われ、エンジンブレーキに相当する減速力が強く働く。慣れるとアクセルペダルだけで速度調節が可能になり、停止状態までカバーするから運転がしやすい。市街地走行では、ブレーキペダルは停車した後に踏むだけだ。
アクアの特徴は、ノートe-POWERよりも機敏な加速性能にある。アクアはボディが130kgほど軽いので有利になった。モーターとエンジン駆動を併用するため、回転の上昇に伴って加速力が鋭くなる運転感覚も味わえる。
ただしモーターだけが駆動するノートe-POWERに比べると、制御も複雑で、巡航中にアクセルペダルを踏み増した時の反応が滑らかさに欠ける。従って総合的にはノートe-POWERが勝るが、動力性能に限ればアクアが力強い。
勝者:アクア
走行安定性はアクアが有利だ。天井が低くてボディも軽い。低重心で軽量だから、適度に機敏で良く曲がりスポーティーに走れる。危険回避時でも挙動を乱しにくい。
ノートe-POWERは、ノーマルエンジン搭載車に比べてボディが170kgほど重い。そこで走行安定性と乗り心地の確保を目的に、操舵に対する車両の反応を少し鈍く抑えた。この際には安定確保のために後輪の接地性を優先させたから、峠道などでは曲がりにくく感じることがある。
ただしベース車のノートを開発している時には、ボディが極端に重いe-POWERの追加は想定していなかった。そこまで考えれば走りのバランスを上手に仕上げた。
勝者:アクア
快適装備の水準は同程度だが、安全装備で差が付く。ノートはe-POWERを含めて、売れ筋グレードに単眼カメラを使う緊急自動ブレーキを装着した。歩行者も検知して、ブレーキの作動速度は車両に対しては時速80km、歩行者は時速60kmになる。
一方、アクアは赤外線レーザーと単眼カメラを使うが、歩行者を検知できない。ブレーキの作動速度の上限は時速80kmになる。
勝者:ノートe-POWER
ノートe-POWER・Sは車両重量が同Xに比べて40kg軽く、JC08モード燃費はプリウスと同じ37.2km/Lだ。ただしエアコンや緊急自動ブレーキを作動させる安全装備を省いた。開発段階ではホイールキャップの非装着なども検討したが、結局は前述の装備を付けなかった。2017年春にはエアコンをオプション設定するが、車両重量が増えて燃費も悪化する。
このようなグレードを設けた理由を開発者に尋ねると「アクアの数値を超えないと、お客様から見向きもされないから」だという。ユーザーを見くびった古い考え方だ。ユーザーは優れたクルマであれば、妙な客寄せの演出をしなくても購入する。むしろこういう手法はイメージを悪化させる。売れ筋のノートe-POWER・Xは34km/Lだ。
一方、アクアのJC08モード燃費は37km/L(Xアーバンは33.8km/L)。ボディが軽いこともあり、燃費数値は若干ではあるがノートe-POWERのXやメダリストよりも優れている。
エコカー減税は両車ともに、自動車取得税や同重量税が免税になる。
勝者:アクア
ノートe-POWER・Xの価格は195万9120円。アクアSは188万7055円だ。ただしアクアSに緊急自動ブレーキのToyota Safety Sense C(オプション価格は5万4000円)、スマートエントリーパッケージ(5万5080円)を加えると、199万6135円になる。つまり両車の価格はほぼ同じだ。居住性などの違いを考えると、ノートe-POWERが割安になる。
勝者:ノートe-POWER
ボディスタイル/サイズ/視界/取りまわし性比較 ノートe-POWER
内装のデザイン/質感/操作性/視認性比較 ノートe-POWER
前後席の居住性比較 ノートe-POWER
乗降性比較 ノートe-POWER
荷室比較 ノートe-POWER
動力性能比較 アクア
走行安定性比較 アクア
乗り心地比較 ノートe-POWER
安全&快適装備比較 ノートe-POWER
燃費性能とエコカー減税比較 アクア
グレード構成と価格の割安感比較 ノートe-POWER
総合評価 ノートe-POWER
新車価格
139.3万円~228.6万円
新車価格
231.7万円~394.1万円
新車価格
194.8万円~516.1万円