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第1回JASRAC音楽文化賞
創立75周年を機に新たな顕彰制度として創設した「JASRAC音楽文化賞」は、売上や利用実績などの数字には表れない地道な活動により、音楽文化の普及発展に寄与している個人・団体・作品等に分野を問わず光を当て、その功績を称え顕彰することにより、今後の活動への励みとしていただき、わが国にゆたかな音楽風土を築くことを目的としています。
第1回の受賞者は次の方々に決定し、創立75周年記念式典において、菅原瑞夫理事長から表彰盾と副賞が贈られました。
岩ア 花奈絵 様
顕彰理由
障害を超え、明るくひたむきにピアノに向き合い、人間を生かす音楽の力を広く世に知らしめてきた功績を称え、音楽の力を生きる力に変えておられる方々に敬意を表する意味もこめて顕彰する。
受賞者のコメント(花奈絵さんのお母様、岩ア準子様)
障害が重くてもピアノを楽しめる、音楽を楽しめるということを世界中の人に知っていただきたく、これからも二人三脚で頑張っていきたいと思います。
プロフィール
1993年生まれ。極低出生体重児として生まれた後遺症で脳性麻痺となり、四肢体幹機能に障害がある。内田(小澤)陽子氏の指導で小学1年からピアノを始め、現在は母との連弾により、主に右手の人さし指1本で奏でるピアノの演奏活動を続けている。2013年11月にウィーンで開催された「第3回国際障害者ピアノフェスティバル」で特別聴衆賞を受賞。
木戸 敏郎 様
顕彰理由
邦楽・洋楽、双方に対する広範な教養で、確かな考証と斬新な手法により、伝統の世界を現代人の感性に届ける企画を精力的に手掛けてきた功績を称え顕彰する。
受賞者のコメント
作品を褒められるのはいつも作曲家と演奏家で、プロデューサーの存在が意識されるのは悪口ぐらいだと思っていました。今回はプロデューサーという仕事の存在が認識されたということだと思います。
プロフィール
1930年生まれ。音楽プロデューサー。元国立劇場演出室長。伝統を創造につなげるために雅楽や聲明の古典作品を再構造化して創造につなげる音楽運動を内外の作曲家と連携しながら展開。また、正倉院の楽器や遺跡出土の古代楽器を考証して楽器として復元するなどし、その成果を海外の学会や音楽祭などで発表して好評を博している。第6回中島健蔵音楽賞特別賞、98年クラウス・ワックスマン賞(アメリカエスノムジコロジーソサイエティ)受賞。
映画「アオギリにたくして」制作委員会 様
中村里美代表と伊藤茂利副代表
顕彰理由
本映画では、主題歌や挿入歌など、音楽が被爆者の方の想いを効果的に伝える役割を果たしている。平和の尊さや命の大切さを訴えかけていく取組みとして、原爆投下から70年になろうとしている今、顕彰する。
受賞者のコメント(代表・中村里美様)
沼田さんは亡くなる1ヵ月前、弱った体で「死ぬのは簡単だけれど、生きて伝えなければ」とおっしゃっていました。この映画を、そして歌を、これからも日本中、世界中に届けていきたいと思います。
映画紹介
被爆者が次々に亡くなっていく今、被爆体験のない世代がその方々の想いを伝えなければならない時代になったという強い意志のもと、映画での表現が最も多くの人に伝わるとの考えから制作された。平和の語り部として生きた沼田鈴子さんの日記から彼女の想いを知った女性ライターが、そのことを伝えていく決意をするまでの物語。
JASRAC音楽文化賞選考委員(五十音順)
江頭重文氏(共同通信社 編集局文化部 副部長)、西川龍一氏(日本放送協会 解説委員室 解説委員)、松崎 剛氏(読売新聞東京本社 編集局文化部 編集局次長兼部長)、吉田純子氏(朝日新聞東京本社 文化くらし報道部 編集委員)、吉田俊宏氏(日本経済新聞社 編集局文化部 編集委員)